真実か虚構か

真実を知りたいと
思うのは仕方ないけれど
"真実が在る"という前提の下

そんなものは端からないと
思うことができたら
楽になれるのに

そしたら嘘に塗れた人であっても
何の抵抗もなく認められるし
愛することさえできる

真実であれ虚構であれ
単なることばに過ぎない
この際どちらでも構わない

何だか混沌の中にいるようだが
真実と虚構を区別することが
ナンセンスだと気が付いて
空しさを抱く者の宿命か

この感覚は本来ならば
快楽でないといけないのに
なまじ教育を受けたものだから
肩身の狭い思いをする羽目になる

真実か虚構かなどに
価値を置くのはもうやめよう
仮に何らかの結果が出たとして
それが"真実"と認められるだけのこと

単なることばに過ぎないのか
本当に価値のあるものか
見極める目がなければ
真実に流されるだけ




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