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本と映画:自分カテゴリ

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2021年7月の記事一覧

自由になるために 自分で考える

「ということは、原理主義は人にとって必要なものなのであろう。
つまり私は原理主義の内容に関心があるわけではない。
ひとはなぜそれを必要とするのか、そちらの方に関心がある。」
p5
「「考える」ことは、自分の意識の中に埋没することではない。
そこからなんとか出ようとする作業なのである。」
p8
新潮文庫「養老孟司の大言論1」より。

何のために、自分は、考えるのか。
本を読んで学ぼうとするのか。

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映画「お名前はアドルフ?」

フランスもドイツも、大人のための映画を作ってるなあ、
いいなあ、と思う。それを目ざとく買い付ける
WOWOWもいい。
CGなし。銃なし。エロなし。流血少々。

40歳くらいの大学教授とその妻、が弟や嫁を招いての
夕食会、その一夜のできごと。ジョーク好きの弟やら
神経質な教授やらのキャラクターがしっかりしてて、
その設定だけで話が回り始めるコメディ。
面白い。ブラックな笑い多め。

「ヒトラーを禁忌

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「経済成長という呪い」を読む

「経済は、人類を幸せにできるのか?」つづき。
を、書こうとしたら、だいたい済んでいたので、
コーエン3部作の3に移行。
「経済は、人類を‥」は2にあたり、3がこれ
「経済成長という呪い」東洋経済新報社 2017。
ダニエル.コーエン著。
タイトルこわいよ。
原題は、Le Monde Est Clos Et Le Désir Infini
「閉じる世界と終わりなき欲望」か。閉じる??
Clos:営業

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「科学とオカルト」で考える

つづき。
かくの如く、科学の守備範囲は限定的なわけだが、
じゃあ、とりこぼした領域は「何が」補完するのか?
と思う。
無常なのだから、法則性だとか体系だとか理論だとか
構築できないんだろうか。

なにか、世界と宇宙を貫く美しい何か、を求めるのは
大脳新皮質の見る夢でしかないのかな。
そこら辺を、まるっと「神の御業」に丸投げしてるのか。

元々は、人間の「不安と恐怖」から始まった。
そこをなだめ安心

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「経済は、人類を幸せにできるのか?」

ダニエル.コーエン著。作品社。243ページ。
彼のことを、NHK「欲望の資本主義」で知った。
コメントが抜群で、記憶に残った。いわく、
「ネットがやっていることは結局、売買のマッチング。
創造的とは言えない」
フランス人らしい、斜めからの物言いで、突き刺さる。

本は図書で借り、以下は自分のメモから抜粋して作成。

●人間の問題は、幸せに慣れてしまうということ。
すぐに常態と化し、次の不満が発生す

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