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必殺ブローを手に入れ補導された話Ⅱ

中編 Analyze Blow recipe

ー 前回(前編)の実録 ー

要約:
ゲーセン帰りに不良集団に囲まれてカツアゲに合う。無慈悲な暴力に抗うスナフキン(私)が偶然繰り出した拳が必殺ブローだった。

今回はその続きから。


Hero's come back

 翌日、友人と昨日のカツアゲ事件がクラス学校中で話題になった。何より不良高校生を倒したという嘘のような話が盛り上がり、クラスで話題の中心になった。だが、ヒーローになったわけではない、私が不良高校生を倒したのはマグレだという川口探検隊のように追求が始まったのです。漫画のような事が起こるわけがない!の大合唱。

新日本プロレスは最高だぜー!

休み時間、放課後を通してもこの話題が続く。
「秘孔」をつけるわけがない!「空手チョップ」「廬山昇龍覇」なのでは?と少学生(男)らしい定番な意見と憶測やらで一悶着あり、その日はチョップゴッコをしまくった。「秘孔つきゴッコ」と発展しいつもの流れで 「プロレスごっこ」になり次第に”喉仏”を狙う遊びで着地していった。

ついついジャレあってるとプロレスになるのよね、卍固め最高!

友人G君のサソリ固めが決まっるタイミングで学校で1,2を争う頭のいい新日派のF君(開成中合格)が皆に向けて演説を始めた。

”喉もどけ”ゴッコではなっく、実際に再現できないか検証するべきではないか?スナフキン(私)の疑惑も晴れる。俺たちは”一撃必殺の技を会得する事”と同時に”ゲームセンターを支配できる”のではないか?

と見事なプレゼンを披露した。

私達:『おおおおおおー、それだ!』の大合唱。

 私も嘘つき呼ばわりされるのも勘に障ったが、彼の提案した”ゲームセンターを支配する”という魅惑に心が踊った。何より彼とは新日派でウマが合う、やっぱりF君は頼りになるぜ!新日本プロレスは最高だぜー!

※親日派>>ここでいうのは新日本プロレスの事を指す。

新日本プロレスリング(英: New Japan Pro-Wrestling、略称: NJPW)とは日本のプロレス団体。日本で現存する最古のプロレス団体であり、また歴史が一番古い。マネジメントは、アミューズがサポートしている。

1971年12月、日本プロレスに対しクーデターを画策したとしてアントニオ猪木が日本プロレス選手会を除名され、日本プロレスから永久追放された、旗揚げした団体が母体となる。

対義語は全日本派。
正式名称は「日本プロレス協会」別称;日本プロレス、全日派。
歴史としては力道山から始まる1953年7月30日、東京日本橋浪花町に設立された「日本プロレス協会」が母体。

WIKIより抜粋

Mission Possible

 学区外の地域は危険と隣合わせ課題は山積していた。地域のゲームセンターに中高生が我が物顔で支配し、人気ゲームを占領されゲームの技量とは別次元のヒエラルキーに小学生キッズは悩まされていた。何より夕刻-魔の時間-にカツアゲに遭遇する危険な旅路をしなければならず、小学生の我々は圧倒的な数の暴力でしか身を守る術がなかったのが最大の課題だったのです。

(引用元)©1983年 集英社/ 武論尊/原哲夫 「北斗の拳」

我々キッズは少年ジャンプ愛に満ちた平和な世界とゲームの技量が支配するユートピアを求めていました。ゲームセンターはゲームの上手い奴が支配し君臨しなければならないと信じ、『ゲーム愛ゆえに小学生キッズは悲しまねばならぬ!!』と何度も呟いていたものです。

何としても必殺ブローの再現性を確立し、安全圏を確保する事。この甘美な果実は聖域(サンクチュアリ)を羽ばたくペガサスのような提案だったのです。少年達のオモイを乗せた翼は壮大なプロジェクトに変貌していきました。

まさに小宇宙(コスモ)を燃やせ!って奴です。

やれ。
やれる。
やるんだ。
やるしかない。

うおぽおおおおおおおおおおおお!

