引き分けは合格点。だが、森保監督の誤解が勝機を手放した~ウルグアイ対日本 分析~[コパ・アメリカ2019グループC第2節]

チリ戦での敗退を経て、第2戦は昨年10月の親善試合では勝っているこちらも南米の強豪・ウルグアイとの試合です。試合の結果は、2-2の引き分け。チリ戦の0-4の大敗から、同じ強豪と対戦して2-2の引き分けなのですから、進歩したと言えます。ですが、戦術的な分析を通して、勝てた試合であったことが見えてきましたので、まずは勝ちに来ているウルグアイに対して互角の勝負ができた理由。その後、「勝てる試合」だった理由について書いて行きます。

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前回のチリ戦の分析はこちら↓

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スコア ウルグアイ 2 : 2 日本

ウルグアイ 32’スアレス 66’ヒメネス

日本 25’三好 59’三好

スターティングメンバー

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一応ホームの設定となっているウルグアイはベシーノ負傷によってアーセナルでプレーするトレイラが先発。それ以外は第一戦の4-0で勝利したエクアドル戦と同じメンバーとなっています。ウルグアイはグループ一位突破を狙っていますので、スアレス&カバーニの2トップで、ベンタンクールがいてトレイラがいて、ゴディンとヒメネスの2CBで、というベストメンバーです。

日本は、チリ戦から大きくメンバーが入れ替わり、GKは川島、右SBに磐田、ボランチには板倉、トップ下に安部、右SH三好、CFは岡崎がスタメンに起用されました。システムは3-4-2-1は採用せず、変わらず4-2-3-1です。

第一章 ウルグアイの堅守の攻略法

まずは日本の攻撃から分析していきます。

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まずウルグアイの基本のシステムは、4-4-2で、完全なゾーンディフェンス。第一PLからの連動したプレッシングは行わず、自陣にブロックを組みます。

日本の方は、SHの三好、中島はIRに入ったり、入らなかったりで、ある程度ポジションは個人の判断に任されていたようです。

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そして、日本の方はSHがIRに入ってもSBは上がってライン間ORにポジショニングをしないので幅を使えませんし、SHがIRに入らなければ、他の選手がIRにポジショニングする選手がいなくなり、SBとSHが縦並びになっていました。

では日本のビルドアップのフェーズについて見ていきます。

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ウルグアイのスアレス&カバーニの第一PLは、プレッシャーをかけてこないですし、バックマークを用いての次のプレーの限定も行いませんので、機能しているわけではありません。なので、日本は後方で余裕を持ってボールを保持することができており、相手の守備を後手に回らせることができるボランチ前のスペースに進入することは容易にできていました。

そのビルドアップの中で、柴崎はコンスタントにCBからパスを引き出し、さばいて攻撃のテンポを生み出し、先制点のシーンのサイドチェンジや、ライン間への縦パスなど、効果的なプレーを見せていたのですが、その柴崎の相方の板倉は、攻撃では効果的なプレーをすることはできていませんでした。序盤に固さが見えたのは仕方ないとしても、パスコースをCBに与えてパスを受けるプレーは少なかったし、単純なパスミス、トラップミスも見られました。そして、守備でもデュエルの局面でも消極的なシーンが見られました。そして、左SH中島は、チリ戦より下りて行くシーンが多かったです。

前述のようにボランチ前に進入することは容易にできていましたので、ウルグアイを自陣に押し込んでいました。ではここから日本がウルグアイを押し込んでからの展開の分析をしていきます。

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ウルグアイは、敵陣側のゾーン2、ゾーン3にボールを運ばれ、押し込まれると、左CFカバーニが下がって来て守備に参加します。スアレス一枚を前に残して、4-4-1の9人で守備をします。

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上図には前述した4-4-1をセットした後の原則を示しました。最初に第二PLと第三PLの距離を詰めているので「ライン間」を消していますし、第三PLを低い位置まで下げているので、第三PL裏のスペースも消しています。そして、SHが相手の幅を取っている選手に対応するため、それによってSBがタッチライン際に出て行く必要なく、内側にポジショニングできるので、SBがライン間IRを埋めることができ、IRのスペースを消します。

