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嘘のない人生を
本日人生はじめてのお祈りメールをもらった。
…いや、正確に言うと春にも1つもらっていたけれど、とりあえずの精神で出しただけなので忘れていたし、ダメージ0だったからノーカンだ。
今回は、みんなが当たり前のように使っているサービスの某IT企業の企画職の夏インターン選考だった。
まだ2回生なのでガチの就活生というわけではない。だからこそ、落ちたのが今で良かったと思う。むしろ今の段階で、ESと企画書の選考を通過して、1次面接を受けられたことを誇らしく思いたい。ダメージが0といえばウソになるが、そこまで落ち込まずにいられる。
それに不合格とわかったときに、納得だった。
その理由は2つある。
1つめは面接官が感じ悪かったからだ。
もし、就活とはそういうもの、で済まされるのだとしたら、あほらしくて、今目指している本命の企業以外のどこの企業に対しても就活なんてしたくない、と思った。
選考を通過した企画書とは思えないくらいに、FBという名のダメ出しをされた。
しかも、ただのダメ出しではない。一番腹が立ったのは、
「これどうやって実現するつもり?」と聞いてきたので、答えようとして答えをまとめていたら、2秒くらいで「ね?実現方法考えてないでしょ?もちろん技術のことはわからないと思うけど、今あなたは企画さえすれば魔法みたいに形になって出てくるとでも思ってるんでしょうけど、そんなわけないから。」と言ってきたのだ。
口挟む時間くらいくれよと思ったし、技術のことがわからないって決めつけるなって思ったし、なにより、そもそも企画書の作成要件に「実現方法を書くこと」とか「実現性があるものにしろ」なんてどこにも書いていなかった。表紙含めて7枚までのスライドで、企画概要/提案理由・ニーズ分析・ユーザシナリオ・ベンチマーク・参入した場合の強み・画面遷移、を書いたらどこにそんなもの書くスペースがあるのか、逆に教えてほしい。
他にも受かった企画書と思えないくらいボロクソにいわれたので、逆質問の際に聞いてやった。
「この企画書の悪い点はよくわかりましたが、良い点はなんですか?なぜこの企画書を通し(てくださっ)たのですか?」
すると、さっき悪いといったのに良いといってきたり、矛盾があった。
その人は人事の方なので、実際働くときに一緒になることはないだろうけれど、なんでこの人がこの企業で?というのが正直な感想だった。
他にも、自己紹介がてら言った「水泳を6年間選手として続け、今はコーチのバイトをしている」ということに対して、「コーチのバイトでなにか企画はしていますか?」と聞いてきた。
企画に携わってきた経験があれば教えて下さい。ならわかる。そういう意図で聞いたのであろうこともわかる。
結局「企画書を書いたりするような企画をしているわけではないですが、レッスンのメニューを作るのは私自身なので、そういう意味では毎週のレッスンを企画しているといえるかもしれません。」と答えた。なかなかうまい切り返しだったと思っている。
だけどそもそも、そういう仕事じゃないというのが本音だった。
2つめは、インターンには参加したくても、私がその企業にどうしても入りたい!と心から思っていたわけではなかったからだ。
私の目標はあくまでも、「もう1つの現実をVR空間上に再現するような、いつでもどこでも大好きな人に会えるVRのコミュニケーションツール」を作ることだ。
前は開発に携わりたいと思っていたし、今でもそれは1つの可能性として残すために、基本情報技術者資格やプログラミングを独学している。だけど、VRに携われたらそれでいい。なにもエンジニアや開発職だけが、”携わる”になるわけではない。企画職だって、VRに携わる職種だと思うし、今までの経験や文系であるということから、むしろ企画の方が向いているのではないか?と思った。
そんな私がその企業のインターンに参加しようと思った理由は、その企業の企画職なら「VR事業を展開できると思ったから」だし、自分の適性職種を確かめるために、企画職の経験をしたいと思ったからだ。
つまり、その企業は自分にとって「目的を達成するための手段」でしかなかった。私はその企業から「VRコミュニケーションツール」の中の”コミュニケーションツール”の部分を盗もうと思ったし、その企業に”VR”の部分を提供したいと思った。ただそれだけの動機だった。
それがきっと面接の志望動機を聞かれたときに、にじみ出てしまったのだと思う。私は昔から嘘をつくのが苦手だから。
昔から、感情が表に出やすかった。悲しい・悔しいは笑顔でうまく隠せるようになったけれど、怒りは今でも隠せない。一方で、私の 嬉しい!・楽しい!!・大好き!!!はすぐにわかる。
本当に望んでいないもののためには頑張れないし、好きじゃない人に対してうまく取り繕ったり、へこへこすることはできない。一貫性がなかったり、矛盾があったり、理不尽だったりすると、「うわ」っと思ってしまう。一方で、本当に望んだことに対してはどこまでも突き進むし、好きな人のことは裏切られて、傷つけられて、心が折られるギリギリまで信じる。
どこまでも正直で不器用な自分を少し前まで嫌いだったけれど、今はそれでもいいと思っている。
たとえ受け入れてくれる人が少なくて、今受け入れてくれてる人以外にいないのだとしても、受け入れてくれる人がいるのだからそれでいい。
自分に嘘をつかず、正直に生きていけるだけの、能力と知識と経験をつけていきたい。
今回の選考漏れも、いい経験だと思っている。
この経験は未来の私が、「あの失敗があったから」と言える、布石になるだろう。
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