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マシュマロ
2021年6月26日 07:28
窓を開けて寝ないと暑苦しくなって、夏がいつの間にか私のおでこまで忍び寄っていた事に驚いた渦を巻くような変わりやすい梅雨の天気は雨の反芻ばかりで神経が休まらず、新しい傘を買って何とか自分を宥めすかしているというのに夏至の日は夏至だ、と皆騒いでいて、自分の生活にまるで関係のなくなった夏至を、遥か昔の和歌を摘み取るようにそっとなぞったふと季節の証人になりたくなったあなたの前で浴衣が着たい
2021年6月29日 16:33
あなたは生クリームが好きだと言うこの世で1番好きなのは生クリームだと私は生クリームが好きになったあなたの道のりに思いを馳せるあなたはどうしていつ生クリームを好きになったの一体どのように心奪われたの液体でもない固体とも呼びがたいあの食べ物にあれって実は油分が多くて太りやすいのよダイエットの大敵だわだけどあなたの腕は甘いもの好きな男の子のご多分に漏れずかなり細いわね私は恨めし
2021年6月22日 05:43
夏が来る、と思うと肩がぎゅっと固くなる自分が溶けて外気と一体化してしまう暑さを思うと気後れしてしまう投げやりになって足を投げ出したくなるような熱風は私をおののかせ、夏、という季節の有無を言わせぬ暴力性から逃げ出す算段をさせる夜気すら私を休ませず、朝が来ると太陽の恒常性にうんざりする季節アイスバーの四隅が直ぐに丸くなるから家までもたなくて、アスファルトの照り返しの中液体になったチョコレ
2021年6月5日 07:24
休日の昼下がり、音色の隙間に自分を見つけた外は穏やかに晴れているオレンジ色の光が、フローリングの床に差し込んでいる迂闊にもリピートを忘れたサカナクションの合間に、迷路のような森に迷い込んで途方に暮れている私がいる音の切れ目から入り込んだ理性が、ふと私を真顔にさせたのだいつからだったかもう誰にも撫でられる事のなくなった頭をそっと撫でる捕まえようとすると宙に浮いてしまう自分もは
2021年6月17日 17:02
壊れてしまいそうだからそっと触れようと思ったのに壊れてしまいそうなのは私の方で、意外と強靭なあなたを羨望の目で眺める 人見知りだよと笑ったあなたは他人の目を幾つも盗んで平気な顔をするビオトープが欲しいくせに夏の似合わない格好をして、夏を脱ぎ去ったあなたは誰より秋の似合う顔をするあなたが大好きだという音楽は中庸で平和を奏で、混じり気のないあなたをますます好きになる丁寧すぎる隙のない敬