このような幅とライン間IRを使わせないメカニズムの守備をされると、相手からして残っている攻め手は、個人技でこじ開けるか、クロスを上げるか、です。ですが、ウルグアイは、とてもコンパクトなブロックで、ライン間も裏も消していますし、個々人のフィジカルコンタクトも強いので、そう簡単に個人技で突っ込んでいくことはできません。そして、クロスを上げられても、世界でトップクラスの守備を誇るアトレティコ・マドリードでレギュラーを務めているゴディンとヒメネスが跳ね返してくれます。

これらのように、とてもコンパクトかつ急所となるスペースを消し、ハイクロスにも対応できる屈強なCBがいることが、ウルグアイの守備がとても固い理由です。そして、奪えばスアレス、カバーニにパスを入れて二人の個人技を核にロングカウンターを展開し、ゴールを狙います。

では、ここからビルドアップについては書きましたので、日本の組織的攻撃(崩しの局面)について。ウルグアイの固い守備に対して、どのようにプレーをしたのでしょうか。

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まず、ウルグアイの守備を分析する時に用いた図にも書いた通り、SBが上がって、ライン間のORにポジショニングすることが出来ても、相手のSHにマークされてしまうので、単純に幅を使ってIRのスペースを広げて、アタッカーへ、という攻撃は出来ません。それをどう崩していくのか、ですが、図に示したように使うべきスペ―ス、狙いどころは、「下がるSHの前」です。SHは、日本のSBを見るために下がりますので、そのSHの前にスペースが空きます。そのスペースをボランチが使うことで、ボランチ,SB,SHで三角形を構築し、相手のSB,SHに対して3対2の数的優位を獲得することが出来ます。

では、数的優位を獲得したところで、さてその優位をどう使って崩しましょうか、というところで、僕から一例を提示します。

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上図のように、三好が少し引いてパスを引き出し、相手SBに食いつかせてすぐにボランチの柴崎に戻します。そして、相手SHにボランチを気にさせます。そしたら、SBは、相手SHの死角に入ることができ、フリーになれます。そして、そのフリーになったSBが、SHの背後に飛び出してボランチからスルーパスを引き出す。その時、相手SBは、SHに食いつかせることで引っ張っていますから、カバーリングが遅れますし、相手SHもSBを背後に置いているのでこちらも遅れる。そして、抜け出したSBが折り返してエリア内のアタッカーがシュート。このクロスの局面についても効果的にプレーするためには、注文をつけたい。その注文と言うのは、「グラウンダーのマイナスへのクロス」を入れること。なぜなら、ウルグアイのCBゴディン、ヒメネスは、とても空中戦に強いためただでさえ長身のアタッカーがいない日本がハイクロスで競り勝とうとするのはまず無理。そして、CBは自陣ゴール方向に向かって走ってきてますから、マイナスに入れることで、そのCBのモーションの逆を突くことが出来る。

このような、スペースを人数を割いて消してくる相手を前方に引っ張り出してそれによってあく背後のスペースを素早く使う、そしてそれが出来た時に屈強なCBから点を取るための工夫、努力をしたプレーが出来れば、偶然の個人技に頼ることなく、組織的に再現性高く、効率よくチャンスを作り出すことが出来たと思います。

そして、

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奪われたときのウルグアイのカウンターはとても強烈だから、逆サイドのSBは後方に留まって、2CB+SBと2ボランチの5枚を残してカウンター対策も万全にする。

しかし、このような攻撃、リスク管理を日本代表が出来ていたのかと言うと、出来ていませんでした。ウルグアイの守備に対する攻略策を見つけられず、ウルグアイにカウンターをやらせなかったわけでもない。結局、ライン間に縦パスを打ち込んでアタッカーが何とか出来るか出来ないか、といういつもの攻撃になっていました。

また、三好の2ゴールは、両方カウンター気味になって、ウルグアイがブロックを整える前に攻め切ることが出来た時のものでした。ウルグアイが戻り切る前に攻めきれたのは素晴らしいですし、1点目は、プレッシングをかけられながら柴崎が相手の間に運んで顔を上げ、精密なサイドチェンジを三好に送り、三好が仕掛けてラクサールを縦方向に抜いて、岡崎、安部がCBを引っ張ったことで三好の前にスペースができ、右足でニア天井に決めた、というこのシーンだけを切り取れば、組織的なシーンでした。

そして2点目も、ピンチを跳ね返して、三好が運んで奪われそうになるも安部に繋いで安部から中島に繋がり、タイミングの良いオーバーラップをした杉岡を使って杉岡がクロス。ムスレラが岡崎がブラインドになったりしたのかクリアできず、三好が押し込んだ、というスピードを落とさずに攻めれた良いロングカウンターだったと思います。

