【実食レビュー】台湾ラーメン(カップ)食べ比べてみた
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【実食レビュー】台湾ラーメン(カップ)食べ比べてみた

■大手食品メーカーが台湾ラーメンで真っ向勝負!?

先日ふらりと寄ったコンビニで、一つの新商品に目がとまった。

それがこちら、「味仙本店監修 台湾ラーメン」である。

パッケージには「NISSIN」のロゴ。そう、インスタントラーメンの最大手が「味仙本店監修」の名の下にカップ台湾ラーメンに参入してきたのだ。まぎれもなく名古屋めし界隈におけるビッグニュースである。

台湾ラーメンと言えば、言わずと知れた代表的名古屋めしの一つ。唐辛子とにんにく、ニラで炒めた「台湾ミンチ」が刺激的な、名古屋人がこよなく愛するラーメンである。ちなみに「味仙」とは台湾ラーメン発祥の店である中国台湾料理店。台湾出身の「味仙」の主人が故郷の味をアレンジして作った賄い料理が、やがて看板メニューになったものが「台湾ラーメン」だ。

そんな名古屋人大好きの台湾ラーメンは、既にカップめん化として親しまれている。そう、名古屋では知らぬ者がいない「寿がきや食品」のカップ台湾ラーメンだ。

発売開始はなんと平成11年。名古屋であれば常にスーパーやコンビニの棚に並んでいる堂々たるロングセラー商品である。

地元で愛され続けているカップ台湾ラーメンに、インスタントラーメンの最大手が台湾ラーメン発祥店とタッグを組んだ新たなカップ台湾ラーメン。名古屋めし専門料理研究家を名乗る以上、これを食べ比べないわけにはいかない。

ということで、第一回「カップ台湾ラーメン」食べ比べ大会の開催である。

せっかくなら他にもないかと数軒のスーパーを回ってみたところ、上記以外にも2つのカップ台湾ラーメンを発見した。ちなみに1つはNISSINの別パッケージタイプである。

ということでエントリーは以下の4商品。

・名古屋の味 台湾ラーメン(寿がきや食品)
・本場の名店 名古屋 味仙本店監修 台湾ラーメン(日清食品)
・味仙本店監修 名古屋名物 旨辛台湾ラーメン(日清食品)
・ニュータッチ 凄麺 名古屋台湾ラーメン(ヤマダイ/以下凄麺)

どれも似たようなデザインだが「赤くて辛い」という台湾ラーメンの共通イメージからすればやむを得ないところだろう。

ちなみに生めんや袋めんタイプの台湾ラーメンも販売されているが、今回は「カップめん」で統一した。

ということで、いよいよ実食レビューである。

①名古屋の味 台湾ラーメン(寿がきや食品)

寿がきやのカップ台湾ラーメン(以下寿がきや)は、揚げ麺スタイルのオーソドックスなカップラーメン。先入れの「かやく入りスープの素」と「液体スープ」の2種類がついている。

香りは4つの中で一番穏やか。麺は一口すすれば「ああ、これこれ」となる納得の寿がきや麺。名古屋人なら「本店の味」で慣れ親しんだいかにもカップめんらしさのある縮れ麺だ。スープの載りが良いのも揚げ麺タイプならではであろう。

スープの辛さはやや抑え目。味仙基準なら「台湾ラーメンアメリカン」相当といったところだろうか? 後から辛さがじんわりとやってくるが、食べやすい辛さの範囲に収まっている。にんにくの風味が立っているのも特徴的だ。

具材は細かなミンチにニラ、唐辛子で「台湾ミンチ」を演出。さすがにミンチてんこもりとは言わないが、ミンチ感はちゃんと感じられた。

そして、なんといっても後味。そう、ちゃんと「スガキヤの味」がいるのである。ほのかな魚介の風味なのか、それとも独特の「胡椒」感なのか……とにかく「これ、スガキヤやん!」となるのだ。

さすがは名古屋人の心を捉え続けるロングセラー。納得の美味しさだ。

【評価】 
 辛さ★★☆ / 美味しさ★★★★ / 味仙再現度
★★★☆
【ラべリング】
 スガキヤがひょっこり覗いてる
台湾ラーメン

②本場の名店 名古屋 味仙本店監修 台湾ラーメン(日清食品)

2019年3月にファミリーマート限定商品として発売された最新のカップ台湾ラーメン。ノンフライ麺使用の「本格派カップめん」だ。同梱されているのはかやくと後入れ液体スープの2種類である。

ノンフライ麺ということで、待ち時間は長めの5分。蓋を開けると独特の香りがぶわっと押し寄せてきた。唐辛子やニンニクの香りとも少し異なる、油感のある独特の香気だ。

麺はノンフライ麺ということで、ぷりっとつるんとした腰のあるもの。ただ、つるんとした麺であるが故にスープと絡みがやや少なく感じられた。

スープは4商品の中でもっともマイルド。辛さよりもむしろ出汁や調味料の甘さを感じられるほどの飲みやすいものだ。おいしいスープではあるのだが、台湾感が乏しくやや疑問が残った。

