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【自己肯定感が低いわたしからの脱却】心と向き合うことで見つけた新しい生き方

「自分はなんで何もできないんだろう」「ちょっとしたことですぐに落ち込んでしまう」といったことをよく考えてしまう。そんなふうに自己肯定感が低くて、自分を責めてしまう人は決して少なくありません。

親しい人に相談しても、その人のアドバイスが心に響かない。もしかすると、その言葉が届かない理由は「自分とは違う境遇の人だから、本当のところは理解してもらえていないかも」と思っているからかもしれません。

今回お話をお伺いしたさおりさんは、自己肯定感が低かった自分と向き合い、迷いながらも決断を繰り返し、小さな成功体験を積み重ねてうつ病を乗り越えられました。今は昔の自分では考えられないほど、大きな決断をするまで変われたと言います。

そんなさおりさんが、昔の自分のように自己肯定感が低いと悩む人にとって何かの気づきやきっかけになるならと、自身の実体験を語ってくれました。

インタビュイー:さおりさん(Webライター)
自分の好きと得意を活かして、ゆるりと暮らすWEBライター&カラーセラピスト|山口県在住|4歳の男の子を育児中|HSP気質|子ども、妻、母として…本当の心の内。誰にも言うことのなかったあの日あの時の想い。繊細な感情のうつり変わりを言葉にして、自由にエッセイ執筆を綴っています✏︎
引用:さおり|WEBライター

自分の心と向き合うことで見つけたWebライターの仕事

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わたしは今パート勤務で働きながら扶養範囲内でライター業をしています。でも11月末(取材は2021年7月)で退職を考えているところなんです。そしてWebライターをメインの仕事として続けていこうと考えています。子どもがまだ小さいので、まずは扶養範囲内で2~3年を問題なくできるかチャレンジしてみようかなと。

Webライターになる前のわたしは「本当にわたしじゃないといけない仕事なのかな」と思いながら仕事していて、楽しくないしモヤモヤした気持ちがとてもありました。その頃ですね。うつ病になったのは。

わたしは昔から人といると、つい無意識に人に合わせてしまうところがありました。それが協調性という意味では自分の強みでもあったのだけど、やりたいことができなかったんです。それが子どもの時からずっと続いていて、何をやっても楽しくない。最初は原因がわからなくてなかなか治りませんでした。

それで心理カウンセラーさんに相談して、実は潜在意識では「無意識に人に合わせる」ことが嫌だということを知ったんですよね。自分は「楽しく仕事をしたい」という想いと、「得意なことや好きなことで人に喜ばれたい」という想いが根底に強くあったこともわかりました。

それで悩み抜いた結果、自分の得意なことがWebライターだってことがわかり今に至ります。

書き上げて納品したときの「達成感」と「楽しさ」と感謝されるときの「嬉しさ」は派遣やパートでは味わえなかった。だからわたしは、今はWebライターをしている。
引用:わたしがWebライターをする理由

クライアントから「分かりやすいですね!」など、いい言葉をもらうと素直に楽しいと思えるんです。自分の得意なことに気づくまでは、本当に自己肯定感が低い人間でした。この頃からちょっと上がった気がします。

自己肯定感が低かった理由を全て親のせいにしたくない

自分の自己肯定感が低かったのは母親の影響が大きかったと思います。正確に診断したわけではないですが、母親もうつ病のような感じでした。だから子どもながらに、自分がどうにかしなきゃと思っていたんです。親が暗い顔しているから自分がちゃんとしてなきゃ、明るくしてなきゃ、いい子にしてなきゃというのがあって、子どもの時に子どもらしくいられませんでした。

自分のやりたいことを我慢して大人になったからか、どんなことも完璧にしようとする完璧思考、白黒思考と言われるような考え方をするようになったんだと思います。だからちょっとしたことでも、できないことがあるとすぐに落ち込んでしまう。多分、子どもの頃にもっと自己主張できていたらもう少し生きやすかったし、自己肯定感も低くならなかったと思うんです。

だけど全部を親のせいにはしたくないんですよね。よくよく聞いたら自分の母親も、子どもの時に子どもらしくいられなかったみたいで。世代連鎖して繰り返しているんです。

今は母親のことが受け入れられるようになったと思っています。自分が親になったからこそ気づけたんですけど、母親が経験した痛みが今ならわかるんです。頭ではわかっていても、実際にその立場におかれないと本当の意味で理解できなかったんだと思います。

自己肯定感が低かった頃に心と向き合うきっかけをくれたカラーセラピストの仕事

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子どもが生まれる前は、泣いている子どもとか見るとすごくイライラすることがありました。実はあまり子どもが好きじゃなかったんですよ。それも多分、わがまま言える子どもが羨ましいとか、わたしもあんなふうに自由にしたかったという気持ちが強かったのかなと今は思います。

子育てに限らず、頭ではわかっていても感情的になることはあると思います。でも感情的になる原因がわかっていると、早く元通りになれるんです。わたしの場合は、「自分が本当はどうしたいのか」という部分がわかったのでコントロールできました。

