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適応障害で休職→復職訓練中。 本、音楽、ドラマの話もするかもしれません。

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  • 読書記録

    読んだ本についての感想や思索のあとを記します。

  • 【休職期間中の活動】

    2024年初から休職に入っていたときに考えていたことややってみたこと。 休職期間中にすることがなくて暇だという方に、一つの過ごし方のご提案。不定期更新。

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復職訓練開始

 今年の初めあたりからおよそ5ヶ月にわたって休職に入っていた。その日は職場の椅子についた瞬間から涙があふれそうになり、昼休みに入ると吐き気を催してしまったので早退し、前々から疑わしいと思っていたので心療内科に行った。職場環境や症状をつぶさに担当医に報告したところ、「適応障害」との診断を受けた。   休職期間にあれこれ始めたり、自分の人生を見つめ直すことが多々あったので、また気が向いたら書くことにしよう。気が向いたら。  先週から、復職訓練が始まった。幸いなことに休職期間も生

    • 肉乃小路ニクヨさんの言葉「ピンチはチェンジ」

       表題の言葉は、肉乃小路ニクヨさんの言葉の中で最も感銘を受けた言葉。  肉乃小路ニクヨさんの公式紹介は下記。  ニクヨさんもXでこの言葉について言及している。  今年の春頃、ラジオを流し聞きしていたらニクヨさんがゲストで登場し、この言葉についてお話しされていた。  「ピンチのときには、何かを変えなければいけないというサインが出ている。それでも『ピンチはチャンス』と思っていると、かえって緊張しすぎてしまう。 『ピンチはチェンジ』というくらいの心持ちで構えている方が良い結果を

      • 「幸せ」について〜最果タヒ『もぐ∞(もぐのむげんだいじょう)』収録「パフェは自給自足のロマンチック」を読んで〜

         「幸せになりたい」という言葉が口をつくことがある。この「幸せ」とは何なのか、そして、幸せに「なる」とはどういった状態なのかを、因数分解してみても面白いかもしれない。  「幸せ」を構成する要素は数多くあるし、どの要素で構成されるか、またそれぞれの比重も人それぞれだろう。おいしいご飯をお腹いっぱい食べられたら幸せだろうか。多くの人と関わっている状態が幸せなのか、一人でも幸せになれるのか。  自分の「幸せ」と他人の「幸せ」は決して比べられるものではない。自分の譲れないライン、自

        • ドラマ・映画鑑賞リスト【休職期間中の活動④】

           前回↓  休職期間中、とくに後半にはよくドラマを見ていた。2010年代前半はよくドラマを見てたけど、2010年代後半からは忙しさにかまけてドラマが好きだったことを忘れていた。自分の中のドラマ熱を取り戻せて、非常に嬉しく思っている。    作品数が多いので、それぞれの感想はまた。(2回目)ってなってるのはリアタイしてた作品。  ・大豆田とわ子と三人の元夫 (2周した)  ・カルテット(2周した)  ・最高の離婚(2回目)  ・ごめんね青春!(2回目)  ・いつかこの恋を

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        • 肉乃小路ニクヨさんの言葉「ピンチはチェンジ」

        • 「幸せ」について〜最果タヒ『もぐ∞(もぐのむげんだいじょう)』収録「パフェは自給自足のロマンチック」を読んで〜

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          4本

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          最果タヒ『十代に共感する奴はみんな嘘つき』を読んで

           最果タヒさんのお名前は聞いたことはあったが、作品を手に取ったのは初めてだった。  「である・だ」調と「です・ます」調が混在する文体。読み手がどこで息をつけばいいかわからないような句読点の位置。乱文とも取れる文体で綴られる、少女の感情の奔流。  物事を主観的には捉えきらず、たえずメタ的に捉えようとして、それだからこそ自己嫌悪にも陥ってしまう主人公の内面は、実に現代っ子らしい。ネット空間の発達によって、自己を常に他者に晒し、その晒す姿ですら他者のことを気にかけて形成しなければな

          最果タヒ『十代に共感する奴はみんな嘘つき』を読んで

          思い出せない話は所詮その程度の大事さ

          「あれ何だったっけ、何か話そうと思ってたんだけど」というセリフが出てくる時点で、そんなに大事な話ではない。本当に大切なことは、メモをしなくても心の戸棚のよく見えるところにしまってあるから、探さなくてもすぐに見つかる。そう信じて、思いついたことのメモを取らないときもある。そこそこ大事なことだった気がするけれど、数十分経ったら忘れてしまった。まあ、その程度の大事さだったのだろう。また必要な時が来たら、顔を覗かせてくれ。

          思い出せない話は所詮その程度の大事さ

          ドラマ『いちばんすきな花』2周目第1話

           特に好きな作品だったので2周目も視聴してみた。  伏線の張り方が巧みすぎる。1周目では気づかなかった伏線が網の目のように巡らされている。セリフの端々、情景描写の端々からメッセージが肉薄してくる。これだけ秀逸な脚本・演出ができるなんて素晴らしい。  生方さん脚本の次クール月9『海のはじまり』への期待も高まっている今日この頃。『いちばんすきな花』を見返しながら、思索に耽ろうと思う。

