スーサイドクラスターズ

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スーサイドクラスターズ

suideclusters 中国語で自殺集団団 自分で勝手に作った映画の話や、小説や、小話をたれながしています。

最近の記事

MAD MAX2とPromising Young woman

偶然、立て続けに見た2本の映画の話をする。 まず、MADMAX2 1981年の映画、 内容は説明しない。説明する程の内容も無い。 夜中にプライムを見ていたら、わたしにオススメしてきた。 リマスターされて、随分画質が良さそうなので見る事に、 内容は今となっては、それ程過激では無いが、冒頭10分くらいに、レイプシーンがあって家族と見るには気まずい。 わたしの家族は、休みの日中はリビングに全員集まる仲良し家族だ。 カミさん、長女次女、お父さんのわたしでくつろぐリビングに、尻

    • バカ虫

      夕暮れ。 遠くの道の真ん中で、点にしか見えない程の虫が、暗くモヤがかかるほどにダンゴになって飛んでいる。 自転車なんかでその場を通ると、奴らは逃げるわけでもなく、そのまま顔にぶつかる。 パチパチと顔に当たり、口の中にも入ってきたりする。そしてあらかた死ぬ。 ぺっぺっ、なんだよ、もう 「あの虫、何て呼びます?」 男ばかり、名前も知らない者同士、ただ保育園門の前に立っている。今立つこの日暮れ時に、ふとその虫が頭に過った。 右隣のひとにがそれに答える。 「わー虫って

      • 巡る。

        父「バンツマを知らないのかよ!」 私「知らない」 中学生くらいのころ父親との会話の中での話。 阪東妻三郎 略してバンツマ、 昭和初期のスターで、田村正和のお父さんらしい。 父は呆れていた。 一方、田村正和、古畑任三郎の前からドラマや映画でよく見ていた。キュッと締まった顎に少し大きめの鼻、 変な間でボソボソと喋ったかと思うと、甲高い声で饒舌に喋り出す。 とびっきりの二枚目を演じる時もあれば、その二枚目とのギャップを活かしたコメディもこなす。 出ていたらとりあえず見る。

        • 電車で

          寝るのは構わない。 電車での寝方は人それぞれ、 こちらの方は、椅子から少し腰をズラし、首をもたげ、目を瞑っている あちらの方は、つむじを糸で引かれる様に背筋を伸ばして目を瞑る。 朝なら、忙しい今日一日を迎える前の一眠り、 夕方なら、今日一日を終えた後の一眠り、 日本人は兎角、忙しい。 電車は第二のベットだ。 今日も、あちらでうつらうつら、こちらでコクリコクリ その時、ポトリと左肩に感じる重み、 隣りの女子が疲れて、わたしの肩に、頭を乗せてきた。 あらあら、お嬢さ

          慚愧の前歯

          パーマ掛かった白髪を耳にかけたおばちゃんが前を通る。それを見て、佐野元春みたいだと思う年頃のわたし、 そう、わたしは50代、 正確には51才 信長は去年死んだが、まだまだ子供達は親の庇護を離れず、働き盛りなどと世間に言われ、隙をみつけては女も口説く。 そんなわたしの そんなわたしの 前歯が抜けた。 正確には抜いた。 歯医者で、とうとう前歯を抜いた。 10代の前半には、奥歯ボロボロ、剰え、前歯まで虫歯になった。 わたしのせいではない。 我が父母が悪い。 自分達もボロ

          タバコ

          を、 やめようとは思わないが、 おいしいと思った事は生まれてこの方、一度も無い。 コーヒーやジュースをお供にしないと、吸おうとは思わない。 子供が産まれて、家では吸わなくなった。 吸わない友人がひとりでもその場にいたら、吸わない。 酒席でのタバコの匂いは気持ち悪くなるので、絶対吸わない。 何なら人前では吸わない。 そんなんならやめたら?って言われる事も無い。 何故なら他人にタバコを吸う姿を見せないから、タバコの話題にはならない。 一日のうち2回くらい、無性にタバコを吸いた

          じいちゃんの掃除機の話

          わたしのじいちゃんはわたしが6歳の時に死んだ。 最後の1年間くらいはほぼ病院にいて、実際に暮らしていた 5歳くらいまでの中で覚えているのは、じいちゃんの下着がふんどしだった位しかない。 そのじいちゃんは、兄を溺愛していた。 わたしの実家の家業は農家 農家の長男 それは王子 先に生まれた姉はその王子に傅く侍女のように面倒をみせられて、げっそり痩せてしまったらしい。 その頃、まだわたしは生まれていない。 その兄はじいちゃんの愛を一身に受けて育った。 兄もまたじいちゃ

          じいちゃんの掃除機の話

          義経と一休さん

          何年かに一回来る義経フィーバーが今年も来て早々に過ぎて行った。 悲劇の美しい若侍と見るか、戦の事しか考えないパーサーカーと見るかは人それぞれでいいと思う。 ただわたしくらいの年齢になると、牛若丸といわれていた頃の話の方が覚えがいい。 雪の中を母に連れられて寺に匿われ、寺の小僧としてこき使われる。隙を見ては寺を抜け出し、山の天狗に鍛えられ、ある日京の町に出て、弁慶と出会う。 テレビで、漫画で、よく見た物語だった。 その子供の頃、義経とキャラ設定が被って どっちがどっちかわか

