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小庶民、セレブスーパーにおでかけ。(2126文字)



 

関西ならず、全国を代表する高級住宅地、兵庫県「芦屋市」
大阪からアクセスもよく、山や海の自然と落ち着いた景観を維持するこの町。
まだ夫が上海にもどる前、家族3人でぶらりとドライブへ。



まずは芦屋のなかでもひときわ高級なエリア「六麓荘町(ろくろくそうちょう)」
車内からみる豪邸や街並みにワーワー騒ぐわれら一般庶民。

小さな軽自動車のエンジンにギュンギュンがんばってもらいながら、無意味に上っておるという怪しい動きをしたのち、行ってみたのは六麓荘のふもとにある「いかりスーパー芦屋店」



いかりスーパーといえば関西では言わずと知れた高級スーパー。
いかりスーパーの紙袋を下げれば、瞬時に気分は「セレブ」
紙袋の中身がもやしとコーラだけでももちろん「セレブ」
気分重要。
ちなみにいままで関西のあらゆる場所を転々としてきましたが、近所にいかりスーパーがあったことはありません。
出店地は随分考えて選ばれている模様。

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もともと私たち夫婦は国内国外問わず、出かけ先でスーパーに行くのが大好き!
各地でその土地にしかない食べ物や隠れ名品を見つけて興奮し、はしゃぐということを繰り返してきました。
なんたってその土地にしかない食べ物をしり、その土地の特徴を知ることも楽しく、
知らない食材と出会い、自分の世界が広がっていくのもこれまた楽しいのです。


さぁさぁやってきました「いかりスーパー芦屋店」
駐車場からして違います。
アウディ、ベンツ、クラウン、ポルシェと、おおよそスーパーの駐車場とはおもえないほどの高級外車がずらり。
思わず自動車バブル中な中国の光景を思い出すようなラインナップ。


お上りさん丸出しな庶民家族がいよいよ入店。
ドキドキしながら周りを見回す。


まず入り口にはお花がドーン!ちょっとしたお花コーナーってもんではなく、「あれココお花屋さん?」な、レベル。そしてお花の横にはなんだか高級そうなギフトの品々がズラリ。
そうよね、お付き合いは大事ですものね。
入り口すぐ横には優雅なカフェコーナー完備。
BGMはもちろん優雅にながれるクラシック。


そうです。まるでここにはコンサート会場のロビーかと見まがうようなお客様が集います。モデルさん夫婦のような背の高いご夫婦やおしゃれなご年配のご婦人。
カートはおしているものの、一様にスローで優雅なみのこなし。


普段買い物にいくスーパーとは、まるで別世界。


派手なポップや音楽で「買ってよ買ってよ!」と煽られる感は一切ありません。
「やすいよやすいよ~」
「本日のお買い得は宮城県産ブリ!!」

とレコーダーから永遠に流れ続けるだみ声や、謎に頭にのこるオリジナルソングが鳴り響く店内。
大特価!198円。広告の品本日限定!
と、普段いかに追い立てられた気持ちになっているかに気づきます。


さて、せっかくきたのだし♪
「一人2,000円までで何か好きなものを選ぼうよ!」と提案。
「遠足のおやつ200円」みたいに、ときには上限を決めてする買い物も楽しいもの。

芦屋のいかりなので予算は高め設定で。
店内をぐるぐるし、めぼしいものを物色。


アンディーブにチコリ、ビーツ。
エシャロットに乾燥ポルチーニ、そしてこの時季ならではの立派なマツタケ。
あぁ楽しい。
烏骨鶏卵2個680円やって~!
みて、キャビアある!


買う買わないは別にして、珍しいものにきょろきょろしなかなか通路がすすめないあやしい3人組。
お肉コーナーが意外と普通のスーパーと変わらない価格なことに驚きながら、おさかなコーナーに進むとそこには生け簀が。

横をふとみると捌かれてパックにはいった生のすっぽん。
上海では自転車にのってぶらぶらすっぽんをぶらさげたおじさんが売っているのに出会ってきましたが、日本のスーパーですっぽんなんて売っているところを初めて見ましたよ。


お茶やお酒コーナーの充実ぶりや、厳選素材をつかったお菓子やパン。
各国のスパイスやソースなどの手作り食材の豊富さをみると「食」や「生活」を楽しむひとたちの姿が垣間見えるよう。
ちなみにインスタント食品のコーナーはものすごく狭かったです。

「ひとり2,000円」の予算でそれぞれ何を選んだかと言いますと、
夫―フルムダンベール(アオカビチーズ)100g890円
息子―ぬれせんべい1枚100円
私―甘酒ヨーグルト264円 

かくしきれない気の弱さ!


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缶入り「すっぽんスープ」や、「しっとりおいしいイタリア栗」、マンゴーゼリーもきになったのですが、「これでこの価格かぁ…」とみみっちくも費用対効果を考えてしまい、なかなかいろいろに手が出ずじまい。
捌かれたすっぽんが気になりながらも夕飯用には「出汁が贅沢な卵豆腐」と、半額の餃子の皮、豚ミンチ、えのきなどの当たり障りのない品々をかごにいれレジへ。


レジでは打つ人と、袋に入れてくれる人の2人体制。お会計を終えると店員さんが紙袋を手渡してくれました。無駄時間なし!
お支払いが、ため込んでいた小銭を使いたいがためのジップロックからというのがなんとも場違い。


豊かな暮らしを楽しむひとびとの生活がちらりと垣間見えたような一日。
帰宅後の夕飯はなんだか特別な気分。
普通につくった餃子スープとおつまみとお酒で、いつもよりゆったりとした気分で休日の食卓を楽しんだ。


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