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ミュージシャンとインタビュアーは敵対している〜「一瞬」と「永遠」の引っ張り合い〜

「働くぜ・・・」と5時ごろ起きてClubhouse開いたら「眠れないぜ・・・」ルームがあってミュージシャンの方が話していました。夜人種ですね。


そのときにふと「ミュージシャンとインタビュアーは敵対しているなぁ」と思いました。


もちろんミュージシャンのタイプにもよるのですが、ミュージシャンは「今」の感情を作品に閉じ込めて、また次の創作に移っていく人種です。いわば「一瞬を生きる人種」です。ライブなんてまさに一瞬です。

一方でインタビュアーはミュージシャンが生きる一瞬を言葉にして、いつでも読める、資料性をつくる人種です。いわば「永遠を生きる人種」です。

「一瞬を生きる人種」であるミュージシャンと、「永遠を生きる人種」であるインタビュアー。本来は交わらない方がいいかもしれません。ミュージシャンの魅力のひとつは「今しか見れない」その有限性にあるのに、インタビューによって「いつでも見れる」ようになってしまいます。

しかも言葉になって流通することで、大量生産品になります。「私しか知らない」の価値まで薄れます。作品が商品になってしまうんですよね。

そう考えるとミュージシャンとインタビュアーは「出会わなければよかった関係」です。だからミュージシャンもインタビュアーも、「そもそもインタビューすることで失われるものが多い。それでもインタビューをする意味は」から考える必要があります。

「新曲のプロモーション」は一つの答えですが、それこそClubhouseの「残らない」性質を活かして、プロモーションしつつ一瞬を保つことはもうできるようになっているわけですし。


ミュージシャンインタビューの価値は何なんでしょうか?正確に考えるならば、「インタビューのこの瞬間にしか話せなかったことが言葉になっていないインタビューに何の意味があるのでしょうか?」ですね。

インタビュアーはミュージシャンの価値である「一瞬」を棄損している罪から、自分の仕事の意義があるのかどうかを考えなければいけないかもしれません。

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