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空白ばかりのカレンダー

今朝きた小包みは
アンティークの硝子の器
いつか欲しいと言ったから
たぶん届けてくれたのね

随分と長い間
思い出しもしなかった
ままごとみたいな
暮らしがあったと

唯のいちども
考えもしなかった
なぜあんなにも
愛に執着がなかったかと

離れていったのは
貴方ではなく私の方
知る術を持たなかった
愛されていたと

空白ばかりのカレンダーは
そっと教えてくれる
私に記念日と呼べるものは
ひとつも無いということを


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