第二章 戦術的な弱点が露呈しなかったのは相手のおかげ

ではここからは守備の分析をしていきます。

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日本の守備を分析していく前に、前提となる相手の攻撃について。ウルグアイのビルドアップにおけるプレー原則は、ショートパスを繋いで前進していく、というものではなく、シンプルにスアレス、カバーニという空中戦に強い2トップにロングボールを入れるというものです。そして、セカンドボールをサポートに入ったもう片方のCFやSHが拾って、サイドに展開。SBがオーバーラップし、SH&SBの二人の関係からクロスを入れて、2トップと逆サイドのSHがゴールを狙います。

このようにとてもシンプルな「ロングボール戦術」なのですが、単純に2トップが空中戦にとても強い、そしてその2トップに対する他の選手のサポートに入る動きがとても素早く、オートマティック。クロスを入れることが出来れば、2トップは決定力も世界トップクラス。というように、選手のレベルの高さによる質的な優位と、シンプルながらスピーディーで組織的な動きが出来ているので、精度が高い攻撃になっています。

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まずは基本コンセプトから。トップ下の安部とCF岡崎が横並びになり、4-4-2。プレッシングは行わず守備的プレッシングで自陣にゾーンのブロックをセットします。

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次に2トップの守備について。相手2CBにはプレッシャーをかけず、ボールを持たせます。そして、相手ボランチは、両方時々DFラインに下りて来ていたし、ポジションの重心は低めでしたので、日本のボランチがプレッシャーをかけるには距離がありました。なので、相手ボランチにパスが入った時には、CFがプレスバックして自由を奪っていました。

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そして、ロングボールが相手2トップに入っても、CBとボランチで挟み込んで自由にさせず、なんとこの試合では左SH中島が献身的に守備に参加していたので、マークのズレも生まれず、どの選手にパスが入ってもしっかりプレッシャーをかけることが出来ていて、バランスの良いブロックを組んで守っていて、そこまでウルグアイに攻められまくる、という展開にはなりませんでした。

ですが、ウルグアイに対して良く守れたとはいえ、ストレートに評価するべきではありません。なぜなら、「相手」が大きく影響していたからです。ウルグアイは日本と全く同じ4-4-2のシステムで、IRに入る選手がいて、5レーンを埋めて、という工夫がなく、前述のようにとてもシンプルなロングボール戦術なので、日本の守備の構造的、戦術的な弱点が露呈することはありませんでした。

ですので、システムが日本のシステムと違って、バランス良く5レーンを埋めてきて、日本の第一PL,第二PLを突破するためのプレー原則が落とし込まれていて、日本の守備の構造をジワジワ壊していくような組織的な攻撃をするチームだと、今回のウルグアイ戦のようなことは絶対にありません。チリ戦でも改めて露呈したように、日本の守備は無策と言っていいものですので、今回守れたからといって、今後も大丈夫だ、ということではありません。

ではここからこの試合の激アツのマッチアップを見ていきましょう。

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上図では1失点目のきっかけとなったシーンを取り上げましたが、激アツのマッチアップとは、「冨安、植田対スアレス、カバーニ」です。この試合、ワールドクラスの相手CFスアレス、カバーニに対して、海外メディアからも評価されていたようですが、良いパフォーマンスを見せていたと思います。

ですが、正直にやり過ぎていたのかな、という部分は感じました。上図の1失点目のきっかけのシーンもそうなのですが、そのシーンは、スアレスにロングボールが入って、そのスアレスに対して冨安が競り勝って跳ね返そうとしますが、スアレスはその冨安に自分が競り勝って自分がボールに触ることではなく、冨安をブロックして冨安に触らせず、後方のスペースにボールを流すことを選択しました。なので、スアレスには冨安と競り合う気はなく、ポストプレーの時のように冨安を背負ってブロックし、ボールをスルー。そしてスルーされたところにカバーニが走り込んで、右足でシュートをしようとしたところで、カバーニの右足が植田がシュートブロックするために出した右足の裏に当たり、カバーニが倒れ、VARにチェックが入った結果、PKの判定。

カバーニは明らかにオーバーリアクションですが、やはりスアレス対冨安のところで、非常にうまくスアレスに冨安がブロックされて、ボールに触れなかったので、カバーニのシュートシチュエーションが生まれていますので、正直に行った冨安が出し抜かれたことが1失点目のきっかけとなっています。その他のシーンでも、植田もそうなのですが、正直に競り合おうとして、1失点目のきっかけと同じようにとても上手い体の使い方でブロックされ、プレッシャーを交わされ、チャンスを作られていました。

