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弱い僕らが生きてくためにはBUMP OF CHICKENが必要だった

信じられない。
あのBUMP OF CHICKENが、映像コンテンツを大放出してくれた。あのBUMPがですよ。「ブラウン管の前で評価されたくない」と言い放っていた彼らが、タブレットで拝めるんですよ。意味わからなくないですか。ホント最高だね。

なんとなしにYouTube開いて登録チャンネル開いたら1分間、3分前、とかの時間にYouTubeで見たことないMVが載ってて大混乱。極めつけはこのコンサート映像。自分のタイミングの良さに震えながらも、大感激。GWすることない……なんて呟いていた自分は何処へやら。

コロナ渦で様々なアーティストの方がネットに映像を公開してくれている今に感謝する日々。されど自分自身は彼らBUMPがこの公開に踏み切ってくれたことに、ひとしおの思いがある。

俺たちの曲が君の隣にいる。と約束してくれた日のこと

このコロナ渦で、昨年のライブツアー「aurora ark」での藤くんのMCをずっと思い出していたからだ。

「太陽が昇って朝が来るのに、太陽の下に出られねぇなぁって日が来るかもしれない。夜が来るのに、自分だけ夜が迎えられないような、そんな日が来るかもしれない。「そばにいるよ」って言ってやりたいけどさ、そんな嘘はつけない。
…だけどさ、これだけは言える。辛いとき、苦しいとき。俺たちの曲が君の隣にいる。絶対そばにいる。」

ドームでぼろぼろ泣きながら聞いたこの言葉。
なにかあったとき、お守りのようにこの言葉をずっと抱えてきた半年だったけど、半年前にこの言葉を聞いたときとは、受け取り方が随分と変わってしまった。


ほんとうに、太陽の下に出られない日が来ちゃったよ。藤くん。


いつもと変わらず太陽は空高くにいるのに、私たちは図らずとも、外に出られなくなってしまった。明けない夜は確かにないけれど、明けたって昨日と変わらず、家から足を踏み出すことが許されない毎日が続く。
みんな同じだってわかってる。けれど、どこか自分だけ世界から取り残されてしまったような、言いようのない不安と虚無感と、そしてその先が見えない不安がじわじわと襲い掛かってくる。

そんなときに、やっぱり助けてくれるのはBUMP OF CHICKENだった。
彼らはありったけの言葉とメロディを担いで、いつでもしゃがみ込む人の部屋にノックをしてくれる。

結局のところ、弱者の僕らが生きていくためにはBUMP OF CHICKENが必要だったのだ。

ギルド

愛されたくて吠えて 愛されることに怯えて
逃げ込んだ檻 その隙間から引きずり出してやる
汚れたって受け止めろ 世界は自分のモンだ
構わないから その姿で 生きるべきなんだよ
それも全て 気が狂う程 まともな日常(ギルド)

ギルドとかホントダメだ。正直ギルドを縋るように聴くときって相当追い込まれているときだから、思い返してマジでいい思い出ないんだけど(体壊して学校行けなくなったときとか、入院したときとか、本当に思い返すとロクなことがない)その分救い上げてもらったことを思い出して、嘘じゃなく涙が出る。そんな人生の曲のMVを、YouTubeで無料で見られるの、いいんですかって感じ。

私は勝手に彼らに、人間としての「強さ」すべてを教えてもらったと思っている。そもそも彼らの名前「BUMP OF CHICKEN」は「弱者の反撃」の意味だ。強者になれなかった者たちに、ずっと寄り添ってきた彼らだからこそ、弱者が立ち上がるための言葉を知っている。

リトルブレイバー

例えば日陰で揺れるその花を何故か愛しく思い 「どうにかして日向に」と悩めたら少し強くなれる(リトルブレイバー)

私にとっての強さの基準は、ずっとこれ。体も心も丈夫ではない自分だけれど、せめて、ずっと強い人でありたい、と願っている。
強さとは、心を鈍感にすることだと思ってしまうときが多々ある。いやなことを言われたり、壁にぶち当たったりしたときに生まれる辛い気持ちを、心を鈍感にして乗り越えることはできなくもないけれど、それは本当の「強さ」ではないのだと、リトルブレイバーを聴くたびに、思い出す。
日陰の花に震わせる感受性も、それをどうにかしようとする前向きな優しさも、敏感で柔らかなものかもしれないけれど、決して忘れてはいけないのだと思う。

firefly

色々と難しくて 続ける事以外で
生きている事 確かめられない
報われないままでも 感じなくなっても
決して消えない 光を知っている(firefly)

夢でも目標でも、ゴールにたどり着くために走り続けるとき、馬鹿みたいに躓いて転んで立ち上がれなくなるときが弱い私には絶対にある。何年も言葉と音楽に向き合って、進む道を切り開いてきた彼らだからこそ紡ぐことが出来る言葉たちに、いつのまにか背中を押されて、よろけながらも前に進みだすことが出来る。

BUMPの唄を、リュックに詰めて

まだまだ暗闇を手探りで進むような毎日が続くだろう。
だから今は、彼らの曲を松明のように掲げて、真っ暗な道を少しずつ照らしながら、歯を食いしばって生きていこう。

そして、太陽の下で笑うことが出来る日がきたら
彼らの唄を鞄に詰めて、弱い私も旅に出よう。

上手に唄えなくていいさ いつか旅に出るその時は
迷わずこの唄を リュックに詰めて行ってくれ(ダイヤモンド)




彼らの曲をYouTube経緯で知って、救われる人たちがまた、たくさんいるんだろうな。

本当にありがとう。ずっと世界一大好きなバンドです。

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