まさにスパルタンXもとい、プロジェクトXの挑戦者でした。


昭和用語集

プロジェクトXとは

昭和の名作テレビ番組。主に、無名だが偉大な功績を残した人々を、インタビューと再現ドラマで構成したドキュメンタリー番組。特に高度経済成長期の成功物語(新幹線、即席ラーメン、高速エレベーター等々)が取り上げられたこともあり、団塊世代以上の強い支持を得て大ヒットした番組である。

 演出点での最大の特徴として田口トモロヲのボソボソとしたナレーションが挙げられ、淡々と読み上げる中にも、取り上げられた人々の情熱が見えてくることが人気を博した。特に「~だった。」という決め台詞の断言が頻繁にモノマネされるほど人気を得た。

 主題歌となった中島みゆきの「地上の星」「ヘッドライト・テールライト」もこの番組のおかげで大ヒットし、同氏の『1970年代~2000年代にかけてオリコンチャート1位を獲得』という大記録の一因となった。

ニコニコ大百科より

スパルタンXとは

1⃣ 映画
スパルタンX(原題:「快餐車」英語題「Wheels On The Meals」)は、1984年に公開されたジャッキー・チェン主演の香港映画です。

 舞台はスペイン・バルセロナ、この映画における「スパルタン」とは、作中に登場するキッチンワゴン車の愛称。一般的にカンフーアクション映画として知られているが、実はカーチェイス映画でもある。

この映画の最大の見所は、クライマックスにおけるジャッキーと、敵の側近という設定で出演した格闘技のチャンピオン、ベニー・ユキーデの対決シーン。このシーンは映画史に残る名場面でアクション映画ファンだけでなく、撮影技法やアクション演技、表現方法など盛りだくさんで必見。映画の歴史が変わった為オマージュが絶えない。

2⃣ ゲーム (映画をモチーフにしたアクションゲーム)
アイレムが開発した横スクロールアクションゲーム。ファミコン版は任天堂が移植製造販売。初期のタイトルにも関わらず任天堂の技術力で操作性はかなり向上されている。

人類が家庭用電子ロム(半導体)に最初に肉声音声を入れたゲーム
※初音ミク、Vチューバーの元祖始祖やな。

wiki/ニコニコ大百科より引用

小宇宙(コスモ)とは

漫画「聖闘士星矢」及び各派生作品における、最重要概念。
それは聖闘士の体内に秘められた宇宙的エネルギー。聖闘士たちはこのエネルギーを燃焼させることで絶大な力と破壊を可能とするのだ。バトルにおける勝利の鍵となる部分だぞ!

小宇宙が燃えるとき、
それはすなわち少年達が己の闘志を爆発させるときなのだ!

wiki/ニコニコ大百科より引用
 引用:© 集英社 /車田正美 『聖闘士星矢』
異性と性行為の際、『燃えろ おれの小宇宙よ!』と叫ぶとテンションバク上げだ❕
すみません、悪ノリしました。

会議は踊る、されどドアは出現せず

  放課後はT君(5LDK)の家で必殺ブローの再現性を練る会議が始まった。昨日の再現を何度も皆に説明し、”喉ぼとけを殴れば大人を倒せる”という結論にいたり、我々はそれを再現実験をするプランに纏める事になった。

 ネットのない時代、クソガキの足りない頭でも呼吸困難になる恐れは何となく理解できた。医学知識を調べる術をすっ飛ばして、どのぐらいの強さで喉仏目掛けて”必殺ブロー”を当てるのかが争点となった。

少年ジャンプメゾットに倣う

 当時の少年ジャンプは既に一定のメゾットが存在していたので会議の進行は序盤はスムーズでした。(通称ジャンプメゾットです。)

強敵⇒修行⇒倒す 以下ループ}のフォーマットが確立されており、修行方法は多種多様だったが大抵が負荷を少しづつ上げていくのが慣習化されており数多く登場していた。また、少年青年向け雑誌には筋トレの折込広告が掲載されていたので、何の疑いも持たずに負荷を掛ければ成長できるという刷り込みがあったと思います。それを参考にした。

ジャンプメゾットとは
強敵が{出現→修行する→倒す}が繰り返し行われる様式。
Aクイック(最も基本な展開を指す。

たまに倒した敵が再登場する(Bクイック)、仲間になる(Cクイック)など派生応用が存在しています。B,Cに至っては、男子の心拍数が跳ね上がるケースが多いとされるので取り扱いには注意が必要。

