データサイエンティストの私が実践した確率統計を勉強する方法 - 試験で高得点を獲得する方法から研究・業務で最低限必要な知識を仕入れる方法まで

1. はじめに

この記事は、理系から文系のあらゆる分野の学習・研究で必要となる統計の知識を身に着ける方法について書いた記事です。

特に、以下のような方々の役に立てればと思い書いております。

・統計を新たに学びたい・学ぶ必要がある(特に文系の方や理系大学1年の方)

・統計の授業の単位を取りたい

・院試で統計の科目がある

・医学部学士編入試験の統計で高得点を取りたい

・統計検定 準1級を受ける予定がある

・データサイエンスなどに興味がある

2. プロフィール

読者の方が、私の体験談を読んで役に立つかを判断してもらえるように、私自身の簡単なプロフィールについて紹介します。

関連する経歴と実績

・旧帝理系学部卒、GPA 3.7↑/4.0

・大学卒業後医学部進学

・東京大学 大学院 工学系研究科の院試に合格

・医学部学士編入試験(科目に統計あり)の筆記試験をすべて合格

・数理・統計の科目をオール A, A+で取得終了

・数理統計関連分野での研究実績あり

・データサイエンティストとして勤務

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3. 統計学を学ぶ上で前提とすべき知識とその準備

この部分では文系の方や大学初年度の学生などに向け、統計学を学ぶにあたり準備しておくべき基礎知識を紹介します。必要な方だけ読んでください。

統計学を学ぶにあたり準備しておくべき基礎知識というのは、主に高校数学と大学教養で学ぶ数学に分けることができるます。

高校数学

統計学を学ぶにあたって、高校数学はほとんどすべての範囲を勉強しておいた方が良いです。

特に、学習しておいた方が良い単元としては、「組み合わせ・確率」、「式と証明・方程式」、「数列」、「ベクトル」、「三角、指数、対数関数」、「微分・積分」などがあります。

難関大学の試験で出るようなクセのある問題が解けるようになる必要はありませんが、基本的な定義や定理を押さえ、教科書の例題は解けるようになっておきましょう。

以上の学習では、文科省認定の教科書を使うのが使いやすく安く買えるためおすすめですが、このような本も1冊にまとまっているためおすすめです。


大学教養数学

微分・積分学、微分方程式を学んでおく必要があります。次の項であげる統計の教科書をやりながら知識不足を感じる部分についてのみ学習をするとういやり方でも良いかと思います。

本格的な教科書は難しすぎるので、とりあえずは問題集の例題レベルで演習をして基本的な計算法をしっておくだけで大丈夫かと思います。

演習微分積分 ((サイエンスライブラリ―演習数学))

この本をつかって、把握しておくべき積分計算や公式を詰め込みましょう。

演習微分方程式 (新版演習数学ライブラリ)

この本で頻出の微分方程式の解法を覚えることや実際に手を動かす練習をしましょう。細かいことを言わなければ、結構ワンパターンの覚えゲーかつ作業ゲーです。


線形代数 (大学院入試問題から学ぶシリーズ)

これ一冊で主成分分析などの統計的手法で使う範囲全ての線形代数に対応できるほどの良書です。数学系の先生がする講義を聞くよりこの本をやる方が役に立ちます。


新版 演習線形代数 ((新版演習数学ライブラリ))

線形代数が初学のかたや簡単な問題で計算演習をしたい方は次の本も役に立つかと思います。ランク計算とかの練習をすればよいかと思います。

以上が統計を学ぶにあたって身に着けておくべき知識とやっておくべき演習書です。

4. 統計を実際に学びはじめる

上記の準備ができている、または、できた方は実際に統計の勉強を始められるとすごく簡単に学べる事に木塚と思います。

次にあげる本で、基本的な分布や統計的推定・検定法について学びましょう。

大学1・2年生のためのすぐわかる統計学

私は物理系で道具として所々で統計を使うことはあっても、経済学系や工学系の方のようにフォーマルな統計学をまなんだことはないためこの本で概要をつかみました。


統計学演習

医学部編入試験や院試を受ける際には、この演習書で、上の本で足らない部分だけやりましょう。自身と得点力につながります。上の参考書より推定や検定についての演習問題が優れています。

上の2冊をやるだけで統計の基礎的な部分は学び終わったことになり、定期試験、編入試験、院試などは概ね大丈夫かと思います。

5. 統計学の基礎を身に付けた後

上に挙げた方法・本で統計の基礎を身に着けた後は、自分のやりたいことに応じた学習をさらに進めていく必要があります。

その分野と次に読むべき本の例を下に挙げます。参考にしてください。

・医療統計

生物・医療系の分野で統計を扱われる方は実際に論文などでどのように統計の道具が使われているか知る必要があるかと思います。また、医学部学士編入試験ではしばしば医療統計についての基礎知識を必要とする問題が出題されます。

次の本が基本的な医療統計についての事項がまとまっていておすすめです。数式が少ないため簡単に読める反面、基礎ができていない方はこの本では不十分になるということがあります。上の本と併せて読みましょう。


・数理統計・確率統計

データサイエンスや機械学習に興味がある方向けです。確率過程についても学ぶ必要が出てきますが、まずは数学系向けの難しい本はさけて次の本をやりましょう。

最近だと、このような本もあります。kindleだとかなり安く買えます。

上記の2冊いずれかをやれば時系列解析などで使う確率過程の知識の基礎は身につくかと思います。

6. まとめ

この記事は、理系から文系のあらゆる分野の学習・研究で必要となる統計の基礎知識を身に着ける方法について書きました。試験対策から将来のためのスキルアップまで何かしらの役に立てれば幸いです。




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