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センター試験でマークミスして人生に絶望していたら、知らないお姉さんたちに救われた話。

こんにちは。
センター試験の時点で歳がバレますね。今は共通テスト?らしい。

私は今大学三年生で、就職活動というもののを少しづつ意識し始めました。

特にやりたいことも定まらないまま、なんとなく面白そうな企業にESを提出する日々を送っています。

ある企業のESで、
「自分の価値観が大きく変化したエピソードを教えてください。」
というものがありました。

何を書こうかなと迷っていたときに、タイトルにあるエピソードを思い出しました。

自分の記憶を整理するためにもここに綴っていこうと思います。

3年前のことです。
その年のセンター試験当日は、雪の降る寒い日でした。

私はと言うと、T大合格者がバンバン出るような進学校に通っていて、
もれなく私も某国立大学を目指していました。

私自身そこまで頭が良かったわけではないですが、中学受験のお情けでこの中高一貫校に入学でき、今思うと身の丈に合わない大学を志望していました。

さらにタチが悪いのは、見栄とプライドだけは人並みにあったこと。
私大になんて行ったら負けだとさえ思っていました。
ですが、浪人するほどの覚悟もなく、何もかも中途半端。

小さなプライドを守るために、勉強だけは必死にしていました。
休日は1日14時間ほど勉強し、結果の出ない模試を見て見ぬ振りしながら、無理やり足掻いていました。

そんな中迎えたセンター試験。

出だしは悪くなかったのですが、事件が起こったのは最後の数学。

結構苦戦し、終了ギリギリでなんとか終わらせました。

しかし、マークシートを回収されているときに気付いてしまったのです。

「あれ。。。マークずれてる。。。」

本来なら4番と5番の解答欄にマークするところを3番と4番の解答欄にマークしてしまっていました。
(ちょっとこの辺記憶曖昧ですけど多分こんな感じです。)

青ざめ、試験監督の目を盗んでなんとか修正できないか試みましたが、もちろん上手くいかず。

そのまま絶望しながら帰宅しました。

一応自己採点したものの、できたと思っていた他の科目も思ったよりも振るわず、過去最低点を叩き出しました。

このままじゃ第一志望校に行けない。

かといって私立に切り替えて勉強なんてしたくない。

でも浪人してもう一年この勉強生活を続けるなんて無理。

この三つが頭の中で堂々巡りしていました。
目の前が真っ暗になり、どうしたら良いのかわからなくなっていました。

しばらくして、赤本やら勉強道具やらで囲まれた自室でじっとしていられず、
お年玉でもらった一万円札だけポッケに握りしめて、黙って家を飛び出しました。

あてもなく電車に乗り込み、適当な駅で降りて歩き出しました。
このままどこかに行ってしまいたい。本気でそう思っていました。笑
今考えると、そこまで思いつめることもなかったなと思いますが、
当時の私は受験が全てになってしまっていました。

そんなこんなで、ひたすら歩き続けていると、あるお姉さんに声を掛けられました。

あまりにもひどい顔をしていたのか、すごく心配され、

「一緒に来てみる?」

そう声を掛けてもらいました。

黙ってうなずき、ある雑居ビルの二階につくと、


「おかえりなさいませ!ご主人様〜〜〜〜!!!!」


黄色い声が飛んできました。

そう、私はセンター試験の4時間後に、人生初のメイド喫茶入店を果たしてしまったのです。

もちろん童貞で、陰キャで、チキンな私は、このような状況でなければ、
ぜっっっっっっっったいに1人で入店なんてできませんでした。

高校生が制服で、スマホも何も持たず手ぶらで、しかも1人でやってくる(さらに謎の悲壮感を漂わせている。。。)なんてちょっと、いやかなり異常な状況だったのでしょう。

何人かのメイドさんが話しかけにきてくれ、自分のことを心配してくださいました。

何かあったのか聞かれ、今日起こったことを伝えると、

「センター試験ってなんだっけ?」
「あーー今日なんだ〜。」
とか。

さらに僕の第一志望校も「知らない。」と言われてしまい、かなりのショックを受けました。

決してメイドさんたちを馬鹿にしているわけではございません。
むしろその後、お話やらライブやらで励ましてもらい、あの時のことは一生忘れないと思います。本当に感謝しています。

塾と学校の往復を往復する毎日で、学歴を信奉していた私は、なんて狭い世界、価値観で生きているんだろうとこのとき実感しました。

もちろん良い大学に行くことは素晴らしいことです。
でも、それが全てではありません。

世の中には色んな人がいて、みんなたくましく生きていて、それぞれ輝いています。

メイドさんたちからそんな当たり前のことを教わりました。

その後、悩んでた自分がアホらしくなり、私立に切り替えて必死に勉強し、
今の大学に合格をいただきました。

あの時の挫折があって今の自分があります。
今考えると、馬鹿らしいな笑と思うこともありますけど、その時の自分の悩みは「本物」で、だからこそ深刻になってしまいます。
悩みに大きいも小さいもないし、偽物なんてありません。
全部その人にとっての「本物」です。

色んなことを知れた貴重な体験でした。
短くまとめるつもりが、書き出したらだいぶ長くなってしまいました。。。

受験って色んな葛藤がありますし、みんな何かしらの不安や悩みを抱えているのだろうと思います。
今、過去の私のように、視野がギューっと狭くなって思い詰めている受験生にこの記事が届いたら嬉しいですね。
こんなアホなやつもいるんだな、と。
そんなに思い詰めなくてもなるようになります。(まあ最大限勉強はした方がいいんですけど。)

備忘録のくせに、ちょっと欲が出てしまいました。では^ ^








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