補足情報1
一般的に使われているメソッドの意味では
「絶対にやせる〇〇メソッド」とか、「英単語が簡単に頭に入る〇〇メソッド」などで使用されている場合が多い。「方法」や「方式」と置き換えるとわかりやすいです。

エンジニア・産業においてのメソッドは、
仕事の生産性の向上や、成功へと道にいてくれる方法論という意味合いで用いられます。代表的なビジネスメソッドとしては、PDCAサイクルやOODAループ。

(プログラムや思考概念)オブジェクト指向プログラミングにおいて、
オブジェクトに対する操作を定義した手続きを指す。メソッドをオブジェクトの属するクラスに定義として使う。エクセルやVBAとか表示されるアレです。解釈を混同しないように。

※この記事では一番大事なメゾットはジャンプメゾットです。



重い空気とゲームオーバーの音

 私達は単純に体重(体格)の小さい順に喉仏を狙う修行を行い、
一番大きいTK君(172cm※彼は198cmの大男になる)が痛がったり降参するまでが修行のゴールと定めた。

ここまでは予定調和です。

試しに必殺ブローは一発当てるだけの模擬戦を実施したが喉もどけに命中させるだけでも至難を極めた。喉を拳にヒットさせる前に防がれたり、頬に拳が当たって痛いのです。喉仏に命中させるには精度が必要になることがわかった。最初の壁にぶつかった。

どのようにして『必殺ブロー』を当てるかの練習をするのか。この難所は身体を酷使するだけでなく、毎回『必殺ブロー』を外されつづけたら練習ができない状態になる。色々な案が出てきたが、皆が納得できる解決策には至らない。

答えは出て来ない、
沈黙が重くのしかかる。
会議は行き詰まる。時計の刻む音とファミコンの失敗音が聞こえて来る。

他のメンバーも同時並行(交代制)で行っているファミコンソフト
『ドルアーガの塔』のフロア28Fの宝を取りそこねている。ゲームオーバーの画面が再三流れる。

どん詰まり、2重に嵌っている。場の空気は増々重くなっていたのです。

『ドルアーガの塔』とは

『ドルアーガの塔』(ドルアーガのとう、The Tower of Druaga)は、1984年7月に日本のナムコから稼働されたアーケードゲーム用アクションRPGおよびゲームの舞台となった塔の名前。『バビロニアン・キャッスル・サーガ』の第1作。略称は『TOD』。

『ゼビウス』(1983年)で知られる遠藤雅伸がゲームデザインを担当した本作は、主人公ギルが悪魔・ドルアーガの住まう60階建ての塔を攻略する内容である。制限時間内に各種のモンスターを倒しつつ、迷路状の各フロア(ステージ)に配された鍵を取得し扉を開けて次のフロアに進むことを繰り返すというもの。

小沢純子女史による美しいBGMが特徴。ファンファーレやFM音源16音で再現させ、59階(ラスボスのドルアーガとの決戦)では専用BGMが流れる。本作以前にはこの様な演出を行う作品は皆無であった。もしかすると本作は「ラスボス戦で専用曲を流す」ことの先駆け、と言えるのかも知れない。

難所:初見殺し。人類初の電子ゲームにおいて最初からゲームオーバーをさせる、思考を巡らせるという伝説のトリックをフロア29Fに仕込む。ダミードアがあり普通にプレイしていれば、それと本物と2つのドアが出現する。

著者はコンピュータの歴史においてもロジックが人と最初に交流し、人に思考アクションをさせた伝説のプログラムだと今でも思います。
WEB3のヒントになるのか。。!

引用元:WIKI / 中段落以後著者加筆

突破口は国是にあり!『友情・努力・勝利』

この窮地を何とかしたかった。
手持ち無沙汰ばかりが増えていった。会議は一行に進まぬ。
このままでユートピアへの実現が崩れてしまう。

あああ、無念。”海のリハク”にも負けぬ懇願を天に向けて仰いだ。
強敵(友)よ、どうか、アイデア、知恵を授けてくれ。頼む。。。

強敵(友)、T・O・M・O、、、、。
友だと!

