SUZUKI Takayuki

音楽家。打楽器・マリンバが専門です。作編曲とか指導も。M-marimba quarte…

SUZUKI Takayuki

音楽家。打楽器・マリンバが専門です。作編曲とか指導も。M-marimba quartet/足利カンマーオーケスター/東京国際マリンバコンクール優勝他受賞多数/武蔵野音楽大学→東京音楽大学大学院 https://zu-music.com/

最近の記事

奥尻島旅行記①

北海道の南西、奥尻島。 高校の後輩が教えている学校がある。吹奏楽指導ということで奥尻島へ行ってきた記録を残す。 まず、飛行機で2本。函館空港もしくは丘珠(おかだま)空港で乗り継いで奥尻島へ行く必要がある。 もしくは新幹線で新函館北斗、江差(えさし)まで車(バスか乗り合いタクシー)、その後フェリー。 まず降り立って感じたこと。それは、豊かな自然だった。広くて綺麗な海、美しい山々と緑。 時の流れが緩やかであることを感じられる。 人も少なく、風の音、波の音くらいしか聞こえない。

    • Sibeliusのアクティベーションが・・・

      AVID社のSibelius Ultimateをもう長らく使っているが、2回ほど起こったアクティベーション不良。これの解決方法がわかったので、書いておこうと思う。 準備①SibeliusやAvid Link等の関係するソフトウェアは全部閉じておく。 ②Avid Accountにログインして、My AvidからSibeliusのSystemIDとActivationIDを見つけておく。 方法結論から言えば一度アクティベーションを解除(deactivate)してしまえば良いら

      • Korogiマリンバの最低音(LowA近辺)について

        そういえば1年ほど前、知人より『KOROGI製マリンバのLowA(A13)は、あった方が良いのか』という質問を頂いた。 この質問については、その答えが中々インターネット上にないため、何かの参考になればと思い記す次第。 質問の概要●いわゆる最低音(LowC)より下のLowH/LowB/LowAについて、有った方が良いのかどうか。 ●低すぎて演奏効果がないとか、鳴らないとかそういったことはあるのか。 ●その他のメリット・デメリット等を聴きたい。 回答奏者の考えや用途によるので

        • バッハのインベンションの順番

          J.S.バッハのいわゆるインベンション、BWV772-786。 こんなに有名な曲だが、びっくりした発見があった。 なんと、バッハ自身が15曲の学習順を決めていたというのだ。 知らなかった。今日初めて知った。 J.S.バッハが長男(W.F.バッハ)のために書いた『ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集』。これによると、インヴェンションは『プレアンブルム(前奏曲)』という名前で、次の順番で並んでいたというのだ。 ①BWV772 C-dur (第1番) ②

        奥尻島旅行記①

          何でも聞けるいい時代

          コロナ禍以降?様々な団体が配信等を始めた。 これが私の若い頃に存在したならば・・・無限に聞いていただろうなと思う。 探している人もいるかもしれないと思い、一覧にしてみることにした。 各音大のYoutube 芸大は少し趣向が違うが、ほとんどの音大は演奏会をまるごと(!)配信している。オーケストラや吹奏楽の演奏会がロハ(この言い方も古いか・・・)で見られる。 もちろん、直接聞くのがもっとも良い事には変わりがないが、いわゆる六音大の録音が聞けるというのは、一昔前では考えられなか

          何でも聞けるいい時代

          M-marimba quartet 2ndリサイタル終演

          私のやっているM-marimba quartetの第2回リサイタルが先日、無事に終わった。上の見出し画像は、開演前に4台並べてみた写真。なんとゴージャスな光景だろうか! 演奏会概要 5.5オクターブ(いわゆる5半)の音域を備えるマリンバが4台並ぶことは、たぶん、滅多にないことだと思う。世界最大の音域を持つマリンバカルテットの演奏会と言っても良いだろう。通常(それでも滅多にない)は5オクターブが4台なのだから。 音域は可能性だ。特にマリンバは低音域の拡張が進んだが、高音域

          M-marimba quartet 2ndリサイタル終演

          樽屋雅徳:斐伊川に流るるクシナダ姫の涙(小編成版)ティンパニの音替え等について

          なんとピンポイントな記事だろうか。 これは今、私の指導校で頑張って取り組んでいる作品だ。この作品はよく音替えが問題になり、『作曲者はティンパニのことがよくわかっていない』という話で炎上するらしい。 つまり、音替えがやりづらいということだそうだ(そのように私は話を理解しているが、共感はしていない)。 そう、今指導校で取り組んでいる彼は初心者で、高校から打楽器を始めたようだ。彼自身、不器用な面もあると以前話していて、確かにそうかもしれないとは思ったが、でも譜読みをして練習して、

          樽屋雅徳:斐伊川に流るるクシナダ姫の涙(小編成版)ティンパニの音替え等について

          おんまちラボ「衝撃の打楽器」第1回タンバリン編 レポート

          こんにちは。音楽の街-狛江 エコルマ企画委員会の鈴木孝順です。今回は、先日開催したおんまちラボ「衝撃の打楽器」第1回タンバリン編の様子をお伝えしたいと思います。 おんまちラボとは、音楽に関するさまざまなテーマを楽しく学べる講義のようなイベントシリーズです。『聞こう!・知ろう!・演奏しよう!』、そして『音楽の輪を広げよう!』という音楽の街-狛江 エコルマ企画委員会が大切にしている方針を実践する場です。 『音楽を通して心豊かな狛江・魅力ある街へ』。これが我々、企画委員会の使命で

