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Mika Tajima appears in Mori Art Museum:森美術館開館20周年記念展 ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会
田島美加の、アール・ダムーブルモン(アラベケ):Art d’Ameublement (Araveke)、アール・ダムーブルモン(カレナ・マイヒバ)Art d’Ameublement (Karena Maihiva)を見た。
2022年5月15日 - 2022年10月10日、太宰府天満宮宝物殿および境内に展開された、太宰府天満宮アートプログラム vol.11 田島美加 「Appear」で見て以来で
ダイヴ・イントゥ・コモンセンス
早晩このようなことになるとかねがね溜め息まじりにつぶやいてきた一つの考えが、今や結晶しつつあり、その姿を十全にわれわれの前に現そうとしている。色とりどりの宝石が並んだショーケースよりも、似たような色がひしめきあう引き出しの中のパレットのほうへずっと心惹かれるようになったのはおそらく、絡み合う蔦を掻き分けるときの興奮や、折り重なった紙を刺し貫く釘の痛快さを知ったからだろうか?
想像力とはつまり
もういちどナイトランプ
晴れた日の空のうつくしさに本気でかまけることができていたのは、晴れた日の空のおそろしさについてまだなにも知らなかったからだろう。
激烈なる波浪の最中、肺臓に忍び込もうとするものたちへの抵抗に夢中でいられれば、それが無限に続くかもしれないという恐怖には触れずに済む。なおもあらゆる青年に共通する痴態へのおののきによって回避され続ける私の本生は、それをうまく描くことができないという生来の不感症
floating in the melody
両国橋を渡る。西から東へ、風を背負いながら、あの旋律を口ずさむ。即席のにぎやかさによって折檻されたものたちが息を吹き返す。僕はその底知れぬ怯えを川面に溶かす。
紆余曲折をもとめる。ドラマティックなものが人生を後押しすると思っている。でも結局、さまざまな参照点をもつ、僕だけの線路を敷くときのよろこびに勝るものはない。
甘美な雰囲気を剥がされたならば、皮膚にわだかまる恐怖にナイフを突き
Pour se corriger, il faut ajouter.
前言撤回などしても意味がない。ポンジュの言う文脈など、この際思い出さないことにする。
葉々を落とし続ける木々たちを見よ。銀色の航路を残し続けるかたつむりたちを見よ。
あらかた無聊な文言は、すべて唾棄したまえ。書き加え続けよ。歌い続けよ。
Illuminate your shot
はしゃぎすぎた時間を見つめるとき、自分のほんとうの姿がわからなくなって落ち込んでしまう、というようなことはすでに辻仁成が歌っている。
吉田拓郎と釜萢弘が歌っていたのは、人混みの中で自分を見つめたときの気持ち。
暗い、重い、面倒臭い、と一蹴されてしまうものたち。即席のにぎやかさによって折檻されてしまうものたちを丁寧に見つめたいと思うのに、焦りばかりが積もってゆく。あなたとわたし、たった
Frame your shot
地下街の喫煙室に入って、辛気臭いたばこを吸う。辛気臭い、とは雰囲気のことであり、味のことではない。
言葉を云々した挙句の夕暮れは空の動悸がはげしくなる。残暑にたたずむ私の面影が、世界のどこかの水面で揺らめいていてほしい。