そうだ!
新日本プロレスのライバル(強敵)は全日本プロレス(全日)だ。

当時の私達男子は強敵(キョウテキ)と書いて、友と読むように洗脳がされていたのです。今現在、お茶の間で人気者である事業家ひろゆき”氏(おフランス在住)が主に用いる論理のすり替えテクニックを用いて<<強敵=ライバル=友>>の三段論法のすり替えから糸口をつかんだのでした。

全日本プロレスは伝統的に水平チョップを受け継ぎ至高の技にしてるレスラーが多数いる。力道山→ジャイアント馬場がチョップを磨き上げてるではないか。当てる事に特化したからチョップは狙いが定まり強いのだ。
なんで、こんな事に気づかなかったのか!

なんと、ここでも少年ジャンプの基本テーマ『友情・努力・勝利』がすっぽりとハマった。”ライバル=友”から”新日本プロレス”のライバル全日本プロレスで見受ける相伝の”水平チョップ”にたどり着いたのです。

すべての道はジャンプに通じる
この言葉が真実であり、少年達を導いたのです。
ローマに鎮座するアテナ像が微笑むかの如し、
私の脳内が活性化し、瞬時にスキル(能力)が発動しました。

ピキーーーン。


Science memory

”スキル発動”??本記事はファンタジーもの?
いい加減にせーやと思わないで下さい。
この記事の読者はご存知ないかもしれませんが、
私達の地域(TOKYOキューポラ・アンダーグランド)の小学生の初期常時スキルとして2週間メモリーという技能を有しているのです。

え、言ってる意味がわからないだって。。

簡単に言えば、
2週間だけ学校で習った事を記憶できるという特殊スキルが自動発動できるのです。※2週間経過後、対策しないと学校の授業内容はほぼ忘れます。

通常、日本の小学生は鳥頭(3日で忘れる)が標準仕様なのですが、この地域では首都遷都以降、一宮神宮五芒星の加護を受けて東京外郭環状線の内側に限り通常3日間の記憶容量が4倍強(誤差はある)とされています。
 ※詳細は民明書房の[護符の効果範囲]の章を参照願います。

TOUGH BOY(たっぽい)による加護エリア概要図 
歌詞引用)©PONYCANYON; 作詞・作曲:TOM うじきつよし

丁度先週に、私達は理科(小5)の実験で物質の分け方の実験をしていた記憶が残っていたのです。科学の力は偉大だ、似たような物質でも分離実験で本質を見極める事を学んだばかりだったでした。

必殺ブローは[どのような要素の練習がいるのか]を解析したのだ❕

必殺ブロー体得の構成要素が脳裏で組み上がっていったのです。もう、それは手に取るように必殺ブローの構造が手に取るようでした。

難所を突破した手応えがあり、
皆にスナフキン(私)が藁半紙に図解で説明を試みました。
※株式会社集英社の地下金庫に今も眠ると噂されてる『ゆで理論』と全く同じ理論構築に私は到達したと今でも思っています。

『必殺ブローの拳』を喉もどけに当てるのは1軸の直線運動と瞬間圧力があればいい事にスナフキン(私)は考えたのです。

一、一軸の修行
水平チョップで等速直線運動で加速度をつけて、
拳のつきを狙うのではなく、ヒット当たる面への確率を上昇させる。

二、『型』の修行
正拳突きのような拳を繰り出すのではなく、型を形成できれば接点が[点]でいいことが重要。何より当たる瞬間に型ができていれば同様な効果が見込める。

私は図解入りの紙を掲げながら、
身振り手振りで雄弁を吐いた。

同士一同:『それだな!』『明日から修行だ!』

どうやら、『ドルアーガの塔』を60階到達するより、修行が早く終わりそうだなと皆が思いながら必殺ブロー会議の<第1回目>は幕を閉じたのでした。


昭和用語集

民明書房とは民明書房とは、漫画「魁!!男塾」に登場する架空の出版社。作中に登場する数々の(荒唐無稽な)武術についての解説が「民明書房の本からの引用」というていで登場する。架空の出版社なので、タウンページに載っているわけがない。誤った情報にクレームしないようにしよう。

