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#071江戸時代の料理の再現に挑戦。(1)

 最近、江戸時代の料理のレシピから自宅の夕食を作るということに凝ってます。もとは下記の国際日本文化研究センターで、いわゆる「卵百珍」のレシピがデータベースとして公開されたことを受けて、一丁自分でも作ってみよう、と思ってのことでした。

 とりあえず、データベースから、子どもらにどれが食べてみたいかのリクエストを聞いてみて、その中から調理器具や調理法、自分の技術や材料を勘案して、すぐに実行出来るものをと探して見ました。最初に調理したのは「鶏煮込卵」です。

 材料としては、卵と鶏のひき肉、鶏のむね肉で、その他は塩、こしょう、しょうゆ、酒、酢、ごま油などで作ることが出来ます。おおよその作り方は、ゆで卵を作り、鶏むね肉を平らにし、そこへ鶏ひき肉を塗り付け、その中央にゆで卵を置き、くるりと巻き付け、ラップなどで包みます。さらにアルミホイルで包み、沸騰したお湯で湯がきます。味付けは日文研のレシピでは中華風で、醤油、酢、ごま油を混ぜてたれを作り、切り分けたものに掛けるというものです。調理法としては以上のような非常に簡単なものですが、最初に試した時には、鶏むね肉に上手くゆで卵が包み込めず、かなりゆで卵が偏ったものとして出来上がりました。とりあえずは見栄えは良くないですが、味は変わらないということで充分夕食のおかずとしていただけました。二度目に作った際もなかなかゆで卵が中央に配置出来ずに、随分偏ったものが出来上がりました。三度目でようやく見た目も良いものが出来ました。コツとしては、鶏むね肉をとんかつを調理する時のようにたたくことで平らにして、ゆで卵を配置しやすいようにすることです。下の写真は三回目の物です。

鶏煮込卵
「鶏煮込卵」。こちらは3回目のチャレンジの時の写真。

 同じものを、下記リンクのNHKの番組のテキストでは、照り焼き風にしています。どちらにしても充分夕食のおかずとしていただけるものです。

 次に作ったのは「潮煮卵」です。下の写真の右上のものです。これはいわゆるポーチドエッグを作り、それを吸い物に落とす、というもので、至って簡単です。筆者はポーチドエッグを作るのが苦手でしたので、今回、NHKのレシピ本でそのコツが書いてあったので、100発100中で作ることが出来るようになりました。ポーチドエッグのお吸い物ですので、味の方は間違いなしです。NHKテキストでは、これをコンソメスープにしても良いと書いてありましたので、洋風にもアレンジできます。

牡丹卵
右上が「潮煮卵」。ポーチドエッグのお吸い物です。

 いかがでしたでしょうか?今後も「卵百珍」掲載のレシピについては、引き続き家庭で出来るものを探って試していきたいと思います。次回は続編として江戸時代の豆腐料理に挑戦したお話をご紹介しようと思います。

※なお、それぞれの料理の食材の分量、調理法の詳細は、各テキストなどをご参照ください。

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