植田、冨安にとってこの試合の経験はとても貴重なものだったと思いますから、全て正直に競ろうとするのではなく、相手との駆け引きで上回れるような巧みな守備に期待です。

とはいえ、失点につながっているわけですから、この「冨安、植田対スアレス、カバーニ」について、次章で検証します。

第三章 森保監督の失言と誤解を検証

では、この章では、前章の最後に書きました通り、ウルグアイに勝とうと考えた時に、森保監督の失言の深刻さ、そして「冨安、植田対スアレス、カバーニ」についてを検証します。

まず、森保監督の前日トレーニング後のコメントがこちら↓

チリ戦は新体制発足後にメインシステムとしてきた4-2-3-1を採用。19日の前日トレーニング後に森保監督は「ベースは前回の形ですね。3バックで3-4-3と、(ウルグアイの)4-4-2はミスマッチ」と話しており、システムの継続採用を示唆している。ウルグアイ戦でも4-2-3-1でスタートすることになりそうだ。
FootballZONE「日本代表、ウルグアイ戦「先発予想」 4バック継続採用、18歳久保は“切り札”起用か」より引用

このようなことを言っていました。ということは、このコメントにもある通り、3-4-3に対して4-4-2だとミスマッチになる、と森保監督は考えていたわけです。そして、ウルグアイと同じシステムの4-4-2で行ったと。確かに、4-4-2は相手と同じシステムですから噛み合わせは悪くないのですが、前章でも取り上げた通り、日本の2CB(冨安、植田)は、健闘したとはいえ、失点のきっかけにもなっているように、スアレス、カバーニに手玉に取られているシーンが試合を通して多く見られました。要するに、相手の駆け引きのうまさ、質的な優位性にやられてしまったということです。

では、ここからその3-4-3が本当にミスマッチだったのか、ウルグアイと対戦する時に採用するべきではないシステムだったのか、をここから検証していきます。

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まず最初に4-4-2だと、相手と全く同じ配置ですので、上図のように個々人のマークがとてもはっきりしていて、どの選手も1対1の勝負をする必要があります。

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では3-4-3の場合について。守備時は5-4-1となります。僕なら、植田、冨安に加えて高さと、スピードもある立田を起用して3CBを形成。そして、岡崎が1トップ。

この5-4-1を採用した場合の守備はどのような効果が見込めたのか。図を用いて見ていきます。

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まず、5-4-1の場合は、プレッシングをかけていく、という守備における選択肢を一つ増やすことが出来ます。CFの岡崎は、守備を献身的にこなせる選手ですし、ウルグアイのCBは足元に優れているわけではないので、岡崎がボールを持っていない方のCBを消すバックマークプレスで、二人のCBを一人で見ます。そして、それに連動して他のボールサイドの選手たちが、自分のマークを抑えてハメ込む。

ですが、プレッシングをかけていった時に困るのが、ロングボールへの対処です。4-4-2で戦った実際の日本は、冨安、植田がスアレス、カバーニに対して2対2の数的同数での対応を強いられ、それぞれが1対1で対応しなくてはならなかったので、手玉に取られ、翻弄されていました。

しかし、岡崎が一人で二人のCBを見ている分、CBを2枚から3枚に増やすことが出来ていますので、ウルグアイの2トップに対して、3対2の数的優位を獲得出来ています。ですから、ロングボールを蹴られても、一人カバーがいるためためらわずにボールと相手CFに対してアタックでき、もし交わされても、余っているCBが加勢して複数で奪うこともできますし、裏へのスルーパスにも対応できる。なので、ロングボールを逃げ道にさせないことができるのです。そうなれば、ウルグアイの場合は、ショートパスを繋いで崩すようなことは得意じゃありませんし、中島も守備に参加していたので、困ることは無い。

このように、プレッシングをかけることができて、ロングボールを使われたときの対策も出来ているので、噛み合わせが悪い、ということは全くなかったと思います。

では攻撃も見ていきます。

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攻撃は、第一章で僕が提案したものと同じです。ボランチが相手SHの前のスペースを使って三角形構築→3対2の数的優位獲得。からの、相手SB,SHを引っ張り出して背後のスペースを作って使って、グラウンダーのマイナスのクロス。このシステムだと、最初から3枚のCBがいますし、2ボランチもいますので、3+2の5枚を後方に残すことが出来ていますので、リスク管理も万全。