          刑事ジョー「ハンサム刑事吉田正樹」の巻

          前回までのあらすじ ( 屁理屈王の刑事ジョーは、脱糞しかけるほどの便意に溜まりかねて、コンビニの女子トイレに入るが、それを絞ったばかりの雑巾のようなババアに咎められたのが、トサカにきて、屁理屈でやり込め卒倒させた。ついでに刑事ジョーは歌舞伎の助六のメイクをしている。) https://note.com/suicidecluster/n/ne51cb8cbb10b 雑巾を卒倒させた刑事ジョーはコンビニエンスストアを出て、吉田正樹と歩く。 刑事ジョーは歌舞伎の助六の隈取りを

          刑事ジョー「ハンサム刑事吉田正樹」の巻

          刑事ジョー「刑事ジョーは理屈ぽかった」の巻

          刑事ジョーは理屈ぽかった。 理で屈だす。 この男の為にある様な言葉だった。 その刑事ジョーは歩きながら急な便意に屈していた。 理で他人を屈する男が登場するなり糞に屈していた。 額から流れる変な汗がコメカミの辺りで粒になり、他から見ても様子がおかしいのが分かった。 それでも刑事ジョーは慌てない。 「コンビニエンスストア」 この、便所の前に、あらゆる生活用品を並べた小売店は、歯医者と数を競う様に街中にある。 歯医者はそんなにあるのか? 誰だ、お前? 戻る。

          刑事ジョー「刑事ジョーは理屈ぽかった」の巻

          小説「青き獣を野に放て」最終章最終話

          平成3年川崎警察署襲撃事件顛末 概要 随分前に大阪の西成区で、暴力団から警察署長が賄賂を受け取っていたとして、町の浮浪者や日雇労働者達か警察署を囲む暴動があった。 これを人に話すと大概の人は覚えていないと言う。 時に、残酷としか言い様のない事件も蓋を開けてみれば、偶発的な事で転がるように凄惨な結果になってしまったとい事がある。 そしてまた忘れられる。 ならばそんな事があったと昔話の様に都会の寓話を話してみよう。 平成3年に起きた川崎警察署襲撃事件をもとに川崎の若者の物語

          小説「青き獣を野に放て」最終章最終話

          小説「青き獣を野に放て」ー最終章16話―

          ー平成3年川崎警察署襲撃事件顛末ー 掲載を止めていた小説を載せます。後2話で終わる話です。少し長いので、興味がある方は1章と2章を載せるので、もしよろしければこちらをお読み頂いただくと幸いです。 概要 随分前に大阪の西成区で、暴力団から警察署長が賄賂を受け取っていたとして、町の浮浪者や日雇労働者達か警察署を囲む暴動があった。 これを人に話すと大概の人は覚えていないと言う。 時に、残酷としか言い様のない事件も蓋を開けてみれば、偶発的な事で転がるように凄惨な結果になってしま

          小説「青き獣を野に放て」ー最終章16話―

          やってしまわなければ、気が済まない。

          子供の頃から、何かを思い付いくと、その事で頭が一杯になって、何も考えられなかった。 家の庭には小さな池があった。 その小さな池に、埃が膜を張っていた。 蝉の鳴き声を聞きながらわたしは思った。 「氷かな?」 分厚く積もった埃が何故か氷に見えた、 真夏である。 「んなわけ無いか、でも乗れないかな?」 真夏の池に埃が膜を張っているだけだ。 「や、やってみないとわかんないよな」 子供のわたしは、何故かこれは行けると、決心し、恐る恐るでもなく、正に歩かんとばかりに躊躇無く

          やってしまわなければ、気が済まない。

          無限酒。

          あなたはお酒が好きですか? 甘い酒、苦い酒、濃ゆい酒、香りがいい酒、家で飲む酒、まわりがみんな寝てひとりで飲む酒、ハタマタみんなで乾杯する酒、 それら全てを包括出来る酒をわたしは発明しました。 ニッカ赤ワインオレンジジュース割り またの名を「無限酒」 長いグラスを用意します。 氷を入れます。必ず買ってきた氷、 ニッカをいれます。 赤ワインを入れます。300円くらいので構いません。 オレンジジュースを入れます。 割合はお好みで構いません。不思議な事に比率が変わ

          後悔の前歯

          いま、わたしは前歯の差し歯が抜けて、アホみたいな顔でいる。 わたしは子供がいるんだが、わたしとわたしの子供においてこれほど乖離しているものがあるのかというものが、ただひとつだけある。 虫歯、 子供ゼロ わたしボロボロ 断言する。 子供の虫歯は親のせいだ。 プラークコントロール 親が子に施すか施さないかでまったく結果が違うもの、 もう一度言う。 プラークコントロール 断片的な話で申し訳ない。 歯はどうしても感情的になってしまう。 思えばわたしの親も歯がボロ

          だらしない休日

          さすがに朝からは呑まないと決めたルールも、いつのまにか「昼からは呑んでいい」という都合いい解釈に変わり、10時から始まるニュースを見ながら、手元のアイスコーヒーが缶ビールに替わる事しか考えていない。 コレがアル中か? と思いつつ、こんな事は休みの日にしかしないんだからと自分に言い聞かせる。 やらなきゃいけないことが山積みだ。 昼に呑んで、夜やるか。 やった試しがない。 酒にも飽きて、パソコンやら、読みかけの本を手に取ってもLoganで手元がボヤけて益々やる気が失せ