パン屋さんで買えるしあわせ
最近の週末の密かなたのしみ。
それは、「朝、パン屋さんのパンを買いに行くこと」。
きっかけは朝ごはんの準備が面倒だったからという、なんともわたしらしい理由である。ごはんを炊いて、おかずと共に食卓にあげる。その動作が休日のわたしにはとんでもない肉体労働だった。(この際「パン屋まで買いに行く労働はいいんかい!」というツッコミは聞こえないふりをする。)
このご時世だ。食品を扱うパン屋さんも「密」にはとても気を付けているようで、店内に入れる組数も、その一組の人数も制限されていた。元々人気のパン屋さんではあったけれど、店の前はものすごい行列になっていた。
子どもを連れてこなくてよかった。なんといっても待ち時間がすごい。ガラスの向こうに並べられた焼き立てのパンを眺めながら、わたしはそんなことを思った。
自分の番になり、用意されたアルコール除菌用のボトルをプッシュして店内に入る。外で並んでいる間もわたしの鼻をくすぐったおいしい香りがより一層濃くなった。
店に並べられたパンたちはどうしてこんなに魅力的なんだろう。人数分のパンを買えばいいだけなのに、あっという間に予算オーバー。トレイの上にはみっちりとパンが並んでいる。おいおい、密だぞ。
食べたことのないパンがあればその味が気になるし、大好きな鉄板パンは外せない。最近その魅力に気付いてしまった塩パンに至っては、複数買いがデフォなのだ。なのでいくら予算オーバーしたとしても、それは「必要経費」なのであって決して「無駄遣い」ではない。
一昔前に自宅でパンが焼ける調理器具が流行ったり、素敵なママたちは自宅のオーブンで手作りのパンを焼いてSNSにあげていたりするけれど、とてもじゃないがわたしには無理な芸当でして。
もう台所に立つことですらめんどくさい。だって、あれでしょ?パンって菌がどうのとか、発酵がどうのとか。いろいろ時間がかかるんでしょ?知らんけど。
絶対やりたくないよ~!めんどくさいよ~!
でも・・・美味しいパンは食べたいが???(なにか問題でも?)
そんなわたしの食欲と、休日に朝ごはんをさぼりたい怠惰を一度に満たしてくれる・・・それがパン屋さんなのだ。よし、今日もいい仕事をしたぞ。
密に配慮された店を出て、家路を急ぐ。
このパンは焼き立てで、いま、最高の状態だ。
なんとしてもこの「最高」を保ったまま、我が子のもとへ急がなければ!!
そう思いながら、帰りの車内で一足先に味見をする。
(う、うま~~~~~~~!!!!!!!)
そんな休日の朝。
今日も我が家は平和です。
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