この攻守における検証から分かるように、4-4-2のウルグアイに対して、3-4-3(5-4-1)システムを採用することは、全く噛み合わせが悪く、マークのズレが生まれることは無く、逆により効果的な攻守ができるので、森保監督の発言は間違っていて、「失言」であったことが分かります。

今回のコパ・アメリカは、主力選手の強制招集権がなく、東京五輪世代の選手をとても多く招集していて、その未来の日本代表を担っていく有望な若手に貴重な経験を積ませる、という大きな目的があったと思います。ですから、あえてワールドクラスの選手との1対1のマッチアップを選手たちにさせた、と考えることもできますが、森保監督は「勝ちに行くことが大前提」とも話しています。勝ちに行くなら、あえて強い選手に対して1人で対応させる、というようなドSなことはしないでしょう。そして、6月の親善試合でも採用したように、3-4-3システムは今後も使う可能性が高いシステムだと思いますから、強豪のウルグアイにその3-4-3システムを採用して良かったと思います。ですが、森保監督自身が「3-4-3は4-4-2と噛み合わせが悪い」と考えているため、その選択肢はなく、勝とうとしているのに、勝つ可能性を減少させてしまう采配をするしかなかった。

この試合を見て、僕はさらに今後の森保JAPANが不安になり、この監督に日本代表を任せていいのか、と思いました。そして、森保監督はもちろん日本人ですから、日本人で形成されているJFA、そして戦術面など関係なしに日本人を選びたかったから選んだJFAですから、そう簡単に解任する、という選択はできないはずです。なので、日本代表が変わってくれれば当然それが一番良いのですが、それが現時点で見込めないので、日本代表が変わるにはカタールW杯を潰すしかないのか、とさえも考えているぐらいです。

今回はここまでの3つの章でとても長くなったため、データ分析は省きます。

終章 総括

攻撃
・相手の第一PLはほとんど機能していなかったため、ボランチ前に進入し、押し込むことは容易であった。
・柴崎は、コンスタントにCBからパスを引き出して店舗を生み出したが、板倉はあまり存在感を放てず。
・とてもコンパクトで、スペースを消しているウルグアイのブロックに対して、組織的なソリューションがなく、中央から突っ込むしかなかった。
・ウルグアイの守備を崩すには、消されているスペースを相手を引っ張り出すことで空けて、素早く使う、そして屈強なCBからゴールを奪うための工夫がされたクロス、という攻撃が必要だった。
・2ゴールは、とても素晴らしいカウンターアタック。どちらもウルグアイがブロックを整える前に攻め切ることが出来た。
守備
・4-4-2の守備的プレッシングで、自陣にブロックを組む。
・重心の低い相手ボランチに対しては、CFがプレスバックして対応。
・ウルグアイと全く同じ4-4-2のシステムで、左SH中島もしっかり守備に参加していたので、マークのズレが生じず、バランスの良いブロックで守ることが出来た。
・2CBの冨安、植田は、ウルグアイのCFスアレス、カバーニに対して健闘したが、正直にやりすぎ、2トップに手玉に取られた。
森保監督の失言&3バック採用を検討
・4-4-2システムだと、噛み合わせはガッチリハマるが、全員に1対1の対応を強いられてしまう。
・3バックシステム(5-4-1)だと、プレッシングをハメることができ、ワールドクラスの2トップに対して数的優位で対応できるので、ロングボールに対する対策も出来ている。
・攻撃でも、「SH前」を使って三角形を構築して数的優位を作り出して攻撃できるうえ、リスク管理も万全
・↑の理由から、4-4-2に対して3バック(5-4-1、攻撃時3-4-2-1)システムは噛み合わせが悪いことは無いし、むしろ4-4-2より効果的だ。
・しかし、森保監督にその考えはないので、勝ちに行くことを前提としながらも、勝つ確率を高める采配が選択肢にない、という矛盾の生じる結果に。
・森保監督は日本人であるため、早期の解任は望めない。よって、このまま変わらないのなら、日本サッカーは停滞する。

最後にもう一度書かせていただきます。もしこの記事を気に入っていただけたら、SNSなどでの拡散をぜひよろしくお願い致します。皆さんで日本サッカー界をもっと盛り上げ、レベルアップさせましょう!

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