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5/28(木) 予想通りに不合理

みなさんこんばんは。15日目になりました。

近所の図書館がついに再開になりました。

自粛中に読む本を借りようと思っていたのですが、時すでにお寿司でその時は閉館してしまっていたのでずっと借りたい欲がたまっていました。

「月刊エアライン」という雑誌があるのですがみなさんご存知ですか?

飛行機の雑誌なのですが、かなり詳しく書かれているので、飛行機をみるのが好きな方も乗るのが好きな方もどちらも楽しめると思います。
興味がある方は是非読んでみてください。


それでは本題に入ります。

今日のタイトルは本のタイトルでもあります。

先日、NHKスペシャルのマネーワールドを見たという話をしましたが、その話を私の父親にも話しました。父は経済学部出身なので、経済学には詳しいです。

そこで「経済学の中でも『行動経済学』という分野が面白いよ」と言われ、貸してくれた本がタイトルにも書いたダン・アリエリー著「予想通りに不合理」でした。

行動経済学??

私も初めて聞く単語です。

本の最初に書かれていた説明によると「経済学と心理学を合わせた学問」らしいです。


具体例がないとピンとこないと思うので具体的に説明します。

普段私たちが経済学と呼んでいる分野は、我々人間が最も合理的に動くという仮定のもと論理が展開されています。

例えば、今あなたの目の前にAという商品が二つあります。一つは定価の100円で売っています。もう一つは割引きされた90円で売っています。さてあなたならどちらを買いますか?

もちろん皆さん90円のほうを買うでしょう。おそらく100人の人で実験した場合100人が90円を購入します。

これは人間が合理的に動いている証拠です。この状況下なら従来の経済学でも正しく予想できます。


では異なるケースを考えてみましょう。

本に書かれている実験とは異なりますが、ちょっと簡潔にしたオリジナルバージョンで説明します。

先ほどは100円の商品だけを取り上げましたが、次は100円と15円の商品を使います。ここでは仮に100円のジュースと15円のチョコレートにしましょう。

あなたの目の前に100円のジュースが90円で、15円のチョコが5円で売っているとします。(どちらか一つだけを選んでください)
あなたならどちらを買うでしょうか?

これはちょっとわからないですね。チョコを食べたい気分なのか、ジュースを飲みたい気分なのかで変わってくるでしょう。ただ割引きされている値段は同じなので、極端にどちらかが売れるということはないようです。

では次のパターンです。

先ほどのジュースとチョコが今度は、ジュース85円、チョコが0円だとします。

これだと無料のチョコが飛ぶように人気になり、ジュースが不人気になることが予想されます。実際本の中に書かれていた実験では、無料の方が圧倒的に人気でした。

でもちょっと考えてみてください。

どちらも15円値引きされているという事実は同じです。

なぜチョコが人気になってしまったのでしょうか?


日本には「タダより高いものはない」と言いますが、まさにその通りです。

人間は無料と聞いたときに合理的な判断をできなくなります。

あれ?経済学は「人間が合理的に動く」と仮定されていなかったっけ?

まさにその通りです。

そしてその経済学の不完全さを補うために考え出されたのが「行動経済学」です。
先ほど書いたような、人間が不合理に行動してしまう理由や場面を、実験を中心に解明していく学問です。


どうでしょうか。少しは「行動経済学」がどのようなものか伝わったでしょうか。

私自身も人に偉そうに話せるほど学んでいませんが、学問の面白さは本を読んでみてひしひしと感じました。

何より「予想通りに不合理」は堅苦しい文体ではなく、非常に読みやすい文で書かれていますし、著者のアリエリーが実験をほんとに楽しんで行っているのが伝わってきます。


もし暇で暇でしょうがないという方で「経済学」に少しでも興味があるのなら是非読んで欲しい本です。


それでは今日は結構長めになりましたが、ここら辺で失礼します。

おやすみなさい。

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