引用元eki)wiki ピクシブ百科辞典

ゆで理論とは
漫画『キン肉マン』の世界における特有の法則である、物理法則等の自然科学を無視したかのような、自由で独特な発想のこと。
同作では見ていて突っ込む気力も吹き飛んでしまう超理論であふれかえっている。ニュートン力学など、物理法則の基礎の基礎から完全に外れた法則だが、そんなものにとらわれていてはキン肉マンの魅力を味わう事は出来ない。現実でもニュートン力学だけじゃ相対性理論や量子力学は説明できないし類似が多くみられ、現実世界同様に様々な分野、特に少年漫画の革命を起こした理論。

編集の査読済み論文は、現在は株式会社集英社の地下金庫に門外不出の理論と噂されている。

引用元・ピクシブ百科辞典 / 最終段落著者加筆

Training of heroes

僕らのヒーローその名は成龍

翌日もT君の家(鍵っ子)で会議2回目が開催されたのでした。
チョップの練習(修行)は直ぐに飽きた。
学校で休み時間でもやってるから仕方ないのです。

会議は主題は肝心の必殺ブローの型をつくる修行をどうのように実行するかで議論は止まった。またまた難題にぶつかったのです。

しかし、思いの外この課題は直ぐに解決ができたのです。T君の部屋にはある一人の英雄(ヒーロー)のポスターが貼ってあったのです。簡単な事だヒーローはヒーローを手本とするだけでいいのです。

彼の名はアクションスター:成龍 
英語表記名Jackie Chan、そうジャッキー・チェンだ。

ジャッキーは、壺を使って修行するので我々もそれに従うだけでよかった。子供の発想は無限大と言うが、TOKYO&キューポラ・アンダーグランドのキッズは単細胞なのです。

壺に砂を入れて拳を叩く、そして、例の拳”中指の第2関節”を曲げる型を習得できると信じた。っていうか疑う事はしなかった。だって、ジャッキーはいつも修行で確実にマスターという称号を得ているのだから。

彼の映画が放送した翌日は学校中で「酔拳」「木人拳」「蛇拳」などのモノマネをする。壺や鍋を使った修行シーンは私達小学生男子と厨ニ心&男気を爆上げさせた。修行をすれば技を習得できるとイメージ操作されていたのです。

補足情報2
学校やクラスの人気者になるには、如何にジャッキーになれるかがポイントであり、テレビ放送の翌日は荒稼ぎできる最大のボーナスチャンス。
バク転やアクション、擬音をどれだけ完コピできるかで学校内の序列は大きく変動する。

 私は当時ユン・ピョウに顔が似ていたため、この配役をやらないといけなかったので見せ場が少ない。そのお陰でバク転ができるようになった。

※めっちゃヤラされたし自分でも率先して練習した。
 何より頭を砂場に何度もつっこんだ。極稀に砂場の中に猫糞が埋まっ  てる場合もあるので事前にチェックをする習慣が身についたのはこの為。

出典:私の思い出

修行から学んだ守破離

いよいよ、修行が始まった。
最初は各自がバケツを持参し砂を入れてインパクトの強度を体で覚える修行に取り組んだ。しかし、いまいちバケツでは熱が入らないという事で、壺をどこかで入手できないのか?という事になったのです。

 いきつけの駄菓子屋、スーパーを回ったのだが、壺がどこにも売っていないのです。仕方ないので近所の知り合いの庭先に家に忍びこんで、植木鉢を拝借した。植木を川に投げ捨て壺ではないが鉢をゲットした。
※昭和後半でも知り合いの庭先に入り込むのはそこまでご法度ではない。

雰囲気も大分変わった。
バケツから鉢に変わるだけで気分がジャッキーになったようだった。
次第に修行も熱が入り、型をつくる事に没頭した。

今にしてみれば子供時代は何でこんな馬鹿な事をしてるのだろうと思うかもしれないが、当時は本気で取り組んだ。

このシンプルな修行はまさに、膳の守破離ではないか。

守破離とは
剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの。
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は一つの流派から離れ、独自の新しいもの、価値を生み出し確立させる段階。

Goo辞書より引用

週間少年ジャンプ普遍テーマ『友情・努力・勝利』を基軸とした「守」、
全日本プロレス伝統のチョップを改良する「破」、
ジャッキー・チェンの修行シーンの砂入り壺たたきを取り入れ、改良して実践してる「離」。

はからずも私達は日本人の心”膳”を理解したのかもしれない。(笑)


計画の概要

ここからは実際の計画はどのようになったのか当時の記憶を遡り、
纏めてみました。

ユートピアに向けて少年達は年密に計画を練り上げていくのです。

・ターゲットをどうするか?

