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僕が職場でADHDを隠している理由(障害者手帳が面倒)

「発達障害なら、そう言ってくれたら良いのに」と聞くたびに、心がざわつく。僕がADHDを隠して働いているからだ。
一方で職場で人事労務を担当している身としては、打ち明けてもらいたいという、企業側の立場も分かる。
それなら、どうして僕は打ち明けたくないのか。どうしたらカミングアウトしたくなるのか。
今回は、ADHD故に発生する課題について考えた。
※下記の記事の続きです。

障害者手帳の発行手続きが手間

障害者雇用として働くには、障害者手帳の写しを提出することが前提だといってもいい。
企業が障害者雇用率を算定するには、障害者手帳の写しが必須だからだ。
なので仮に僕がカミングアウトするならば、手帳が必要である。

しかし、ADHDである僕にとって、この手帳の発行手続きがまさに鬼門なのだ。
なぜなら、申請手続きが非常に面倒だから。
まず、発行にあたっては申請書に加えて、医師の診断書、本人確認書類、マイナンバーカード(かマイナンバー記載の住民票)が求められる。
手続きをするには、平日の夕方までに役所か福祉センターに行かなくてはならない。
また、手帳が発行された後は、また受け取りに行くことになる。

自立支援医療は、医療費が3割負担から1割負担に軽減されるという、大きなメリットがあるから更新する動機づけになる。また、自立支援証の発行後は、自宅まで郵送してくれる。

一方で、障害者手帳はカミングアウトするときの提出書類か、障害者控除(所得税が少し安くなる税制)くらいしか、役に立たない。
※ただ、これはあくまで精神障害者3級である僕の感想にすぎない。

ADHDの当事者の方々なら、これがいかに面倒かが分かるだろう。
苦手なことはいくらでも先延ばしにする特性があるので、相性は最悪である。

しかし手間暇がかかるのは、このときだけではない。

精神障害者手帳は2年更新

なんと精神障害者手帳には、2年という有効期限がある。
つまり、発行手続きだけじゃなくて、更新もしなくてはいけないのだ。
医師に診断書を依頼し、醜男なのに自撮りを用意し、行方不明になったマイナンバーカードを探し、平日に有給を取得してまでようやく発行したのに、だ。

精神障害者手帳が2年更新なのが、解せない。他の障害者手帳は、更新しなかったか、少なくとも2年というスパンではなかったと記憶している。
そもそも、治らないから障害なのに、再認定など必要なのだろうか。

僕は職場で障害を隠しているが、一応手帳を持っている。
先日も更新手続きをしたが、受け取りに行けていない。
「明日行く日を決めよう」をいつまでも繰り返しているのだ。
というか、これを律儀に更新できる人は、果たしてADHDなのか?とすら思う。

企業側は特に何も悪くないが、手帳の手続きがとにかく面倒な点が、クローズ就労する理由の一つである。

せめて、電子申請か郵送くらいは対応できるようになったら、少しはカミングアウトする気になれると思う。

他にも理由があったら、続きを書こうと思う。

このシリーズの記事です

①僕が職場でADHDを隠している理由
https://note.com/summaset_roumu/n/n1971c9463f69

②僕が職場でADHDを隠している理由(配慮事項が分からない)
https://note.com/summaset_roumu/n/naa0a7338249f

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