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随筆

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2023年2月の記事一覧

来世は推し活を楽しめる人間に生まれたい

来世は推し活を楽しめる人間に生まれたい

"推し"をつくれない。いや正確にはいたことがあるし、今でも応援している人やコンテンツはある。

推し活ができる人は、心の使い方がうまい。推しを原動力にして自身を鼓舞できる力は才能だ。

きちんと心の中でいろんな棲み分けができているからこそ、正しく楽しめるのだなと思う。マージで羨ましい。

推し活ができたほうが、ぜったいに人生は豊かだと思う。誰かを応援しながら自分も楽しく過ごせるなんて、win-wi

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並行世界

並行世界

書いては消して、書いては消して、世に出すかずっと悩んでいたけど(冒頭でもそんな話をしている)、人の文章を見て気づいたこともあったので、このテーマの文章を初めて出してみようと思う。

前提として、わたしは東北に住んでいたけど被災者ではないと思っている。2〜3日の停電程度で、高校の合格発表が延期になったぐらいで、家も無事だし家族も友達もみんな変わらず近くにいるから。

北海道に来てからは胆振東部地震も

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宝箱

宝箱

大切な人は、ずっと宝箱にしまっておきたい。そうしたら誰かの悪意に触れることもないし、自分のことだけをずっと見てくれる。相手が望むなら、わたしも宝箱の中で大切にしまわれてもいい。

朝、電車を降りてから高校に向かう通学路。大きめの通りに面したパチンコ屋さんの駐車場を歩いて突っ切りながらそう思ったことを、なぜか鮮烈によく覚えている。

文字通りわたしたちだけの世界で、ずっと囲われていたいと本気で思って

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脱走の記録①

脱走の記録①

3歳くらいだったかなあ、もう少し大きかったかな。幼稚園に友達がいなくて行きたくなくて、ほぼ不登園の状態だった。その日も家でお母さんと一緒にいたことを覚えてる。

お母さんは郵便局に行く用事があって、みっちゃんも一緒に行く?と聞かれた。家出たくないなと思って、お留守番してる〜と答えた。はず。

たぶんお母さんはまだわたしが家の鍵を開けられるとも思ってなかっただろうから、戸締まりをしてそのまま出かけて

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