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脚を外に開くって?(股関節外転)

【はじめに】
股関節外転、、、苦い思い出がたくさんですね。(私だけ?)

これもなんとなく、とりあえずでやっていた印象ですね。
MMTのほんのまま、何も考えずただTHAやTKAにはこれ‼と考えることを放棄していた気がします。
セラピストは良くやるけど内容までこだわってる人をあまりみたことがないので今回は取り上げてみたいと思います。

側臥位の評価(矢状面)
側臥位の評価(前額面)

【股関節外転(側臥位:横向き)】上記の図
○開始姿勢
・矢状面 
 側臥位の時は、立位でのアライメントと同様ですが、矢状面上で揃っているかを確認します。「胸郭が骨盤に対して前にあるのか、後ろにあるのか」「胸郭に対して前にあるのか、後ろにあるのか」を見て(評価)できるだけ真っ直ぐ(床に対して垂直、パーツの配列を真っすぐ)に近づける必要があります。下肢の位置は、骨盤が中間位(ASISがPSISより2横指下)を保てるところに配置します。
・前額面 
 側臥位は、脊柱の側屈入っていないかを確認してみてください。例として床面に対しての側屈を図にしていますが、反対になっている人もいます。胸椎や腰椎の側屈を評価して枕やロールタオルを挿入してストレートに持っていくことが必要です。
 側屈がある状態では、骨盤が挙上位で行ったり、側屈での代償が出現する可能性が高いです。
【クライアントの起こしやすい代償】

上記の図のほかにも、骨盤の後方回旋や股関節屈筋のしてきてしまうことがありますよね。
股関節外旋の場合は、多関節筋の代償もしくは、矢状面で活動する筋を外旋することで前額面の運動を作ろうとしていることが考えられます。
骨盤の挙上する場合は、上側の腰部か下側の股関節の活動で代償。
骨盤が後方回旋する場合は、下側の上下肢での代償を考えます。
股関節屈筋のが生じる場合は、小・中殿筋の前部繊維と後部繊維の協調性の低下か、屈筋の短縮により代償が考えられます。

【股関節外転で起こる活動】

外転で起こる活動

股関節が外転するとき足が体から離れていくため、重心は高くなっていきます。それに応じて、下側の半身で伸展活動を強くすることで運動をスムーズにしています。(立ち直り?)
他にも、外転時に生じる骨盤の制動が必要になります。例えば、右側臥位から左下肢を外転しようとすると、骨盤は左が下制する方向に崩れようとしますそのため、上側の体幹と下側の下肢で左の挙上へ力で制動する必要があります。
下側の下肢の活動はセットした肢位で異なります。下側の股関節を90°にセットして外転を行うと下側の股関節は前額上で出現する動きを内旋で制動することが考えられます。また、屈曲0°であれば、下側の股関節外転で制動することが考えられます。これは下側の上肢も同様です。(PNFではイラディエーションと表現します)その他にも、上側の上肢と上側の体幹の活動が必要となります。
脳卒中などで随意的に股関節外転ができない人は、非麻痺側を上にして股関節外転を行ってもらうことで麻痺側の活動を促すことがあります。これは無意識ですので、脊損でもない限りは働きます。

【テコで考える股関節の外転】
側臥位からの股関節外転は立位での外転とはテコが異なります。
側臥位からの股関節外転は第三のテコになります。
立 位からの股関節外転は第一のテコとなります。

骨盤が動く側なのか、脚が動く側なのかでは作用が全く異なります。
そのため、側臥位で股関節外転をやれば、効果があるとは考え得にくいですね。むしろ、股関節外転のほうがテコとしては、立位の状態に近いと考えれますね。

【動作でとの関係】
上記で述べましたが、外転をテコの概念から考える必要があります。
特に片方だけのことが多い歩行や階段昇降で骨盤の制動に働いています。

先ほどの【股関節外転で起こる活動】を見てみると、HC~Mstにかけて中殿筋の活動がありますが、腰方形筋の活動が入ることを考えると、歩行で中殿筋の活動が求められる際に、体幹の側屈を行う可能性があります。
動作と姿勢やアライメントを考えて介入する必要があります。

【介入時に考える事】
① 側臥位でのアライメントに注意。(側屈に要注意)
② 上記で述べましたが、外転をテコを考慮する。
  患側や麻痺側を下にして骨盤挙上運動でもありですよ。
③ 四肢の活動を考慮した配置をする。
④ 四肢や体幹の過剰な代償を見逃さない。

【その他にも、、、】
 伸展と外転の複合運動のほうが中殿筋の後部繊維の活動が得やすいです。できるなら腹臥位から伸展外転を行と良いです。
 立位で骨盤を回旋させることで、股関節の内外旋が入り中殿筋の全部と後部の活動が得られやすいです。
 少し高め階段に健側もしくは非麻痺側を持ち上げる際に骨盤の挙上が入りやすいです。
 膝立ちから片膝立ちを行うことで足関節の過剰な活動をいれずに行う等があります。
この他にも外転筋の活動を行うときに様々な工夫があります。

【おわりに】
文字が多くなりすいません。まだまだ外転運動で考えてることを書きたかったのですが、長くなりそうなのでこの辺でやめておきます。
代償をさせない、見逃さない、つくらない
非代償三原則を胸に秘めて、介入していきたいと思います‼️(笑)


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