この中で私立中学に行かず、地元の学校にいくメンバーも当然いる。自分達が、中学生になった時に上級生として君臨されててはマズイ。従って現在”中二”以上がマストとなった。

とはいえ、前回の教訓から高校生、特にガチの不良はマジで怖かったので避ける事を私は熱弁した。これには兄貴達(アニジャタチ)がいる人でも中々理解しづらい部分だったが、ガチガチの不良は『人殺しをしても問題なし』ってぐらい雰囲気がある事を何度も皆に伝えた。それぐらい、昭和ドヤンキーは怖い。あと余りにも体格差がない事を付け加えた。

明らかに弱そうな連中に狙いを定める。
これには異論でなかった。

この選考は難しいと思われがちだが容易なことでした。

「人は外見ではない中身だ」と言われるが、このエリアでは通用しない。
容姿が整ってるやつは大抵オーラも纏ってる。強そうなやつも類似のオーラを纏ってる。いわば勝ち癖、優越癖がついてるのだ。強者の自負をもっている。私達はテレビアニメ[聖戦士ダンバイン]にちなんでオーラを纏う人々のことをオーラバトラーと呼んでいた。

※自分アフィリエイターじゃないです。参考までに画像貼ってるだけネ。

この地域(TOKYOキューポラ・アンダーグランド)で生存していくには、
このオーラバトラー検知能力も研磨しないとスクールライフどころか実生活にも影響を及ぼす。また、自身もそれに習う努力し、オーラに共鳴すればするほど検知能力も磨かれるのです。それほど必須能力だったのです。

※スタンド使いはスタンドに惹かれ合うみたいな感じですね。

このような理由で私達は明らかに弱そうな非オーラバトラー情報収集をする事になった。これには家族(兄弟)から情報を集める事でリストアップしていく事になったのでした。

当時はネットもスマホもない時代の情報収集方法
基本は年上の兄(姉)、いとこ、親戚経由が主軸となる。
次に学区外の課外活動ーサークル、塾、習い事の学習仲間。
このネットワーク網を如何に張り巡らせるかが生存競争、今でいうスクールカーストを上位に入り込む術でもあった。

・誰がやるか?

 一番最初は自分が経験者であり、修行考案者がお手本を示すしかほかなかった。私の次の順番が次々決まっていき、修行にも熱が皆入っていった。

・逃走経路はどうするか?

今度は襲われないように人数は5~8人程度で、野球バットは最低1人は常備する。分散し逃走方法は分散3人1組。逃走後の集合場所など作戦を練った。勿論、逃走経路の逃げる修行もした。(笑)

このようにして計画が練り上げられ、
修行の成果を試す時を待っていたのです。
少年達は飢えていたのだ。オモロイ事とスリルを。

必殺ブローは今か今かと待ちわびてるのでした。


長い文を最後まで読んで頂き
ありがとうございました。


○次回予告を読む前に下記の音源を聞くとテンションあがるかも?
後半笑い転げる。。草

◆ 次回予告 ◆

遂に必殺ブローを手にいれた少年達。
スナフキン(私)の求めるユートピアは何処へ。
拳に宿す必殺ブローは何をもたらすのか?!

・ギャラルホルンは鳴り響く
・集えし荒野の少年7人、ターゲットロックオン
・獲物を求め勢力拡大
・下剋上上等、ボンタン刈りじゃー!
・激アツ逃走劇!高島平ランデブー
・ピーポー君参上、確保!少年達の行方。
・いつかの少年 受け継がれし必殺ブロー

実録ノンフィクション思い出横丁シリーズ
隙間時間でポチポチ記載していきます。

誤字脱字は暇なときに修正します。

■一言コメント■
本記事はどこまで脚色してんねん!と思われるかもしれませんが
余すことなく当時の少年の気持ち、雰囲気、ジャンプ愛を伝えたいのです。
若干大げさとおふざけがありますが、
内容は全て事実ノン・フィクションであります。
文才がないのでお見逃し下さい。

ただのオッサンの備忘録ですが、応援コメントなど頂ければ励みになります。