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心に残るnote作品集

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エッセイや日記、写真、漫画など、出会えてよかった、素敵なnoteを集めてみました。さまざまなジャンルのクリエイターの皆さんに感謝をこめて。マガジンをつくる前に読んだ素敵な作品もた…
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2020年1月の記事一覧

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フライバーグ病になりました(2/3)

フォロワーではなく読んでくれる友達を大切にしてください【エッセイ】

先日ある方からツイッターDMが入った。それは私が最近始めた『あなたのnote読みます』企画への応募だった。実名は伏せるがすこし思うところがあってnoteを一つ書くことにした。 その方は自身の職場の編集部が運営するブログサイトに日々の思いを寄稿しているとのことだった。だがしかし、おそらくその意味を見失ってしまったのだろう、私に3つの記事を読んで欲しいと依頼してきた。なぜその3つだったのかはどうやら彼女も分かっていない様子だった。 依頼された記事は一見バラバラの内容の様にみえ

捨てられて なお咲く花の あわれさに またとりあげて 水あたえけり

詠み人 九條武子 なんとも切ない花の命、、そして、それを拾う人の心 人間も自然の一部でありたいと思う。 あいさんのお写真を頂きました。ドキッとする一枚です。

新型肺炎のニュースを見て思うこと感じること

ここ数日間、「新型コロナウイルス」の件で、世界中が大変なことになっている。 今月の半ばにニュースになって以降、絶え間なく新型肺炎についての情報がネットを介して大量に流れ込み、飛び交っているが、これらの情報に触れて刺激を受け、感情的になっている人々・理性が働かなくなっている人が増えているような気がする(汗)。 確かに、今の現地の状況を聞くと悲劇的な状態だし、ネガティブなことばかり出てくるから、不安になるのはすごく分かる。 今回は、新しい未知のウイルスだから、人間はまだ感染

ことばのいらない犬たちに。

こいつがことばを喋ってくれたらな。 動物と一緒に暮らす人間だったなら、一度はどこかで考えたことがある話だと思う。ほんとうはなにを考えているんだろう。ぼくの思いはどれくらい通じているのだろう。いま、なにをしたいのだろう。どんな気持ちで、きょういう日を生きているのだろう。訊いてもべつに、答えちゃくれない。ああ、1分でもいい、たったのひと言でもいいから、こいつがことばを喋ってくれたらな。何度も何度もそう思う。 思って思ってたどり着くのは、「ことばって不自由だな」のひと言だ。

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やっと晴れた…(写真は香川の栗林公園です)

情熱の炎は弱火でじっくり

やる気全開でがんばるぞ! とか、フルスロットルでやるぞ! とか。そういう言葉は、主に自分を奮い立たせるためなんだな、とようやく気がついた。 SNSなどで「ものすごくやる気に満ち溢れています」というような言葉を目にすると、なんだか「わたしはそうでもないなあ」と思案していた時期がある。 「自分はそこまで出来ていない」と比較して、勝手に落ち込んでいただけかもしれない。けれどもそういった発言をしている人は、周囲に向けて言っているというよりは自分自身に向けて「怠けるなよ、自分」とい

誰かが何か新しいことにチャレンジするとき、摩擦や抵抗する存在にはなりたくないな・・・と思った話

先日、新築の家がモデルハウスとして一般に公開されていたので、夫と見に行ってきました。 私たちは「平屋建ての家」に憧れていて、いつかそういう家を建ててみたいと夫と夢見ていたのですが、今回、見学させてもらったのは、まさに平屋の家。 こじんまりとした小さな家でしたが、木材がふんだんに使われていて、新築の家特有の「木の香り」が広がり、とても清々しい素敵な家でした。 狭い敷地内に必要な機能がコンパクトに収められていて、しかもバリアフリー設計。防犯や結露対策もしっかりしていて、とて

もっとシンプルに自由に生きて良いんだよ

他人の気持ちや、自分の立ち位置、周囲の空気を考えて、 「こうするべきだ」「こうした方がいい」と判断して決める生き方。 昔はそれで良かったけど、これからは、この方法だと潰れてしまう。 だから、これからはそうじゃなくて、 「私はこうしたい」「私はこっちをやりたい」 ・・・で決めていけば良い。 他人軸じゃなくて、自分軸で…。 主語を「私」にして、 「私はどうしたいのか?」 「私はどっちに心惹かれるのか?」 ・・・で決めていくことだと思う。 もっとシンプルに、も

全力を出して走る。ただし、ゆっくりと

 ここ2年あまり、僕と仲間たちは「遅いインターネット」というキーワードを軸に考え、行動してきた。ほんとうにことあるごとに、このキーワードについて書いて、語ってきたので、もう耳にタコができるくらい聞いた、その話はもういいよ、と思っている人も多いかもしれない。でも、これからしばらくはもっとそうなるはずだ。なぜならばまずは僕が「遅いインターネット」という題名の本をこの1年くらい書いていて、それが来月出るからだ。 そして(実はこっちのほうが重要なのだけど)同じくこの1年コツコツと準

25年経って、ようやくあなたに言えること

「あなたのこと、愛していないと思う。でも、失いたくないの」 彼からのプロポーズに対する私からの最初の返事。YesでもNoでもない曖昧でずるい返事。当時、別れてからもずっと心を寄せる人がいた。愛する人から受ける友達宣言ほど辛いのはよく知っている。だからこそ、素直に答えなければと選んだ言葉だった。確固とした返事をすぐに出せなかった私に、直感だけがそう言わせた。 彼は私の両手を握ったまま、少し寂しそうな優しい笑顔で「わかった」とだけ答え、ゆっくりと私を抱きしめた。腕の中があまり

ひとり暮らし、ふたたび

少し前から部屋探しをしていた長女が、ようやく決めてきた。 もうすぐ私もひとり暮らしの再開だ。 人生2度目のひとり暮らし。 前回は憧れの暮らしだった。たった2年だったけれど、一度経験したから憧れでもなくなっている。 何が違うのかな、と考えてみると、30年も前、1回目のひとり暮らしの時は家を出る側だった。今回は家に残る側なのだと気付く。 残るって言葉あまり嬉しくないかも(笑) 親なんだ、と今さら思う。 自立している次女や、今回長女からも「実家」という言葉を聞くようになった。

美ら海水族館にて

ゆめはいまもめぐりて。

年末年始、地元に帰った。高校卒業までを過ごした街。 新幹線で北へ向かうその車窓からは、トンネルをくぐるたび、視界に白の面積が増えていくのが分かる。雪が、枯れ木に花を咲かせているのだった。 駅のホームに降り立つと、お馴染みの凛と冷えた空気が身体を包むのがわかった。春夏秋冬をどれも等しくこの街で過ごしたはずなのに、この街を思い出すとき真っ先に浮かぶのは冬の記憶だ。 最高気温すら氷点下を記録することも珍しくないこの街で、寒さに奥歯を震わせながら足早に歩いた通学路。夜寝る前、凍