「人を好きになった事がないかもしれない」とアラサーの友人が言った。
「結婚して、子どもを産んで
親を安心させてあげたい気持ちは
あるんだけど。
…本当にそれがしたいのか、
自分でもよく分からない」
わかる〜。
彼女の話を「うん、うん」と聞いていた。
彼女は続けて、
「そもそも、人を好きになった事がないかもしれない」
とも言った。
その言葉には、《人が嫌いなのかもしれない》というニュアンスを付け加えていた。
彼女の言葉を聞いて、矛盾するかもしれないけれど、(本当は人が好きなんだろうな)と感じた。
どこかで聞いた事があるが、「好き」の反対は「どうでもいい(興味がない)」
それなら、
「好き」と「嫌い」は
人に関心が無ければ生まれない感情なのだろう。
本当は仲良くなりたいけど、どこまでオープンにして良いか分からなくて、怖いんだろうなと想像した。
いや、私が知らないだけで、
もしかしたら、“他人に恋愛感情を抱かない”というセクシャルが、(LGBTのように)今は認められているのかもしれない。
と、ここまでは、
彼女に対する私の勝手な解釈である。
きっと、私の感想は彼女には必要ない、というのは、心に留めておかなければならない。
もっともらしい正論も、
誰かの言葉を借りたアドバイスも、
彼女には必要なくて、
そんなこと、だいたい分かりながらも、
ただぼんやりとした不安を
私に“聞いて欲しいだけ”なのだ。
そのことは、たくさんの失敗から学んでいる。
だから、結局私の口からは
「私はそんなあなたのことが
大好きだけどね」
と
ちょっと的外れで、まぬけな言葉でしか
答えることができない。
「あなたと話すと元気が出る」
「居てくれて超〜助かる」
私の「好き」を
伝えることだけ。
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