薄情屋遊冶郎

煙草一本分の熱量を以て三度。 清濁合わせ飲んで肩の荷下ろし、煙草燻らせながら読むぐらい…

薄情屋遊冶郎

煙草一本分の熱量を以て三度。 清濁合わせ飲んで肩の荷下ろし、煙草燻らせながら読むぐらいのものを描く

マガジン

  • 静寂の使徒

    日々の生活を綴る。物静かな小話。 オールジャンル、たまに提起したり、ブチ込んだりしますが、僕の話。世間より静かな、ここの話。

  • 男児鋼鉄の唐竹を割る。

    エッセイ集。質実剛健をモットーに、すっげぇ時代遅れの男児が吠え猛る、そんなマガジンです。ご興味があればどうぞ。

  • ReturnsCompetitorLifes

    クライミングに復帰した元ボルダラー、ボルダリングコンペティターから見たクライミングについてのエッセイ

  • オススメしない映画館

    超個人的に、諸事情によりあんまり人にオススメできない映画だったり音楽だったりコンテンツだったりを放り込みます。#オススメしない映画館をつけてくれればピックしてくだらねぇ公園の東屋で、薄情屋さんが一人で読みます。

  • (小説集) 剣鬼悪辣

    よく分からん奇行短編小説と、連載長編小説です。 暴挙とも思われる事を書いてしまうが、それすら誰かの救いになるのなら、我悪辣の名の下に、太刀を振るう事鬼の如し、そういう事です。

最近の記事

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六華絶唱

昔から、私には謎の第六感がある。そんなこと言うと凄い特別感を出しているようで気恥ずかしいが、多分事実。 例えば人生の岐路に立たされた時。今までで経験したその選択肢は、受験、とか就職、とかそんなもんしかないから全然、経験値の少ない人間なのだけど、そういう時、いつだって心に不安がなかった。誰もが今後の人生を決めることに迷い、不安になり、誰かに相談し、苦悩し、眠れない夜を過ごす。そこから、いつだって無意識に立ち去ることが出来た。 実はここにもちょっと引け目があるのは、また今度。

    • この街を出ていく

       沢山の出会いと別れ。  繰り返していくたびにふと思う。  もっと別の場所で出会えていたら、もっと深い関係を築くことが出来たのかな。なんて。  例えば社員とアルバイト、同じ大学の同じサークルだったり、ゼミだったり、取引先だったり、はたまたネット上だけの関係だったり、恋人も友達も親子も兄弟も親戚も。  深い関係性を神聖視しすぎて、それ以外にどこかで心の距離を取ってしまう。そんなふうになっていって。  でもね。分かってる。別の場所で別の機会で出会っていたらなんてたらればは存在しな

      • 帰ってきた薄情屋蹂躙庵 #呑みながら書きました。

         皆さんこんばんわ。本日は眠れぬ素敵なリスナーの皆様のために一晩限定で帰ってまいりました薄情や蹂躙庵。今夜や豪雨の公園の東屋スタジオからお送りいたします。もちらおん機材とかそういったものは豪雨で全部ぶっ壊れてしまったので、リクエスト安堵ご意見ご乾燥は狼煙とかそういったものでよろしくです!  まず今日の手指ね、大事なことだからしっかり聞いてね今日は書きたいから飲むわけじゃなくて呑みたいから書くわけねそこ大事。もちろん俺はすてきな男子諸君の味方なのでオサレなドリンクなんてないわ

        • しょうもない大人の上半期決算報告

           note自体に復帰してまた少し経った。定期的に休んだり復帰したりしているので知らん人も多いと思う。正直前回真剣にnoteをやっていた時期とはかなりマインドやメンタルも変わってしまったので、改めてやってみたいと思う。  ちなみに過去の決算報告と記事まとめはこちら。別に隠し立てすることもなにもないし、敢えてそれをするのもおかしな話なので、公開しておく。 30代後半になってすること1.規則正しい生活を心がける  正直色々なメディアや動画とかで言われているし耳タコだとは思うが

