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統合失調症『3・11』PTSD精神科受診~虐待もレイプもDVも吹っ飛んだ『トルコの地震』~

【震災の細かな描写があります。閲覧には、くれぐれもご注意ください】

「 虐待だとかレイプだとかDV だとか、 もういいんです! 東日本大震災の あの時の ショックに比べれば、 どうでもいい!!
トルコの地震の映像を見ちゃったんです!!
どうしても思っ ちゃうんです!!
東日本大震災の時、 私だけが 安全圏にいて、 私ばっかり 生き残っちゃった。 どうしても思っ ちゃうんです!!
PTSD と 呼ばれるものがあるとしたら、 私の人生が変わるくらい 大きな PTSDは、 東日本大震災です!! 」

今日の精神科受診で、 震える声で、 だけど 大きな声で、 ここまで一気に話した。

トルコでの死者は 3万人を超えた。
自分のキャパシティーをとっくに超えた。
ただただ、 頭が真っ白である。

主治医の先生は、 言葉を選びながら 慎重に 私の話を聞いてくれ、 カルテに書き込んでいた。

「 国境なき医師団とか、 トルコ大使館への 寄付の呼びかけを ネットでしています。 Twitter とかで、 草の根的にやっています。 それで少し落ち着きました。
トルコの地震の 映像を見たとき、 主人が支えてくれなかったら、 自分がどうなっていたかわかりません。
先生にお渡しした 書面、 虐待だ レイプだ DV だ、 トルコの地震で あんなのは吹っ飛びました。
災害のニュースは、 なるだけ見ないようにしていますいつも。 ぶり返すからです。
だけど今のトルコとシリアは… 」

ここまで言うのが やっとだった。
ほとんど 叫ぶようにしゃべった。

主治医の先生からも、 これ以上話さなくていいと言った リアクションがあった。

私はかなりの興奮状態に陥っていた。

主治医の先生も、 これ以上私が話したら、 ひどい興奮状態に陥って レボトミンを 打つはめになるだろうと 思ったんだろう。

東日本大震災 の PTSD から 私が立ち直るまで。
長い長い年月を要した。
少しの揺れでも 実家に電話をし、 泣きながら逃げてと叫ぶような、 最初の頃はそんな状態だったのだ。

東北で地震があれば、 ニュースが終わるまで 何時間でも テレビの前にいるような状態だった。

私は自分の 故郷 である、 三陸を愛している。
生まれた 町 を愛している。
町の人たちを愛している。
あの雄大な自然、 美しい 山と海に囲まれた、 まるで神様 しかいないような 景観の中で 生まれ育った。
そこに住む牧歌的な人々との豊かな環境の中で生まれ育った。

いじめやら、教師からの虐待もあったが、生きていれば色々あるので割愛する。

震災後、 町ごと流されてしまった場所は、 今はもう更地で 人は住んではならないと決められている。

波は 閉伊川を遡り、 人 や 家や 土地や 国道や 車や、あらゆるものを 一斉に 押し流した。
波は、 入り組んだリアス式海岸の 地形に沿って 海から山の方に 登って行き、 山の上から 海に向かって そこにいた全ての人を町を 全部全部、 押し流した。

「 人間仮免中つづき 」 の番外編で 「 3.11 」 を描いた。

精神安定剤を バリバリバリバリ かじりながら 描いた。
あれで乗り越えられたかと思っていた。

けれどもそんなの無理だった。

だいぶ冷静に、 だいぶ落ち着いて、 地震が起きたとしても 泣かなくはなった。
落ち着いて 実家に電話して、 状況を 共有できるようになった。

しかし日本や 世界中で起こる災害だけは 、ぶり返すのは分かっているから、 映像を見たり 音声を聞いたり、 そういうことからは、 過敏になって 逃げまくっていた。

だけれども。
トルコ で起きた 大地震を、 目の当たりにしてしまった。

いっぺんに、 東日本大震災の PTSD をぶり返した。
それまで治療に必要だと、 虐待だったり レイプだったり DV だったりと 書面に起こしたり、 自分では 勇気を出したつもりでいたが、 そんなのが細かい事に思えるぐらい、 全部吹っ飛んでしまったのだ。

東日本大震災の、 あの時の PTSD。
当時北海道にいて、瞬く間に壊れてゆく生まれ育った町を見てしまった自分のPTSD。
「 自分だけ安全圏にいて、 自分ばかり助かった 」
 
Twitter を、 トルコの地震への 寄付金の呼びかけ の言葉で埋め尽くすしかなかった。
Pixiv FANBOX では、 全体公開にして 地震のことばかり書いた。
note も然りである。

中間搾取されず、 全額 募金を使ってもらえるところ。
国境なき医師団 と トルコ大使館しか思いつかなかった。
この二つ の所へ お父さんと相談した額のお金を振り込み、 この2箇所をツイートした。

日本人一人が 10円募金するだけでも、 10億である。

祈って祈って祈って祈って、 だけどもどんどん 死者の数は増え、 ただもう 頭は真っ白で、 キャパシティーを超えてしまった。

今日の精神科の受診でのひどい興奮状態は、 帰宅しても続いている。

人生観も死生観も変えてしまうほどのPTSD というものがあるとしたら、 私にとってはまさにこれである。

よろしければ、サポートお願いいたします!!頂いたサポートは夫やわたしの医療費や生活費に使わせて頂きます。