note21 : プノンペン(2011.5.10)
【連載小説 21/100】
現在、カンボジアには年間15万人強の日本人ツーリストが訪れているそうだが、僕が海外へ頻繁に出かけ出した1990年代初頭のことを考えると隔世の感がある。
国民を大虐殺したポル・ポト政権で有名な長き戦乱後のカンボジアで、国連監視のもと停戦・武装解除の監視及び民主化選挙が行われたのが1992年。
その際に日本の自衛隊を平和維持活動(PKO)に派遣するか否かを巡っておおいにもめたのを覚えているが、当時カンボジアはそれほどに危険な地で、民間人が観光に訪れ