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Zoomは是か非か?整理しよう

新型コロナウイルスの影響で在宅ワーク(リモートワーク)になった方も多いことでしょう。

僕の場合は、事務処理だけではなく、講義や講演といったレクチャー式のスタイルが主業務のため、”リモート講義”も求められるようになってきました。まわりで叫ばれる言葉は、「Zoomが・・・Zoomで・・・」、猫も杓子も、Zoom、Zoomと会話しているわけです。

でもね、とっても違和感があるのです。

確かにZoomは超絶便利ですよね。だけど、Zoomがあれば今後も全て顔を合わさなくてもよくね?という極端な論調がはびこるのはどうでしょうか?僕は違うと思うんですよね。(もちろん職種による)

何かを説明するとき、結論を出すときのコミュニケーションは、確かにZoomなどリモートでもOKでしょう。また、リアルの補完としても十分すぎるくらいのツールだとは思います。

しかし、それはあくまでも機能的価値においてだけだと思うんですよね。

仕事やビジネスって、機能的価値だけでは人の心は動きません。人間は感情を持つ生き物だからです。供給者側も需要側も。伝える側も聴き手側も。

だから、機能的価値の便利さだけを重視しても、今のウイルスの状況下では安心感を得られますが、それは裏面では孤独感へつながるリスクもあります。さらに、感情的価値から生まれる発想や意見を希薄化させてしまうリスクもあります。

あなたも経験があると思うのですが、人のコミュニケーションってノンバーバル(非言語)な部分が実は価値を持つ時ってありますよね?

例えば、息づかい、空気感、雰囲気、表情、視線、見た目の色づかい。。。

このようなものを皮膚感覚で感じる中から、人の気持ちを理解したり、また新たなインスピレーションを生み出すことがあります。

したがって、デジタルVSアナログ、直接会うVSリモート、そして、機能的価値VS感情的価値という二項対立になることはナンセンスだと思います。

デジタルツールの進化によって機能的価値が突出し、今回のような緊急事態では機能的価値がより求められる場面が増えてきています。

しかし、いずれか一方ではなく、よく熟慮し、どういう組み合わせが一番のパフォーマンスを生み出すのか。そもそもの目的に立ち返って物事を捉えることを注意しなければなりません。

あくまでも、Zoomは手段であり、ツールなのです。

ちなみに、先週末、自身が主宰する読書会を開催予定でした。東京では外出自粛要請が出ていましたので、Zoom開催するかどうかの話になりました。

読書会こそZoom開催に適しているのですが、僕は「延期」の道を選びました。

読書会では、書評の説明を聞きたいのではなく、参加者の熱量を直接皮膚感覚で感じ取りながら、刺激を受けたい。これも会の目的の一つでした。この観点で言うと、Zoomは機能的だけど感情的価値を満たすことは希薄化するという判断をくだしたのです。

デジタルツールやリモートワークの話に限りませんが、僕たちがこれを機に確認したいことが三つあります。

1.目的は何か?
2.手段や選択肢は何があるか?
3.どういう組み合わせが良いか?

場当たり的にリモートワーク大絶賛!するのではなく、状況が少し落ち着いてからは、選択肢を整理して「組み合わせ」を考えていきましょう。

A) 機能的価値は何か?
B) 感情的価値は何か?

この2軸による整理は仕事スタイル、事業展開など幅広く応用できる切り口のため、ぜひ整理のキッカケにつかってみてください。

表現を変えれば、A)役に立つか?B)意味があるか?の視点です。

過去にも似たような投稿をしていますので、こちらもご参照ください。

それでは、ご自愛ください。

著者・思考の整理家 鈴木 進介



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