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夢の主

物事は起こってなんかない
そこでも、ここでも、どこででも
そもそも空間など存在しない

そのようなことばを使わなければ
向き合っている相手との関係性を
認識できないだけなのだ

過去もなければ未来もない
今でさえも存在する筈がない
「無いものが有る」
初めてそう言った人物は
なんと偉大なことだろう
そのように聞いてきた

詭弁だと考える方が利口だろう
そうでも言わなければ
無を認識することができない
ただそれだけなのだ

真実なんか存在しない
我々の中に思考があるだけ
「ただ思考しているだけ」
仮にそう理解できたとしよう
それでどうなるというのだ

我々が有史以前より脈々と
現象と思っていたことは全て幻想
或いは、誰かがみている夢

夢の主が目覚めたなら
全て無かったことになるのだ

夢の主に全てを委ねる外
我々が思考を続ける術は
与えられてはいないのだ

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