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[ʃ iː / síː]
深い海の中にいるんだ
深くてまだほんのり夕陽が差し込む蒼色の中
沈んでいく僕らを無数のプランクトンが眺めている
ここは陸じゃあないから僕らの吐く息は泡となってゆらゆらと上昇するだけだ
それを見てプランクトンたちは楽しそうに笑った
彼女の頬には光が伝ったが
見えるはずもない
ここは海なのだから
そんなことを知る由もないプランクトンたちは
右へ左へ、前へ上へと
同じ方を向いて漂う
自分で自分の体を愛せないから、この体ごと、誰かが愛してくれたらいいのに。
今年もあの花が咲くから、またあなたを想ってしまう。
あなたを殆ど何も知らないまま終わってしまったことが、何よりも大きな後悔かもしれない。
もうあの人の拘りに囚われることも無ければ、あの言葉を聞くこともない。それが少し寂しい。
本当は、勘違いでもいいから好きでいて欲しかったよ。あなたに。
1度、全てを真っ白に。そんな勇気があったら良かった。
自分の欠点を愛せるように、人からの気持ちを愛せるように、あなたがくれたものにいつか見合えるように。