具材はニラや唐辛子とともに大小のミンチが台湾ミンチ感を演出。

マイルドで食べやすいものの、一名古屋人としては台湾ラーメンの「尖り」があってもよかったかなというのが率直な感想だ。辛い物が苦手な方には良いかもしれない。

【評価】 
 辛さ★☆ / 美味しさ★★★ / 味仙再現度
★★☆
【ラべリング】
 台湾を目指してうっかり別のところに行っちゃったラーメン

③味仙本店監修 名古屋名物 旨辛台湾ラーメン(日清食品)

日清食品からはもう一つ「カップ台湾ラーメン」が発売されている。それがこの縦型容器タイプのものだ。調べてみるとこちらのタイプはどうやら2017年頃から断続席販売されているようだ。

縦型タイプはいわゆる「カップヌードルスタイル」。具と麺が一緒に容器の中に納められており、蓋を開けたら後はお湯を注ぐだけである。ただ、カップヌードルとは違って特製の辛味油が添付されており、食べる直前に入れる形だ。

蓋を開けた時の香りは醤油感がやや強め。辛味油を入れると台湾らーめんらしい唐辛子の香気が立ち上ってくる。

麺は少し平打ちになったもので、端的に言えば「カップヌードルの麺」だ。揚げ麺であるためスープの辛みもよく、歯ごたえもなかなか良い。

スープは醤油が効いているが、後から辛味油の辛みが追いかけてくる。なかなかパンチの利いた辛さだ。

そして何よりもの特徴が具材。そう、ミンチが「謎肉」なのである。食べごたえはあるが、どうしても謎肉感が強い。いや、これはこれでアリではあるのだが……。

丼タイプのものと同じ日清食品の製品ということで正直大きな違いがあるとは思っていなかったのだが、この二つは全くの別物。個人的にはこの縦型タイプの方がより台湾ラーメン感を感じることができた。

【評価】 
 辛さ★
 / 美味しさ★★★ / 味仙再現度★★
【ラべリング】
 新・名古屋めし TAIWANヌードル

④ニュータッチ 凄麺 名古屋台湾ラーメン(ヤマダイ/以下凄麺)

最後はヤマダイの「ニュータッチ凄麺 名古屋台湾ラーメン」。4つの中では唯一「名古屋」を前面に押し出したパッケージである。かやくと後載せ液体スープの2種類が添付されている。

蓋を開けた時の香りは、これまでで最も強い。唐辛子感が前面に出た刺激的な辛さの香りだ。

こちらも日清・丼タイプと同じくノンフライめんを使用。4つの中では一番細目の麺ではあるが、つるつるプツンと歯触りが良く、最も「お店の台湾ラーメン」に近い印象を受けた。

そしてスープ。4商品の中で最も辛さが際立っており、後からかなり喉にくるレベル。醤油ベースのスープだが、肉系の出汁の味がかなり強め。辣油感やニンニクの風味もしかり効いているように感じられた。

具材もお肉感が感じられる台湾ミンチ。4商品の中では一番「肉」が前に出ている印象だ。また、具材として入っている唐辛子が結構でかい。乾燥ニラもしっかりニラ感があり、なかなかの再現度だ。

【評価】 
 辛さ★
 / 美味しさ★★★☆ / 味仙再現度★★★☆
【ラべリング】
 辛さ際立つ正当派台湾ラーメン

■カップ台湾ラーメンの推しはどれに?

ということで、今回入手できたカップ台湾ラーメン4商品の食べ比べ。どれもそれぞれにクオリティは高く、美味しく頂くことができた。ちなみにさすがに一人では食べきれないため、ヨメともーやーこで食べている。

おすすめのカップ台湾ラーメンをあえて一つに絞るのなら、やはり寿がきやの商品であろう。昔から慣れ親しんだ味であるということを差し引いたとしても、再現度と完成度のどちらも高く、何より一番味わいに「名古屋っぽさ」がある。
地元名古屋のラーメン系食品メーカーである寿がきやのこだわり・矜持が垣間見える味わいだ。

とはいえ、他のサン商品も味わいのクオリティという意味では遜色がない。これらのカップラーメンを通じて名古屋圏以外でも台湾ラーメンを楽しめる様になれば、「日本全国名古屋めし化」の野望に向けて一歩踏み出せるというもの。ぜひ近くのコンビニやスーパーでカップ台湾ラーメンを見つけたら、ぜひ実食してその味わいに舌鼓を打ってほしいと願うばかりである。


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作家・ライター・名古屋めし料理家。 名古屋と名古屋めしに関する小説、漫画原作、レシピ本、コラム、エッセイなど幅広く執筆活動を行う。 メディア出演多数。フジテレビ系『99人の壁』ジャンル名古屋めしで出場。 執筆・出演依頼、お問い合わせはプロフィールページからお願いします。