夏目ジュン

趣味で書きたいものを書いています

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死にたい夜を超えたら、推しの佐久間くんに生きてて「よかった」と言われた話

新卒で入った会社に勤めてたった10ヶ月のとき、 私は休職した。 1年、休職した。 婦人系の病気。 持病のメニエール。 精神的な落ち込み。 いろいろ理由はあったけれど、 とにかく私は突然、働けなくなった。 人生、終わりだと思った。なにもかも。 働きたくなさすぎて仮病をしているのだと、 最初は何回も自分に言い聞かせた。 仮病のはずなのに何回も吐いて、 生理が何ヶ月も止まらなくなった。 貧血で倒れて、めまいで立ち上がれなくなった。 大丈夫なんです、なんか調子悪いだけで。

    • それでも私は働きたい。 #未来のためにできること

      新卒から勤めた会社をこの夏、退職した。 昨年結婚した夫が九州に転勤になり、それに帯同することにしたからだった。 異動が決まり、先に夫は九州に行くことになった。 私は今住んでいる名古屋に実家があったから、居候して会社を続けることにした。 新婚早々、遠距離生活となった。 私の手元にある選択肢は2つだった。 ①今の会社を続けて、九州と名古屋を行き来すること ②今の会社を辞めて、九州に移ること 当然①にしたかった。 されど九州と名古屋は頻繁に行き来するには遠すぎた。会社とも交渉

      • ルックバック 感想

        ルックバック、映画を観てきた。 「それでも何かを作り出そうともがいてしまう衝動」に振れる作品だった。 その凄まじいエネルギーにやられて、ずっと涙が止まらなかった。久しぶりにこんなに泣いた。 最後はもう嗚咽が止まらなくて、タオルハンカチを口に当てながら、自分の涙に軽くおぼれた。 苦しかった。 漫画や絵を描く人は、余計にその描写が刺さるんだろうな。 私はずっと物を書くときの自分の気持ちを勝手に投影していました。 何かを作り出そうとする人ならきっと、めちゃくちゃ刺さるんじゃな

        • ドライブ・マイ・カー 感想

          ・物語を書くにあたって、「生きていくこと」を何かに暗喩することがある。 ・ゆるせないこと、忘れられないこと、愛しいもの、後悔、あきらめ、人生は苦難と哀しみの連続で、そのなかでも、私たちはただひたすらに生きていくしかない。どうしようもなく、くだらない毎日をなんとか暮らしていくなかに、ただ、生活は続いてゆく。 ・その暮らしゆく長き時間を、物語ではよく何かに喩える。例えば吉本ばななのキッチン、ならその「ただ、ひたすらに暮らしゆく場所」へのスポットライトをキッチンにあてる。もっと

        死にたい夜を超えたら、推しの佐久間くんに生きてて「よかった」と言われた話

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        • ちいさなお話
          8本
        • 備忘録(考えたこと)
          10本

        記事

          クソみたいな毎日に愛を込めて

           疫病、っていうのは古典だとか昔の物語の中に出てくることばだと思っていたから、初めてその言葉が世に出回ったとき、「あぁ、こういう風に戦争が始まっていくんだなぁ」とぼんやり、でも確信的に思った。世界大戦のような明らかな武力行使でなくとも、じわじわとひとの命を奪うものはすべて人にとっての戦で、争いだ。やれ薬が足りないだの、酸素が足りないだの、人を国に入れるなだの、入れてやれだの、どこか現実的でない、されど、まごうことなき現実の出来事が、私たちの日常をじわじわと奪っていくことを、私

          クソみたいな毎日に愛を込めて

          呪術廻戦0 感想 【ネタバレ有】

          ※注意 呪術廻戦0および本誌のネタバレを含みます。 感想というほどでもないつぶやきのまとめです。 長いだけでオチもまとまりもありません。 ・よかったな… ・もう全てがよかった、今年自分にしては珍しく結構いろいろ映画館で映画観たんだけど、まー今年1番に良かった。心から言える。今年終わるけど。 ・映画館ガチの満員で人多すぎてパンフ買いそびれたんだけど買えばよかったかもしれん。今度買いに行こうかな。 ・でもなんか入る前に薄い冊子貰えた。すごい、公式(集英社??)太っ腹だね

          呪術廻戦0 感想 【ネタバレ有】

          まとまらない今を生きて。

           ※「まとまらない言葉を生きる 荒井裕樹著」読書メモ 年に一回。それくらいあれば、幸運。とにかくそれぐらいのペースで、「読むべきだ」なんていうアンテナが働いて、そいで、すごく救われる本というのがある。過去にどれほどそれだけの本に出会えたか、よく覚えていないけれど、何度その体験をしても、この感覚は不思議なものだなぁと思う。 久々に、ひどく体調の悪い朝だった。気圧の反動が大きかったこと、気温が急激に下がったこと。思いつくことはいくつかあって、とりあえず今日は無理をしないぞと決

          まとまらない今を生きて。

          食べることは、生きることだから。(漢方を学んでみる)

          身体を壊し、精神的にかなり追い込まれたとき、 不眠、不安、動悸、めまい、頭痛、吐き気など さまざまな症状に苦しんだものの、 今のところまで、安定して「食べること」は出来ました。 昔からとにかく、食べることが好きでした。 身体も小さくて食も細く、食べれるものが限られていたから、 私がほんとに食べたいものをこだわって食べるぞ…!という気持ちが強かったんだと思います。 こうやって身体を壊して、 なんにもやる気がなかった毎日でしたが、 それでも私にとって食べることは 「いちにち