そういったことに気づけるようになったのは、カラーセラピーの影響が大きいかもしれません。選んだ色から心理状態がわかる色彩心理療法といって、その人の潜在意識がわかるんです。そういったことを学んでいるうちに、自分のことがわかるようになってきました。

カラーセラピストの仕事は、目の前の人が潜在的な自分に気づいたり、笑顔になってくれたりするので好きなんです。やっぱり好きなことや興味のあることは大事なんですよね。誰にでもその人がワクワクすることはきっとあると思います。「心のこと」はわたしにとって興味関心の高いことでした。

同じ道のりをたどった人の言葉と夫の支えが今のわたしを作っている

潜在的な自分を知り、先のこともよく考えるようになりました。自分が笑顔でいられる人生をシミュレーションして、そのイメージを実現させるために「自分が理想としている人の働き方を見る」ということもしていたんです。

ただ、理想的な働き方をしている人を見ると、それができていない自分に対して否定的な気持ちになってしまうこともあります。なので、すごすぎる人ではなく、自分と同じよう境遇から一歩先に進んでいる人、少し変化している人を見るようにしました。具体的にイメージできるのが大事だし、そうでないと「自分には無理」ってなるからです。

たとえば、インフルエンサーと呼ばれる人の意見を自分に落とし込むのが難しい場合もあると思います。結婚している、家がある、子どもがいるなどライフスタイルも全然違うし、全部を鵜呑みにはするのは難しい。だから同じような境遇を経て少し先をいく人の意見が参考になるんです。

ある日謎の涙が止まらなくなり、次第に心が病んでいった。
急に泣き出して、休日は寝込む日々。
「わたしは、なんで生きているかわからない」
そう言って、夫にはいつも心配かけてしまう自分が嫌だった。

引用:【自己紹介】わたしによく似た、誰かのために

やっぱり同じ道のりをたどった人の言葉じゃないと、届かないこともあるのかなと思います。そもそもうつ病は、その人が抱えている根本の問題を解決しないと繰り返すと思うんです。表面的ではなく根本的に深いレベルのことなので。

わたしの場合は心の専門家に聞いたことが大きかったですね。カウンセラーさんもうつ病で8回も転職した人だったんですけど、心と向き合うカウンセラーという仕事に出会ったことで症状を克服した人でした。

不思議なんですけど、同じ言葉でも響く人と響かない人はあると思います。わたしなりに感じるのは、同じ境遇の人の言葉は届くのかなということです。

一緒にいる人はつらいだろうなと思います……。わたしの主人は楽観的な人なので、「自分は普通通りに仕事をするよ」ということで支えてくれました。自然体で、今もわたしが好きなことをしようとするのを本当に応援してくれています。

そのおかげで自分と向き合えました。だから今の自分があります。

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【自分のことを諦めないで】自己肯定感が低いと悩む人に自分の経験を役立てたい

今後はWebライターとして安定して仕事ができるようにしていきたいです。今はSEO記事が中心なんですけど、もう少しできることを広げていきます。

最終的には自分がやってきた経験を誰かに伝えたいし、まだぼんやりしているけど自分にしか届けられないというものはきっとあると思うんです。自分にしか届けられないものが誰かの気づきになればいいなって。

自己肯定感が低かった頃のわたしのように思っている人たちには、自分のことを諦めて欲しくない気持ちがあるんです。

誰しも素敵なところは必ず持っています。わたしもささいなきっかけで好きなことを見つけて楽しくなったからこそ思うんです。子どもの時からわたしには何もないってずっと信じていたし、優秀でもありません。実際、新入社員で入った職場ではものすごく先輩に怒られたし、それで社会不適合者だと思って派遣社員になって、自分にはそんなことしかできないと思って諦めていました。でも今はそんな自分の経験が少しでも人の役に立ったらいいなと思います。

今日お話しているようなことを、もっと具体的に文章にまとめていきたい。わたしのことを知って希望を感じて欲しい。人はちょっとしたきっかけと、自分次第で変われます。ひとりが幸せだとその周りの人も幸せだし、そうしてみんな幸せになっていくんじゃないかなって。

今、心が病む人は多いと思うんです。日本は恵まれているし「幸せな生活だよね」といわれる生活でも、幸せを感じられないのは自分が大事にしたいことをできないからとだと思います。何もないのに急に泣き出してしまうこととか、そんなことになるのは心のどこかで何かが欠けているからなんです。

自分を知ることが自己肯定感を高めるきっかけになります。自分にしかできないことを知って「これ、わたしにしかできないことかも」と思うと自信になるし、その途端に見える世界が変わるんです。それは本当にささいなことで、わたしだと「記事を書いて喜ばれる」という小さな成功体験でした。

同じような境遇で苦しんでいる人にとって、わたしの経験が小さなきっかけを作れたら嬉しく思います。

取材・執筆・編集 / たかしお - Takashi Okubo

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