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【おうちごはん】料理の技術力だけでは計れない温かさを自信に

先日、我が家に事変が起こった。
夫が開業して7年、初期のバタバタが数年でようやく落ち着いた頃の久しぶりの荒れ模様。

小さい規模ながら人に働いていただいている以上、何が起こっても不思議ではない。

私が家業にかける時間が大幅に増え、買い出しと料理を含む家事を母に頼らざるを得ない状況になった。

私の母は料理ができる。
できる、の基準は人により様々だが、普段から夜ご飯を作るのに1時間以上はかけていたような人。
大人になってからわかったけれど、下ごしらえから丁寧なのだ。

もちろん、手の込んだ料理も得意で、日々のご飯は手作りが当たり前。
そんな家庭で育ったものだから、料理にあまり興味が持てなかった私にとって、手作りの価値観に大きなハードルを感じるようになった。


今回も、母の料理は変わりなく美味しい。
普段は誰かに作ってもらうことなどない私にとっては、一層美味しく感じられたのかもしれない。

「今日もばあばが作ってくれたご飯ね。やっぱり美味しいわ〜」
と私が呟くと、

「うん、ばあばのご飯は美味しいけど、ぼくはママのご飯がいい」

そう、子どもたちに返されてしまった。

え?マジで..?
ばあばが作った春巻きだよ?
めっちゃ手がかかってるんよ?
なんでー?


はぁ、そうか。

薄々はわかっていたけれど、手の込んだ料理とか、高価な食材を使っているとか、子どもにとってはそんなに関係ないのだ。

大好きなママが作るご飯。
これに勝るものはないんだよね。

「ママはばあばのご飯がいいんだけどなぁ。なんでママのご飯の方がいいの?」

感想をもらったついでに理由を聞いた。

「美味しいから。」


答えはシンプル。

でもその“美味しい”を形作っている要素は実に深い。

日々口にしている食べ慣れた味わい。
ママがキッチンに立って作るのを見ている安心感。
食材を切るリズム。
フライパンから聞こえてくるジュージューした音と美味しそうな匂い。

そういった様々なものから温かい食卓は作られているのだ。
私が大切にしたいものはきちんと子どもたちに伝わっている。


料理が上手い、だけでは生まれないもの。
これだけ毎日作ってきているのだから、私、もっと自信を持っていいのかも。

この気づきを大切に心に仕舞いながら、私は今日もキッチンで想いを紡いでいく。



***

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・プチ栄養学
・おうちごはん
・ライフスタイル

の3つの視点から、子育てのことやちょっと役立つ栄養のお話、ママの働き方、将来に想うことなど自由に書いていきます。

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