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        マガジン

        • 静寂の使徒
          83本
        • 男児鋼鉄の唐竹を割る。
          27本
        • ReturnsCompetitorLifes
          4本
        • オススメしない映画館
          4本
        • (小説集) 剣鬼悪辣
          35本
        • 詩人荒廃
          6本

        記事

          Singing for a leon

           ライオンキングのシンバみたいな人。そんなことを昔言われたことがあったが、そんなに猛々しくもなく強くもなく、現実世界に立ち戻れば自然保護区で丁寧に管理され、個体数の減少等などに気を配られながら僅かばかりのコミュニティの群れの中であれこれ苦悩する。まあそんなことが関の山だろう。  まさに中間管理職の苦悩といった感で、現実問題今の自分もそんなところだから全く成長していないなぁと虚しい気持ちになってしまう。  物語の中のライオンはいつも気高い。  数年前に投稿し続けていた自分もだ

          My sweet mistake

           一辺挫折したのなら、その分新しく得た考えや価値観があれば良い。なんて欲深い話だよな。  挫折は結局挫折で、失敗から学ぶことが必ずしもあるわけじゃないし、それなら割と皆前向きに生きられる。  引きずるものはやっぱり引きずる。 それでもちょっとは生活に楽しみを見つけながら生きられているということは、少しは気持ちの蘇生が出来たんだろうな、と思う。  誰かと作った心が抜けて空いた穴は、誰かの心で埋めなければ結局埋まらないので、そこは放置したままだ。  どれだけの時間が経ったか自

          静寂の夜と、地の光

          急に生活が変わったとして、すぐに眠れるというわけではなかった。 自分の一日は夜から始まり、様々な事を一つひとつ熟考して、ノートを閉じる。その時間が始まるのは、どうやっても夜でなければならなかった。 去来する思いの本質は、やはり夜にしか現れてはくれず、書き漏らすまいとことばを端から拾わなくなってからも、絶えず自分の周りに渦巻いていた。 拾う必要は無くとも、そこにあるのはどうにも気分の良いものではなく、無闇に漂ってしまうのを眺めるのも、どうも違う。 だからといってそれを浅く、

          静寂の夜と、地の光

          独歌絶唱

          noteを始めた時、一人だった。 始めはただの役立つ情報源と、大きな洞穴だと思っていた。比重は大きくなかった。 今ほど分量が多くはなかったが、文章を綴った。 言うまでもなく稚拙だった。言ってみただけで、誰一人として返答はなかった。 はっきり言う。noteなどいつ退会してもよかった。 何を言っても響かず届かず、何も面白くなかったので、軸足を現実に移した。ワクワクすることが沢山あって、それに夢中になった。 それを書こうとは思わなかった。 夢中になれる事をやめ、改めて自分を整理

          星なき夜の散文抄

          今はただ、俺の目に映る君の表情が、濁らなければそれでいい 立ち尽くす夜は、どこまでも広く、ただ長い 無音の闇に吹く紫煙は、立ち上りて行く先を知らない 打ち尽くす度、猛る心を蠢く老木の枯れ枝が嘲笑い 声にもならない叫びは遠く掻き消される そういう夜を、ただ惑う 骨脈、蠢動、嗤う末節 眼前には枯木 影は無様 警告の音叉 白骨は重く 肉は爆ぜ 関節は軋み 風は遮る 沈黙は止まず 草木は唄わず 星なき夜に光なし ただ横たえる我が身に拠れば 無遠慮に照らす十条の灯りが 溶ける事

          星なき夜の散文抄

          "話せはしない"と"聞きたくない"と

          あの日の事はまだ覚えている。 だけど毎年毎年、少しずつ意味合いが違うようになっていって、自分の過去の話の癖に、コントロール不能になっているのが、なんとももどかしい話だ。 その日の昼。 私は友人に会う予定があって、行く道すがら、コーヒーを飲みながら昼食をとっていた。何でもない日だったし、私にとっても何でもない日だった。 感覚は無かった。いつもならわかってしまうその感覚がなく、窓の外で右往左往する人々を見て、初めて事の重大さに気づいた。 Twitterのアカウントには速報が流れ

