なぜ食品メーカーで食品ロスが生まれるのか?
こんにちは、しゅうです!
最近、SDGsというものをテレビや新聞などでよく見ますよね。SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称です。
2015年の国連サミットで採択されたもので、国連に加盟している193か国が2016年から2030年の15年間での達成を目標としています
そのSDGsの12番目にあたるのが「作る責任・使う責任」で「世界で暮らす人々が2030年までに食糧廃棄量を半減させる」のが具体的な目標です。
最近話題になっている食品ロスについて知らないことも多いと思うので、「なぜ食品ロスが生まれるのか?」や「どうすれば食品ロスを減らせるのか?」について解説します。
食品ロスを減らすメリット
食品ロスを減らせると値段が下がります。
スーパーやコンビニで食べ物を買うとき、値段に何が含まれているのか意識せずに払っている人が多いと思います。
その値段には原料費や流通費だけでなく、捨てるための費用が隠れています。
特に、コンビニ業界では食品を廃棄する前提で仕入れを決めているところも多いです。
たしかに、コンビニでバイトしていた人はおにぎりやパンなど賞味期限が近付いて棚に置けなくなった商品をこっそり持って帰っているという話を聞いたことがあります。
コンビニだけでなく、飲食店も同じです。
・居酒屋
・ファミレス
・パン屋
これらの飲食店では食品を大量に廃棄しているところも少なくないです。友達や家族に飲食店で働いている人がいれば聞いてみてください。
なぜ食品ロスを前提に作るのか?
なぜ食品メーカーは食品ロスを前提に作るのでしょうか?
それは食品業界には欠品ペナルティというものがあるからです。
欠品ペナルティとは小売店に対してメーカーが納品できないと、罰金を払わないといけないルールのこと。
コンビニやスーパーなどの小売店としては商品を用意できず棚を空けてしまうとお客さんからクレームが入ってしまいます。
そうならないために、定期的に商品を納品してもらうために欠品ペナルティがあるのです。
メーカーと小売店は上下関係
また、メーカーは小売店の要求を断りづらいです。
なぜならメーカーと小売店の間には上下関係があるから。
小売店側からすると1つのメーカーがダメでも別のメーカーを選択すればいいだけの話です。
しかし、メーカーからすると小売店に選んでもらわないと売ることができません。そのため、メーカーと小売店の間に上下関係の構図ができてしまうのです。
特に、大企業になればなるほど売る力も強いのでより権力を持っています。また、売れない期間が長いと工場を長い間空けることになり、その間利益も出せず赤字になります。
これらの要因により、メーカーは小売店の言うことに逆らうことができず欠品ペナルティに従うしかないのです。
また、棚を空けてしまうと競合メーカーにスペースを取られてしまう可能性があり、悪い場合だと取引中止に陥ります。
そのため、メーカーは「欠品で不利益を出すぐらいならたくさん作って廃棄したほうがマシだ!」という考えになり、ロス覚悟で余分に作るのです。
この廃棄分の値段は食品の値段に上乗せされ、間接的に消費者が払うことになります。
なので食品ロスを減らすことができれば廃棄分の値段を下げることができるため間接的に消費者の負担が軽くなるのです。
買ったものが生き残る
消費者としてこのような慣習を無くすためにできるのが、本当に好きなものだけを買うということです。
購入は投票行動です。消費者が購入することはそれが良いという意思表示となり、それを提供した企業を生き残りさせることになります。
生産者は売れれば多く作って利益を生み出しますし、売れなければ生産を止めて別のものに投資します。
つまり、消費者の購入が未来にどのような商品が作られるのかに影響を与えるのです。
懐かしの駄菓子も消費者が選ばなかったから廃業に追い込まれた
たとえば、昔懐かしの駄菓子が廃業に追い込まれて製造を止めてしまったものが多いです。
梅ジャムやチューペットなど一度食べたことある人多いのではないでしょうか?
このようなお菓子は駄菓子屋でしか販売していないことが多く、スーパーやコンビニでは売っていないことがしばしばです。
そのため、ゲームやコンビニなどの普及により子供が駄菓子屋を利用しなくなったことで売れなくなり廃業に追い込まれ製造が終わっていきました。
このように、昔懐かしの駄菓子は消費者が買い続けなかったことが原因で廃業に追い込まれました。
駄菓子屋を利用して「買う」という選択を続けていけば今でも残っていたことでしょう。
どれだけ廃業を惜しんでも買わなかったのは消費者の選択です。失いたくないのであれば買い続けて、生産者に投票するしかありません。
まとめ
この記事では、なぜ食品ロスが起こるのかについて解説しました。
・消費者が購入する値段には捨てるための費用も乗せられている
・メーカーと小売店は上下関係にあるため、メーカーは欠品ペナルティを受け入れるしかない
・購入は企業への投票行動になる。投票が多く入れば企業も長く続けられる
消費者の日々の選択が企業を生き残らせるか?廃業に追い込むかを決めています。
廃業を惜しむのであれば、商品を多く買ってメーカーに投票していきましょう。
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