食べることは、生きることだから。(漢方を学んでみる)



身体を壊し、精神的にかなり追い込まれたとき、
不眠、不安、動悸、めまい、頭痛、吐き気など
さまざまな症状に苦しんだものの、
今のところまで、安定して「食べること」は出来ました。

昔からとにかく、食べることが好きでした。
身体も小さくて食も細く、食べれるものが限られていたから、
私がほんとに食べたいものをこだわって食べるぞ…!という気持ちが強かったんだと思います。

こうやって身体を壊して、
なんにもやる気がなかった毎日でしたが、
 それでも私にとって食べることは
「いちにちの楽しみ」でした。
そして、身体を壊してから
ただ「食べる楽しみ」だけではなくて
食べものそのものにも、
気を払うようになりました。

今日は「食べること」についての話をしようと思います。

食べることは、生きることだから


人間、忙しくなると疎かにしがちなのが「食事」です。
菓子パンだけ食べて済ませたり、
お菓子だけでご飯としてしまったり、
なかにはご飯そのものを抜いてしまったり。

そうやって疎かにしがちなのは、
自分が食べること、って邪険にしても
誰にも迷惑をかけないからだったりします。
ただ、それはその瞬間の話であって
「食べない」とか食生活を疎かにすることは、
徐々に自分の身体をむしばむことになります。

私自身忙しくて余裕がないと、
栄養補助食品みたいなものでご飯を済ませてしまったり、
上手くいかないときに暴食してしまうことがときどきあります。
でも結局ツケがどこかで回ってきて、
後悔しちゃうんですよね。

当たり前の事ですが、
人にとって「食べること」ってとても大事なんです。

趣味で最近、漢方について勉強をしています。

漢方、は中国医学を基にした日本独自の医学です。
(西洋医学=蘭方の対となる表現)
西洋医学とは「患者を治す」という目的は同じであれど、
そのアプローチ方法が異なります。

中でも漢方の大きな特徴は、
自然哲学に基づいた考え方をすること。
病気に対してピンポイントで治療をする西洋医学とは異なり、
心と身体を「ひとつのシステム」と捉え、
全体的な「調和」をはかるのが漢方です。

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自然哲学に基づく、というのは
人間は自然の一部である、という前提から
自然を理解することは、人間を理解することである、と考えることです。

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自然のリズムに乗ることが人間が「養生」する方法であり、
逆に自然のリズムに逆らえば、人間は身体のバランスも崩すこととなります。

特別なことを言っている訳ではありませんが、私にとってはとても興味深い知識でした。

「生きる」というこれまで特別意識しなくても出来ていたことがわからなくなった自分にとって、
「自然を理解することが人間を理解すること」というのは新しい視点だったから。

自然とともに生きるというのは何も難しいことではなく、
夜寝て朝起きる、とか
旬の季節の野菜を食べる、とか
身体を適度に動かす、とかそういう当たり前のことです。
(逆にいえば、こういう当たり前のことをやめると人間は
バランスを崩すということになりますね。)

そもそも私が漢方に関心を持ったのは、
今の私の状態は、漢方的なアプローチの方がいいんじゃないかと気付いたからでした。

ウイルスを追い出すとか、
悪くなったところを治す、とかには
西洋医学でのアプローチが効果的ですが、
体質的に胃腸が弱い、とか
体質的にホルモンのバランスが安定しない、
虚弱、とかに対して
西洋医学はあまり強くありません。
表面上に出てくる症状を緩和することは出来ても、
結局のところ、自分の力で身体を整えなくては意味がないからです。
反対に、体質改善、というところにおいては、
漢方の得意とするところだったりします。

というわけで、現在はお医者さんのご指示を受けながら、
漢方薬を飲んで療養を続けています。
ぶっちゃけ西洋医学の薬みたいに強い効果があるわけではないので、
効いてるかそうでないかの判断に時間がかかるし、効果もとても緩やかです。
でも私の身体にはあっているみたいで、
苦しかった症状が少しずつ和らいでいます。

そして、体質改善という意味合いから、薬膳も勉強しています。

薬膳、って聞くとなんだか薬っぽい食事を想像する方も多いと思いますが、
そうではなく、漢方の知識に基づいて体質や症状を弁証法で導き、
オーダーメイドの食事を作る、といういわば食事療法です。

人間の生活には「衣食住」の三要素が大切、というのは言うまでもありませんが
その中でも「食」というのは特別大切であるように思います。

自然の中に生きる私たちが、
他の自然に生きるものを直接取り込んで、
自分たちの身体を作っていく行為だから。

勉強を進めるうちに、
これまで食べていたものにこんな効用があったんだ、と
食べ物を見る視点が少し変わりました。
自分の身体のことを置いておいても、かなり面白い。

最近は薬膳茶に、ハマっています。

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これは八宝茶。
なつめ、クコの実、龍眼、菊花、白キクラゲとかが入ってるお茶。
(少し前、横浜中華街のお店で手に入れたものです)
薬膳は見た目も元気になれそうな色味が多い気がする。赤とか黄色とか。

ジャンクフードも「身体に悪い食事」も
正直だいすきなので、笑
それらを完全に断つことはできないのですが
自分のできる範囲で、楽しく
食生活も考えていこうかなぁと思っています。

まだまだ療養が続きますが、
時間だけはたくさんある今、
心惹かれる知識を少しずつ身につけて
健やかな生活を目指したいものです。


※今回少し医学的な知識にも触れましたが、
あくまで素人の触り程度に過ぎませんので
ご自身で取り入れる際はお医者さんの指示などに従ってくださいね。漢方にも、副作用はあります。

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