          食べることは、生きることだから。(漢方を学んでみる)

          誰かに認めて欲しくて、僕らは

          休職して社会から断絶された世界にいると、 人との関わりがないことに不安を覚えます。 人と関わるのに疲れてしまうこともあるのに、人間とは不思議なものです。 十分に休める環境にあって、 周りの人からもサポートを受けていて、 それでいてもなお焦り、 どこか心許ないこの感覚は、 きっと社会から足を踏み外した自分を 許せない気持ち。 ずっとこのもやもやの正体を考えていました。 仮にお金とか立場とか、 そういうのが全部なんとかなったとして 私は社会に背を向けることができるんだろうか

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          丁寧な暮らしってなんだろう

          最近はどうしているかというと、実家でひたすらゆっくりしています。 とはいえ、実家はそこそこの大きさの家に何人か大人が住んでいるので、それなりに家の管理が必要です。掃除洗濯料理…家事をあげればいくらでも見つかります。この家に住む人はほとんど外へ働きに出ているので、(居候の肩身もあり、)調子が良いときはそれらに勤しむ日々です。家事手伝い、というもはや死語になりつつある言葉がありますが、今の私はちょうどそんな感じだなぁと思います。調子が悪いときはやっぱり動けないけれど、良いときは動

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          頑張りすぎて新卒で休職したログ

          こんにちは、もう数ヶ月は休職と療養が続いている夏目です。 春の木漏れ日が降り注ぐようになってきた今日この頃、気温が和らぐと同時に少しずつ不調も和らいでいるような心持ちがします。 体調が落ち着いていくとともに、混沌としていた感情が少しずつ整理できるようになりました。 実はこれまで何度も、そのときそのときの感情や状況で文章を書いてはいました。が、どうにも暗くなりすぎたり、自分の中で思いが定まっていない文は苦しくなるだけだったので、あげては下書きに下げる、っていう形を繰り返してい

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          息の仕方をわすれて、それで。

          海街をあるいた記憶。    さながら溶けるおぼろ月 由比ガ浜  息の仕方がわからなくなった。どうやって生きていたのかわからない。歩くってなんだ。笑うってなんだ。眠るってなんだ。人間という形で23年も生きてきて今更、赤子のときでさえできていたことを初めて難しいと感じた。しかも昨日までできていた、はずだった。そもそも出来るとかできないとかの問題ではないはずのことだ。それがいま、「わからない。」わからないことがさらに混乱をふかめて、また呼吸が浅くなった。  交感神経と副交感神

          息の仕方をわすれて、それで。

          ふたりがずっと一緒にいる約束、が「結婚」だよね。(同性婚違憲訴訟のはなし)

          3月17日、日本にとって大きなニュースがありました。 札幌地方裁判所が、同性婚を認めないのは「違憲」とする判断を示したのです。 学生時代、憲法の人権分野をかじっていた自分にとって、このニュースは関心深い出来事であり、そしてなにより嬉しいことでした。 法学を学んでいた場から離れてしまったので、多少知識に不安もありますが 復習がてらメモ書きと、思うところを書いていこうと思います。 今回の同性婚違憲訴訟、ざっくり内容メモこの同性婚違憲訴訟、簡単に内容をかいつまむと、以下の通りで

          ふたりがずっと一緒にいる約束、が「結婚」だよね。(同性婚違憲訴訟のはなし)

          例えば、世界からメガネがなくなったら

          赤ちゃんは自分の視界から見えなくなったものを「なくなったもの」と認識するらしい。 Instagramで、母親になった友人たちの投稿が出てくるようになった。「いないいないー」と画面越しに小さな命に声をかけ、きゃっきゃと笑う姿が、光景が愛おしい。 制服を着て同じ場所で学んでいたことが、当たり前だけどぐっと遠くなったように感じて、私は、いや皆も歳を取ったなぁと思う。 寒さが徐々に厚みを増し、ポケットから手を出しにくくなった気がする。寒さは毎年訪れるというのに、どうして人間の身体と

          例えば、世界からメガネがなくなったら

          リクルートスーツに袖を通したとき、途端に自分が弱くなった気がした。

          お気に入りの9cmのピンヒールも、濃いめのリップも、良く染められた茶髪も、緩く巻いたウェーブも跳ね上げたアイラインも、気分の上がる香水も。 全て奪われた自分が、社会的にとっても脆弱な存在であるように感じて身震いした。 女の子にとって化粧や装いは、「普通に生きるための武装」っていうツイートを見て、なんだかすごくそういう記憶を、思い出した。 高校生の頃、今思えばなんだか黒歴史チックなんだけど、放課後に友人と示し合わせて"コギャル"的な装いになったことがある。 普段よりもずっと

          リクルートスーツに袖を通したとき、途端に自分が弱くなった気がした。

          弱い僕らが生きてくためにはBUMP OF CHICKENが必要だった

          信じられない。 あのBUMP OF CHICKENが、映像コンテンツを大放出してくれた。あのBUMPがですよ。「ブラウン管の前で評価されたくない」と言い放っていた彼らが、タブレットで拝めるんですよ。意味わからなくないですか。ホント最高だね。 なんとなしにYouTube開いて登録チャンネル開いたら1分間、3分前、とかの時間にYouTubeで見たことないMVが載ってて大混乱。極めつけはこのコンサート映像。自分のタイミングの良さに震えながらも、大感激。GWすることない……なんて呟

          弱い僕らが生きてくためにはBUMP OF CHICKENが必要だった