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つくる、つなげる、とどける~第一回noハン会レポ~

――― 8/25 15:00 某所

ただ、扉の前で立ち尽くしていた。
この先に、顔は知らないがnoteで知り合った人たちがいる。本当に、実在してる人がここにいる。


扉を開けるのに戸惑ったのは、この会にあまり知り合いがいないから、というのが大きかった。
参加するのを決めたのがつい3日前。

その時点ではるさん、おまゆさん、一伽さんぐらいしかまともに交流してる人がいなかった。
原口さんには参加表明するにあたり少しメッセージを交わしただけ。

(場違いなのでは?)

この会に至るまで、多くの人が時間と労力を積み重ねて来た。
しかし、私は本当に何もやって無く、「子供連れてっていいんですか?なら行きまーす」的なノリで参加表明したのだ。

「お前誰だよ」

扉を開けた瞬間、そんな風に思われても仕方ない。


しかしそれは、参加表明した直後から自覚していた。
なので、参加される方のnoteには一通り目を通した。
本当はコメントもしたかったのだが、何せ3日前。スキだけ押して去っていく無法者になって、とにかく読み漁り、お会いした時に話す言葉を探した。

さて、着ていくものは何にしよう。
子供を連れていくのを考慮して、白のノースリーブニットに花柄のロングスカート。でもそれだけだと、ママ友と会うのと何も変わらない。
派手なデザインのイヤーカフを左耳につけ、CHANELの722番を唇にのせる。
そんな事で、普段との日常と線引きをした。



しかし、今扉を開けるのに躊躇してる。
どうしよう。私の格好、スパリゾートハワイアンズの人っぽい。

(この右の人)


白いノースリーブと花柄のロングスカートを家で着た時点でちょっとそんな気はしていたんだけど、無性に今気になって仕方ない。
派手なイアーカフが余計にそうっぽくないだろか。
扉を開けた瞬間に「フラガールですか」なんて言われたらもう返す言葉が思いつかない。

そんな感じで、悶々と扉に手をかけたまま時が止まっていたのだ。
しかし、逡巡している内に、左手に握っていた小さな手が逃げていってしまう。連れてきた3歳の息子だ。

息子の気を引いたのはちょこん、と小さく置かれた看板の裏。
小さな体を更に小さく折り曲げて覗き込んでいる。

(何かある)

ようやく気づいた私は、そこに「しゅんたろ」という自分の名前を見つけた。
何気なく裏返すと、これ書いたのと確信できる程、温かみのある手書きの文字だった。

(私、ここに来てよかったんだ)

この先に私の知っている人達がいる。その人達に、会いに来たんだ。

自信を持て。何を臆することがある。
ぺたりと息子の胸に「しゅんたろ」の名札を貼り、背筋を伸ばす。

「さあ、行こう。ここに、ママのお友達がいる」



◇◇◇

まず、お会いしたのは原口さんだった。
ツイッターでお顔を知っていたのですぐに分かった。
名前を名乗ると暖かく迎えてくれ、「誰だお前」と聞かれるのでは、という憂慮はすぐに払拭された。

海から出た宝石を思わすアクセサリーはとても綺麗で、度々外に出てその人に合った石を選ばれていて、「私も選んでほしい…」と思いつつ、ついに声をかけれなかった。


一伽さんとお母様の繊細で一つ一つ美しいデザインには溜息が出た。
私は不器用なので人前に出せるような物を作った試しがない。これを手作業でやっているのはどれ程の時間と思いがこもっているのだろうか。
しかも店番の合間に息子のことも構ってくれた。息子が人形のように抱っこされた図を写真に収められず残念・・・。


そしてkojiさんの壁に並ぶ作品たち。
言葉に表現する前の感情とはこんな形をしているんだろうか。
喜怒哀楽、と判別する前の感情のマグマに、思わず色々と話しかけていた。
激情的な作品を描かれているのに、kojiさんは気さくな方で、一つ一つに丁寧に答えてくれ、話が尽きることが無かった。


しかし私は、こんな素敵な作品に周りにあるのに、結局何も買わずに帰ってしまった。
『お前は本当に何をしに行ったんだ』とお思いの方に、ありのままを話せば

あ。このアクセサリー素敵!財布持ってこよ!

鞄は息子の隣か。
あれ。今息子何しとるん。

あーわーわーー!
はるさんの持ってきた私物をグチャっとしないでぇぇーー!!!

(忘れる)

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容量少な…!!
(自分でも90年代のパソコン並みのスペックにドン引きしちゃう)



終始そんな感じだったので、おまゆさんと旦那さん、千羽さん文豪りんごさん神谷京介さん、とお話しした時も、ものすごく薄い会話しかできなかった。
(文豪りんごさんに至っては、息子の相手をよくしてくれる好青年だったので、居住地まで聞き出すプライバシーの侵害っぷりよ)

また、クマキヒロシさんは、同じく子供を連れてきている仲で勝手に親近感を持って話していたので、やはり全然noteの話なんかできなかった。

そして、よもぎさん。お絵描きコーナーで一緒だったんですねー!!
名前聞いとけばよかったぁああああ!!!(後悔)

9割水で割ったカルピスのような、ほんのり味するわってくらいの薄い会話。今振り返ると本当に、くだらない事ばかりだったのに、皆さん優しく接してくれた。

そして、この会に呼んでくれたはるさん
Twitterで知り合い、あっという間にnote内を駆け上がっていったはるさんともようやく会えたのに、何だかママ友と同じような話をしてしまった。
はるさんは一目で私を『しゅんたろ』と認識したように、私も一目ではるさんだと分かった。
柔らかい雰囲気は、そのままnoteから抜け出たようで、みんなを優しく包んでいた。
私、はるさんと会えてよかったよ。でもまだまだ話し足りないんだ。
オカシイよね。私達、結構話してる方だと思うんだけど。実際会ったら、大事な事なんて何も言えなくなっちゃうんだ。


息子は終始誰かに構ってもらっていたお陰でご機嫌で過ごし、最後私とはらぺこあおむしを一緒に歌った。
ふと見上げると、はるさんとおまゆさんと旦那さんが暖かく見守っていた。
その時に、本当に、猛烈に後悔が襲ってきた。

(ああ。最初から、参加しておけばよかった)

私、何で参加しなかったんだろう。
イベント自体は知っていたのに、きちんとここにいる人たちの作品に向き合う自信が無くて見ない振りをしたんだ。

だから、ここにいる人たち全員に話しかけることができない。
私、もっともっと、関わって行けばよかった。

そうしたら、いちとせさんピロリさんぱんさくさんはりぃさんにも
話しかけられ、私とは入れ違いに帰ったmoonさんと会えない事を悔やんだりできだだろう。
(この中で私と話しました、という方がいたらおっしゃってください。土下座しに行きます


そんな苦い思いと、暖かな気持ちに包まれた。

『もっと、もっと、色んなことを話したかった』
そんな気持ちが、繋がって、私の世界を広げていくのだ。


『つくる、つなげる、とどける』 それは愛しく優しい世界でした。

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