見出し画像

元彼をひきずっている自分を認め、半年ぶりの再会をした話

半年ぶりに、元彼と会ってごはんに行った。ごはんというか、酒飲み同士で当時も飲んでばかりだった私たちらしく、休日に3軒はしご酒をして解散。お互いの最近の出会いの話とか、人を簡単に好きになんかなれないよねって話とか、仕事の話をたくさんした。また近いうち会おうねって別れて、そのあともゆるやかに連絡を取っている。

別れたときには、もう二度とこいつと会わないと思ったし、ぱきっと別れると言わずに今後も良い関係でいたいとほざいた彼に心底嫌気が差したし、彼の人生から完全に消えてやりたかった。でもSNSが繋がっているし(ブロックしなかったのは謎の私のプライド)、社内恋愛だった私たちには共通の知人が多すぎて、各方面から「ヨリ戻さないの?」と言われたり、彼の話を聞かされたり、そんなことが多かった。

別れ方的に、そのうち彼から連絡が来ると思っていた。関係を戻したいかは別として。寂しがりだし、人間としての私を失うことは嫌がっていたから。彼から連絡が来たときに、もう私には結婚前提のチョー素敵な彼氏がいて、幸せでしょうがなくて、「ごめんね、もう会えないんだ」って言いたかった。そのために、別れた当日に泣きながらマッチングアプリの登録をしたくらい。私と別れた判断を一生後悔しながら生きていけばいい、と本気で思っていた(笑)。でも、半年経って私は思いっきり独り身でいる。別記事で書いたように私はアプリ婚活なるものを通して、人のことを全然好きになれない自分と、アプリにも婚活にも向かない自分に気づいただけだった。

ふと彼から連絡がきたのが、アプリ活動へのモチベーションがなくなりアプリを全部削除した数日後だった。タイミングも絶妙だった。彼からの連絡が、嬉しいと思ってしまった自分がいた。「色々話したい」「飲み行こう」と言われて、やった!と思ってしまった自分がいた。そんな自分がダサいし、嫌だとも思った。

3年付き合って、たくさん旅行して飲んで笑って、価値観がどこかとても近かった人。でもどこかの価値観はたぶんすごく違っていて、お互いの我が強くて、小さな喧嘩が多く、結婚をうっすら迫る私がたぶん重くなって、色々なタイミングも合わず、大喧嘩をして別れた人。別れ際の喧嘩で言われたことに本当に傷ついて、「ああこの人とは幸せになれない」「この人と付き合っている自分のこと、嫌いだったかも」と思って、必死に彼を嫌いになろうとしたし自分を納得させようとしていた。実際しばらくは本当に嫌いになっていたし、顔も二度と見たくないと思ったし、無邪気にふたりのことを探ってくる友人たちに嫌気が差してもいた。

でも半年間、数人の男性と会ってみる中で感じたことは、元彼との楽しかった時間とか居心地のよかった記憶を私がずっと持ち続けている、ということだった。”元彼を引きずっている”という自分を、自分は認めてあげることにした。友人には叱られそうで言えていないけど。自分の高いプライドもあるし。

思えば、私にとっての彼は人生一の大恋愛の相手だったんだと思う。私は”元彼を引きずる”という経験をしたことがなかった。元彼の思い出を忘れられず復縁を望む人を見て、どこか馬鹿にしていた自分もいた。自分はそういうタイプの人間じゃない、なんて思っていた。すごく無礼なことだけれど、これまで付き合った恋人たちは全員、私から振る形でお別れをしている。長かった人とは、別れの決意に時間がかかったししんどかったし、別れてしばらくはもちろん喪失感で寂しい・苦しい時間はあった。それでも自分の中で納得していたし、恋愛的な気持ちで思い出したことは全くなかった。お相手たちを少なからず傷つけて、ひとりで次に進んで、嫌な奴だっただろうとも思う。

30歳を過ぎて、今小さな会社で働いていて自然な出会いがない。アプリで活動してみたけど、結婚が遠ざかってしまっただけ。そんな今の私の状況も重なってはいると思うが、それでも、結局私は彼を嫌いになんかなれていなかったのだと思う。というか別れたことが本当に辛かったし、誰より失いたくない人だったんだと思う。おこがましいけれど、恋愛において自分のしたいようにできなかった関係が、本当に初めてだったのだと思う。それがきっとものすごく傷ついたし、本意じゃなかったのだ。そしてそれを今まだ吹っ切れずにいる。それをちゃんと認められたのは、彼から連絡が来る本当に少しだけ前のことだった。