          "話せはしない"と"聞きたくない"と

          第2ラウンド 僕の彼女を紹介します #呑みながら書きました

          さて第2ラウンドである。 昨日彼女と呑みながら書きましたをやろうかと思い立ち、スマホでアプリを立ち上げ書こうと思った。(ちなみに彼女はnote書いていることはご存知) さて書きましょうかと思ったところで筆が止まった。 いい山手待て待て、すぐ横でnote書いてもいいよと言っている可愛い可愛い彼女を差し置いて、なんにも喋らずこんなことしててええもんか!!バカ!!と思い直した結果が今日である。 無論言うたよ。 「今は君といる時間を大事にしたい」だから書かんかった。そんなのあった

          第2ラウンド 僕の彼女を紹介します #呑みながら書きました

          Road to 呑み書き #呑みながら書きました

          苦悩の夜が幕を開けた。 何って?So!明日は彼女と飲むつもりなのに本祭り開始なのである!好きだ!明日は早く起きんといかんだからいつものストロングゼロは飲めない。 ということは酔えない。酔ってない俺なんて俺じゃないくそったれこの心を燃やしてくれるものはアルコール以外にないのか!好きだ!愛してます! 後夜祭ももちろん出るけど、その時はきっと惚気で逆の意味でぼろぼろだ!その前に新生薄情屋遊冶郎、新たなる大人への一歩を踏み出すのだよ! で、一考した。大丈夫だ俺は大人だ。アルコールな

          Road to 呑み書き #呑みながら書きました

          ストリートで言葉を打ち出す #わたしの執筆スタンス

          だいすーけさんの企画に参加させていだだきます。 というのも、だいすーけさんの記事で昔書かれていた僕の印象は"感情爆裂型"なのである。 この記事を書くのにあたって、投稿者さん達の記事を一通り読んだ。無論、だいすーけさんの記事も読んだ。 真逆、あまりにも真逆過ぎる。 なので、むしろ物事には選択肢が多い方が良い、やり方には多数の方法があって良い。その観点から書く事にしました。 1.誰に向けて書くのかコレ、適切ではない。 僕のnoteを街として捉えた時の書き方は、路上だ。 渋谷

          ストリートで言葉を打ち出す #わたしの執筆スタンス

          My name is Thunder

          何年ぶりになるだろうか。 普段の重い服を七分丈のTシャツに着替え、テーピングテープを手首にぐるりと巻き、皮膚が浮くぐらいに締め上げる。 この日の為に拭きあげたシューズとチョークバッグをカラビナに通し、階下へ向かう。 子供達の笑い声が沢山聞こえる。彼等はまだ奔放だし、疲れを知らない。 ストレッチゾーンに降り、入念に身体を伸ばす。脚を伸ばし、腕を回し、肩甲骨を回す。 壁も、集まる人々の質も、あの時と全く変わってはいない。変わったのは自分。それを思い出させるように、長い間相棒と

          My name is Thunder

          形を成さない気持ちに刺さったnote

          イライラしない、そして焦って慌てているわけではない忙しさという時期にしばらく居る。 それでも確かに前に進む度、事を何か進める度、時計の針を進める度、何かを掴んでいるそんな感覚があるから、慌ただしいとはいえ、前向きだ。 沢山タイムラインに流れてくる記事を読めないし、明らかに遅筆になった。 シェアするために、物語を味わう事すら今はしてない。 そんな日常の只中でnoteを開くと、どういうわけか自分の心持ちを代弁して貰っているような、そんな記事が上がっていて、まさに欲しいタイミング

          形を成さない気持ちに刺さったnote

          "幸福"をためらうクソメンタリティをぶっ飛ばす

          これは大人になってからの話で、20代後半になるまではその気持ちにならなかった。 どうやら大人になるということは、努めて幸せであらなければならないということだ。それまではそうでなくとも誰にも何も言われなかった。 社会人になって、自分の下に人が付くようになってから、自分の見られ方、生き方、あり方について考えるようになったのはここ最近の話で、悪い事ではない。 大人が夢を持ったり、幸せを語れない国はクソだ。 下を向いた大人ばかりが蔓延る国で、ガキどもは一体何の希望を持つのか? そ

          "幸福"をためらうクソメンタリティをぶっ飛ばす