          ドラマ『いちばんすきな花』2周目第1話

          復職訓練開始から一週間

           復職訓練開始に至る経緯は下記。  復職訓練の第一段階、午前中だけ出勤するプログラムをこなして早一週間。休職前のように職場にいても苦しくなることもないし、しっかりと睡眠を取れている分、頭も冴えている。この良い状態を来週も継続できれば、勤務時間を延ばしていってフルタイムに戻ることもできるだろう。順調に進んでいるからこそ、ここからも慎重に歩みを進めていきたい。  フルタイムの勤務に戻ることがゴールではなく、フルタイムの勤務を継続することが目標なので、そこを見誤らずに着実に歩を進

          復職訓練開始から一週間

          人生を横の比較でなく縦の比較で見つめてみようという話

           今日のお隣さんや有名人との比較(=横の比較)でなく、昨日の自分、数年前の自分との比較(=縦の比較)で今日を生きていけば気が楽になるよねという話。たしかに隣の芝生は青いし、有名な人と比べればこれまでの自分の道のりが頼りなくて不安になってしまうこともある。そんなときには、過去の自分を顧みることにしている。数年前の自分より数センチでも前に進んでいれば、偉大な進歩と言えるのではないかな。

          人生を横の比較でなく縦の比較で見つめてみようという話

          『Mother』第一話を見て〜小道具の移り変わり〜

           TVerで配信され始めたので、『Mother』第一話を見た。坂元裕二脚本。『最高の離婚』を見てから坂元裕二作品に注目するようになったので、この作品は未視聴。リンクは下記。  少し前のドラマを見るたびに、小道具やモチーフの移り変わりに目が行ってしまう。ガラケー。寝台特急「北斗星」。時代とともにあまり見られなくなったり、そもそも存在自体がなくなっていたりする。  今のドラマに出てくる小道具や演出も数々も、時代が経てば懐かしいものへと変わっていくのだろう。スマートフォン。LI

          『Mother』第一話を見て〜小道具の移り変わり〜

          書き続けること

           駄文でも、書き続けること。他者の品評の目に臆せず、より多くの人の目に触れる場所に己の文章を提示すること。そうすることで、文章のスキルは必ず上がる。誰かの琴線に触れる表現を磨き続けることができる。どんな文筆家でもこのステップは避けてはこられなかったはずだ。  書くことの継続。難しいが、大切なこと。

          書き続けること

          ゼリーちゅるちゅる期と服薬【休職期間中の活動③】

          前回↓  適応障害の診断を受けて休職に入っていた。  休職に至る経緯や復職訓練については↓。  休職期間中の最も症状がひどいときには、日々の起居にも苦労したし、固形物が喉を通らなかった。ゼリー飲料を買い込んで、なんとか栄養を摂取する日々。それまでの人生で気分が落ち込むことやうつ状態がひどい日がなかったわけではないのだけれど、ここまではっきりとした生活上の支障が出てきたことはなかったから、なかなかにショックだった。  しっかりとした睡眠もとれず、2,3時間程度の睡眠で中途覚

          ゼリーちゅるちゅる期と服薬【休職期間中の活動③】

          このこだわりやめんどくささでご飯を食べられたらいいのに〜たとえば結婚に関して〜

          小さな頃、とくに中高生あたりから周りに「めんどくさい人間」認定をされてくるようなたちだった。世間の人がすんなり受け入れている、もしくはなんとか呑み込んでいるようなことでも、ひたすら考え込んでしまう。「めんどくさい」と言われると少しかなしいので、「こだわりが強い」という風に自分で変換して捉えるようにしている。こだわりは、他人に押し付けなければどれだけ持っていても、どれだけ大切に抱えていても問題ないので。 先日、インスタのストーリーを流し見していたら、高校同期の結婚式の様子

          このこだわりやめんどくささでご飯を食べられたらいいのに〜たとえば結婚に関して〜

          復職する理由

           適応障害を発症したため、今年の年始から休職に入っており、現在は復職訓練の途中段階である。  休職に入った経緯や復職訓練については下記参照。  現職で休職に入ったのは、100時間/月に迫るような残業(平均90時間/月?)が一因でもあったので、転職することも頭によぎったし、何なら休職に入る前から転職活動をぼちぼち始めていた。  ただ、いざ適応障害を発症してしまうと、いかに転職活動というものが精神的に負荷のかかるものであるかを実感させられる。  「現職ではどんな実績をあげてい

          復職する理由

          ドラマ・映画ロケ地巡り【休職期間中の活動②】

          前回↓ ロケ地に行くことでしか得られない感慨  MVであったり、ドラマであったり、その撮影地やモチーフになった場所に行ってみるというのは、その作品を理解する上で非常に有益である。「あっ、ここがあの作品で出てきた坂じゃん」「あ、ここがめちゃくちゃ物語のキーなんだよな」という感動を通じて得られるものは、その作品への想いにとどまらず、視聴していた時の自分の境遇を思い返すことによる郷愁だったりもする。  ドラマの舞台を歩く際に特におすすめなのが、サウンドトラックを聴きながら歩く

          ドラマ・映画ロケ地巡り【休職期間中の活動②】

          定型表現と「自分の言葉」【休職期間中の活動①】

          はじめに  休職に入ってから、時間はあったので思索のタネたちが生まれたり芽吹いてくれたり、いろんなところに出かけたり、新しいことを始めたりした。その一部をシリーズ化してそぞろに綴っていこうと思う。  ただ、気まぐれな性格であり、何かと継続しないたちではあるので今回で終わってしまうかもしれない。 就活から感じていた、定型表現・概念に呑まれていく感覚  就職活動をしているときから、社会人がよく語る定型的な表現・概念に自分自身が呑まれていく感覚があった。「〜〜〜な視座で」と

          定型表現と「自分の言葉」【休職期間中の活動①】