          おんまちラボ「衝撃の打楽器」第1回タンバリン編 レポート

          フルートの替え指

          フルートの替え指が見つからない問題。 吹奏楽指導をする上で(そもそも替え指に頼るなという論もあるし、それは重々承知の上で、でもやはり)替え指の理解は必須であると思う。 打楽器だって全部左右交互(オルタネートという)の手順でうまくいくはずがない。もちろん、オルタネートで出来る箇所はなるべくそうするのが原則ではあるが、そうではない箇所もあるわけで。 で、替え指をどうするのか、奏者である生徒自身で調べる方法はないのかということで、購入した本がこちら。 キャリン・レバインはシンシ

          フルートの替え指

          石毛里佳「クリスタルの風」について

          打楽器四重奏でレッスンする機会があったので、参考になればと思い、色々書いていきます。 必要な楽器【鍵盤】Marimba/Vibraphone/Glockenspiel 【太鼓】Bongo(1対2音)/Conga(1対2音)/2Toms 【小物】Sleigh Bells/Wind Chime/Claves ※VibraphoneはLowFまで必要です。 演奏動画上手ですね・・・。セッティングもわかりやすく、こういう動画を出版社の方が公開してくださるのは非常に有難い限りです。

          石毛里佳「クリスタルの風」について

          打楽器の基礎練習4

          吹奏楽の打楽器の基礎練習、何を使ったらいいのかわからないという声を聴きます。 私も学生の頃、色々と悩みましたが・・・ 記事3では休符の練習を紹介しました。当たり前の内容ですが、譜面にしてあるとだいぶ違います。何より、練習のやり方(譜例)が人によって違いますから、その点も面白いですよね。 さて、記事4ではスティックコントロール。もともとこの練習法はジョージ・ローレンス・ストーンという方の発案で生まれました。 彼の書いた教本、『スティック・コントロール』と、その続編にあたる

          打楽器の基礎練習4

          打楽器の基礎練習3

          吹奏楽の打楽器の基礎練習、何を使ったらいいのかわからないという声を聴きます。 私も学生の頃、色々と悩みましたが・・・ 記事2ではアクセント練習を紹介しました。当たり前の内容ですが、譜面にしてあるとだいぶ違います。何より、練習のやり方(譜例)が人によって違いますから、その点も面白いですよね。 さて、記事3は休符の練習。ここまでの記事1、記事2と合わせてどこの学校でも練習していると思います。 休符によって拍感が変わってしまうのは防ぎたいところです。是非活用してみましょう。

          打楽器の基礎練習3

          打楽器の基礎練習2

          吹奏楽の打楽器の基礎練習、何を使ったらいいのかわからないという声を聴きます。 私も学生の頃、色々と悩みましたが・・・ 記事1では両手打ちとリズム練習を紹介しました。当たり前の内容ですが、 譜面にしてあるとだいぶ違います。 学校吹奏楽の現場では、生徒も毎年入れ替わります。必要な教材は全て厚紙に印刷した上でラミネート加工しておくと、いちいち印刷しなくて済むので非常に楽です。 さて、今日はアクセント移動の譜面から。 アクセント移動を練習するには、4種あるストロークの種類を理

          打楽器の基礎練習2

          打楽器の基礎練習1

          吹奏楽の打楽器の基礎練習、何を使ったらいいのかわからないという声を聴きます。 私も学生の頃、色々と悩みましたが・・・とりあえず基本となる「両手打ち」と「リズム練習」の譜面を公開しようと思います。 まずは両手打ち。 両手打ちは、その名の通り両手で(左右同時に)練習台を打つというもの。これは私の指導校はどこでもやっています。スタミナ・スピード・左右バランスの練習に。 続いてリズム練習。 色々なパターンが学校によってあるようですが、まずはこの辺で練習しましょう。2拍3連を足

          打楽器の基礎練習1

          W.A.Mozart/Ave Verum Corpusについて(編曲譜面の公開)

          以前M-marimba quartetというアンサンブルでリサイタルを開催した際にアンコールで演奏した譜面を公開します。 演奏はこちら。 この時はオプションとなる音をいくつか省いて演奏したり、何せ体力を完全に使い切った後なのでアラがありますが・・・。 この譜面についても問い合わせが過去にあったので、無料公開しておきます。演奏・再編曲などご自由に(これはこの曲に限った話ではありませんが)。 演奏にはマリンバ4台が必要です(共用不可)。この時点で相当ハードルは上がりますね・・

          W.A.Mozart/Ave Verum Corpusについて(編曲譜面の公開)

          D.Scarlatti/Sonata K.427について(編曲譜面の公開)

          マリンバ3台(奏者3人)のための編曲。 ●Marimba 1 (C3-C7, 4.0oct.) ●Marimba 2 (A2-C7, 4.3oct.) ●Marimba 3 (C2-C7, 5.0oct.) 演奏は平易で、全て2本マレットによるものです。ただし、Marimba 1または2と3は共有出来ません。必ず3台必要になります。 トレモロは記譜しておりませんが追加等をされても良いかと思います。 演奏そのものは平易ですので、アンサンブルの練習にオススメです。 スコア・パー

          D.Scarlatti/Sonata K.427について(編曲譜面の公開)