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酒場学 by Syupo

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#飲食店

泊食分離が地方を救う

泊食分離が地方を救う

夏休み・お盆シーズンで、この休みを利用して地方へ飲みに行こうという方は多いと思います。そこで今回は、地方を訪れた際に変化を感じる「泊食分離」について話をしたいと思います。

泊食分離とは、書いて字のごとく宿泊と食事を別にすること。従来の旅館では一般的だった「一泊二食」だけでなく、素泊まりのプランを揃え、食事は町中で、宿泊は旅館やホテルで、という考え方です。

外国では泊食分離がポピュラーですが、イ

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酒場に求めるものは『適正価格』

酒場に求めるものは『適正価格』

家族経営で、なおかつ持ち家でやっている酒場は、家賃や人件費の分を材料費にまわせます。それでも、家業だからと手元に残る利益がすくないと、子供たちの世代は店を継がずに企業へ就職してしまいます。

「安さ」は最もわかりやすく定量性のある指標として使われますが、わたしは安く酔うことよりも、情緒だったり、そこでしか体験できない事柄や味のほうが大切です。いまならば「エモい」で一括りされる叙情的なことを酒場に求

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魚が美味しい街

魚が美味しい街

港や魚河岸があるからといって、必ずしもその街の酒場の魚料理が期待に応えてくれるとは限りません。通年で様々な魚が水揚げされる街ならばいいですが、特産品にオフシーズンがある場合、外してしまうとガッカリしてしまいます。

今回はSyupoの取材で全国100箇所の港町を巡ってきたなかで、特別記憶に残った街と、そこで水揚げされる魚をご紹介します。

豊洲市場の場内にある寿司店で食べる寿司はたしかに美味しい。

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自家用車と中央資本。公共交通と食文化。

自家用車と中央資本。公共交通と食文化。

ロードサイドと旧市街(中心市街)筆者は車の旅が苦手です。「飲酒ができないから」という理由は"酒場案内人"の持ちネタであって、本質的な答えではありません。

高速道路や高規格道路が津々浦々に整備されたいま、地方のロードサイドはどこへいっても同じ景色です。ファミレス、ファーストフード、大型ショッピングモール。そのほとんどが中央資本で地元に落とすお金は少ないです。どこで生活していても、みんな同じ食事、同

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市場と酒場の関係

市場と酒場の関係

酒場へ行くとき、曜日で料理を考えることはありますか。お正月明けの1月4日やGWだけでなく、水曜日や日曜日も注意が必要なことがあります。

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