彼と会う当日。私の住む駅に近い飲みエリアまで来てくれて、半年ぶりの乾杯をした。最初はお互いやや堅かったし、「ちょっと痩せた?」とか「まだそのサンダル履いてるの(笑)」とか薄い会話をしていた。でも彼の方から、私の最近を色々と聞いてくれたり、向こうの近況を話したり、すぐにあの頃のような空気感が戻ってきたように思った。お互い話題が尽きず、ちょっといじりあったりしながら、楽しい時間が過ぎていった。話しにくいような最近のお互いの恋愛事情も、かなりさらけ出したと思う。「〇〇らしいね」とか「前から変わってないね」とかお互いに、お互いの半年間を認め合ったような感覚になった。

当時から親友みたいな関係だった私たち。仕事も忙しかったし、家も別だったし、週一もしくは二週に一回会って、飲んで語り合っているばかりだった。ラブラブの恋愛恋愛した期間はあまりなかったと思う。だから今回会ったときも「好き~~」とか「かっこいい~」とかそんな気持ちにはならなかった。でも、たしかに落ち着くし話が尽きないし、どこかわかり合っていて話が早い、何が嫌かはわかっている感じはする。つまりとても居心地がいいと思ってしまった。また会おうって言って、解散をした。

ここからが私の問題。たぶん私は、やり直したいと言われたかったんだと思う。そんな言葉はなかった、ということに焦り始めたんだと思う。友達になる気はなかったし、彼の人生の相談相手になる気もなかった。私にとって会うということ=もう一度ふたりの関係性を考え直す、ということだと思ってしまっていたのだと思う。

解散後もゆるやかなやりとりをしながら、次どこで会おうなんて相談をしながら、「友達でいたいだけなら今後会う気はない」といった内容の性急なことを言ってしまった。ひとりになったときに急にいろんなことを考え出して、それでいてせっかちで白黒をつけたいから、早く答えが欲しくなってLINEで思いをぶつけてしまう。これは付き合っていたときによくやってしまって、小さな不毛な喧嘩を生み出した、私による原因だと思う。
私が送った文面に対し彼は「どんな関係性でいたいかを現時点では明確に決めてない。でも会いたいし話したい」という(文面にするとむかついてきた)返信を送ってきた。

これに私はめちゃくちゃ傷ついたのだと思う。数日もやもやとしていた。別れるときに彼が言ってきた、人としては失いたくないが距離を置きたい、という要望を、結果的に呑んでるだけになってないか。しかも私がまだ気があると感じとったのか、キープできると思われたんではないか。いろんなことを考えて、とりあえず数日病んだ。病んだ自分のことも嫌だった。
※この記事を書きながら、人に言えないメンヘラな自分を見つめなければならず、とっても苦しいし恥ずかしいです(笑・涙)。。。

彼との関係性が戻ることはきっとないんだと思う。なんとか彼と関係を戻したとして、果たして幸せになれるのかわからない。そんなのきっと誰とであっても、自分の覚悟とか腹決めが重要だとは思うけれど。だから彼とヨリを戻すために、頑張ろうという気持ちにもなっていない。その後やりとりしながら結局彼は、「もう少し時間をかけて今後のことを考えたい」と言ってきた。私が追いかけても、きっと彼は負担に感じるし、それだと前のうまくいかなかった関係性に戻ってしまうだけだとも思う。あとは、全力で思いを伝えて頑張る!ということを多分私のプライドが許していないという、そんなダサさにも気づいてもいる。とか言いつつ、多分本音としては彼を失いたくないし、もう一度私はやり直したいんだと思う。

半年間もがいてきたつもりだった私がたどり着いたのは、彼がやっぱり好きだという気持ちだった。なんてこった。最悪です。ダサくて弱い自分を、そんな一面を持つ自分をちゃんと認めようと思い、noteに吐き出してみてしまった。

さあどうしようか、自分。自分の素直な気持ちにちゃんと向き合って、考えてみようと思っている。

※こんな数日間の中、全然見る気のなかったアマプラ作品「ラブトランジット」を親友に薦められ、結果号泣しながら見てしまった。タイミング的に刺さったし、内容がよかった。”別れ”への気持ちがふたりとも揃っているなんてことってほぼないよなと思った。色々感じるところが多い良作だったので、気が向いたら記事にしたいと思う。

記事を読んでくださった皆さん、何か思うところがあったら反応・コメント等いただけると嬉しいです。さあゆっくり寝よう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?