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コロケーションと浸透コミュニケーションについて考える!Co-location&Osmotic Communication
今回は、コロケーションと浸透コミュニケーションについての記事になります。アジャイルなどでプロジェクトチームが地理的に1つの場所に集まって作業することの意味について考えます。
リモートワークが普及し、地理的に分散した環境下でもプロジェクトを進めることが一般的になりました。これはチーム内のコミュニケーション方法にも変化を及ぼしました。
以前は1つの場所に集まって作業することが当たり前でしたが、今となってはそこに価値を見いだせない限り、合理的な選択とは考えにくいのではないでしょうか。
とはいえ、本当に価値がないのかチームが地理的に1つの場所に集まって作業することの意味についてPMBOKやアジャイルの中で登場するコロケーションと浸透コミュニケーションの観点から考えてみたいと思います。
コロケーション(Co-location)とは
PMBOKやアジャイルでは、チームが地理的に1つの場所に集まって作業することを意味します。したがって、チームメンバと対面でコミュニケーションが可能です。
リモートワークが一般的になる前は、コロケーションは当たり前のように行われていましたね。
浸透コミュニケーション(Osmotic Communication)とは
浸透コミュニケーションは、アジャイルの創始者の一人であるAlistair Cockburnの造語です。
情報がチームメンバーの聴覚に流れ込み、関連する情報をあたかも浸透するかのように拾い上げることを意味します。メンバー間の会話が無意識に耳に入ることでチーム全体の情報共有になっているということです。
たとえば、自身を含む4人チームの場合、ある2人が重大な障害について目の前で会話していたら、聞き耳を立てて問題があれば会話に参加すると思います。
このように自身もしくはチーム全体に関連する会話は嫌でも耳に入り、結果的に情報共有されていることになります。
コロケーションと浸透コミュニケーションはセットです。浸透コミュニケーションは、コロケーションの効果といえます。
文献によっては浸透性コミュニケーションなどと言われます。日本語で検索しても情報が少ないため、英名(Osmotic Communication)で検索することをおすすめします。
以下の記事を参考にすると良いかもしれません。
https://www.linkedin.com/pulse/osmotic-communication-agile-nivedita-j
https://blog.dropbox.com/topics/work-culture/recreating-information-osmosis-in-a-remote-first-world
コロケーションと浸透コミュニケーションの必要性
一見すると浸透コミュニケーションはコロケーションのメリットのように思えますが、捉え方次第ではデメリットになります。
たとえば、メンバ間の会話を雑音と捉えた場合、集中力の妨げになり、生産性の低下を招きます。
プラスにもマイナスにも働くため、扱いが難しいものです。
リモートワークと比較した場合、浸透コミュニケーションがプラスに働く場合はコミュニケーションコストが発生せず、リスクを低下させることができるでしょう。
マイナスに働く場合は生産性低下を招き、人間関係の破綻等もリスクとして考えられます。一方でリモートワークは情報をきちんと共有する必要があります。
このようにコロケーション(浸透コミュニケーション)とリモートワークには、それぞれ一長一短があります。
それぞれの短所を軽減することが得策です。
浸透コミュニケーションがマイナスに働かないように、会話のルールを決めるなどの対策が考えられます。リモートワークの場合は漏れなく情報共有できる仕組みが必要です。
コロナが収束した今後を考えてみても以前のように100%出社(コロケーション)にはならないと考えています。
つまり、チーム内でコロケーションとリモートワークのハイブリッドが多くなります。
この場合、コロケーションしているメンバとリモートワークのメンバとの間に生まれる情報量の差に注意する必要があります。
リモートワークのメンバにコロケーションしているメンバと同等の情報共有を行うことが重要です。
コロケーションと浸透コミュニケーションのまとめ
今回はコロケーションと浸透コミュニケーションの意味について考えました。
コロケーションとその効果である浸透コミュニケーションは決して意味のないことではありません。
むしろプラスに働けばコミュニケーションの面でリモートワークよりも優れています。ただし、マイナスに働くことも考えられるのでマイナス面をいかに減らせるかがポイントです。
コロナが収束するとコロケーションとリモートワークのハイブリッドが主流になると思います。
その場合、リモートワーク組とコロケーション組の情報量の差に注意し、どのように情報共有を行うかが重要になります。
こちらもあわせてご覧ください。
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