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笑芸人VOL.6~9(白夜書房)/高田文夫責任編集。

 ようやく探していた雑誌、「笑芸人」の版が小さくなってからの号VOL.6~17が手に入りました。アパートから持ってきたものが大半で、本来なら既に揃っていたはずでしたが、引っ越しの際に紛失した号があったりもして、ようやく揃ったという感じです。
全部一気に書いてみようと思いましたが、濃い内容が多いので、今日はVOL.6~9までとしてみますね。

・「笑芸人 VOL.6~9」(白夜書房)
高田文夫責任編集。

 まずVOL.6は「古今亭志ん朝さんの追悼特集」がメイン特集で、冒頭は一門の相談役の古今亭志ん駒さん、総領弟子の古今亭志ん五さんに司会は玉置宏さんの座談会。
そして、三遊亭円楽さんの志ん朝さんへのメッセージと各界の方々からのメッセージと濃い内容です。
他にも年譜や掲載されているこの特集の全ての記事(80ページ超え!)がとにかくすごいので、これは必見ですね。

 ミニ特集の「笑う脚本家」で取り上げているのは三谷幸喜さん、いとうせいこうさんと宮藤官九郎さんという顔ぶれは笑芸人ならではじゃないでしょうか。
三谷さんと対談しているのは清水ミチコさん、いとうせいこうさんにインタビューしているのは浜美雪さん、宮藤官九郎さんと対談しているのは何と!高田文夫編集長で乾貴美子さんが立会人です。
顔ぶれだけじゃなく、濃い内容ですよ。
 更に凄いのは、次世代向けとして「続々・笑う脚本家」として紹介されているのが、矢口史靖さん(!)と河原雅彦さんということです。
今読んでもリアリティーがある内容ですね。
水道橋博士のツイキャス読んでいる方々ならその顔ぶれに圧倒されるというか、現在との繋がりに口あんぐりしてしまうのでは?

 そして、この号から井上まさよし(雅義)さんの連載「ロックヒートララバイ」が始まっています。
後にこの連載は単行本「幸せだったかな ビートたけし伝」(白夜書房)となります。
平凡パンチの読者(井上さんが記者をしていたから)だったのでドキドキする内容です。これのコミカライズ版を能條純一さんが描いていた記憶があるんですが、リストに入ってないんですよね。。違うのかな?

 水道橋博士の連載に関しては「藝人春秋」と比べたり、色々と準備中なので、別の機会に。


 VOL.7のメイン特集は「真夏の夜のイリュージョン&ものまね」です。実は昔買った時はトリックの袋とじがそのままだった(つまり新刊ということ)ので、今日初めて読みました。
「イリュージョン」の内容は引田天功さんのインタビューやオフィシャル・グッズ紹介、とにかくすごいです。
Mr.マリックの取材をしているのは浅草キッドのお二人!
ナポレオンズを取材しているのはマスク・ド・昇太さん(これはマスクマンなので、正体不明です)。

 「ものまね」はまずは、清水ミチコさんのインタビュー、聞き手はくりーむしちゅーの有田哲平さん(!)で本誌特別記者の肩書き付きです。
日本ものまね名人列伝というのもあって、さすがに古い方々は私にはわからないのですが、団しんやさん、片岡鶴太郎さん、松尾貴史さんに若人あきらさん辺りはお馴染みですね。
あ、松村邦洋さんインタビューもありましたね。
聞き手はベン村さ来さんって、博士のツイキャス見てる人にはジャストミートだけど、お笑いに興味ない人にはちんぷんかんぷんなラインナップですね。
吉田豪さんと博士の配信番組と話している内容に大差ないのが、とにかくすごいとしか。

 この号では柳家小さんさんの追悼記事も掲載されてますが、急に飛び込んだニュースだけに巻末近くの数ページのみでしたが、次の号での特集を予告していますね。


 VOL.8のメイン特集は「ひとりでできるもん ピン芸大爆進」なんですが、まずは高田文夫さんと氣志團の綾小路翔さんの対談。
氣志團がブレイクした頃ですね。ちなみに氣志團のインディーズ時代のCDをリリースしていたのはネオGSでお馴染み、ミント・サウンドなんですよねー。ご存知でしたか?
笑福亭鶴瓶さんの所謂、私落語のルーツがわかる記事が素晴らしいですね。関西の市井の人々の生活はやっぱり大事にしてほしいですね。と時事ネタにもちょっと触れておきます。
 古舘伊知郎さんインタビューもかなり深い内容です。「トーキング・ブルース」がまだ15回目というのがすごいな、と。「トーキング・ブルース」について語っているのが素晴らしいです。
 イッセー尾形さんとモロ諸岡さんの対談というか、アドリブ対決というべきか。人見知り劇場とありますね。
イッセーさんとモロさんの口調を想像して、高田さんの突っ込みを加えるだけで爆笑できます、未だに。
 清水宏さんと吹越満さんが見開きで並んでいたり、藤井隆さんと南州太郎さんもそうですね。
 他にも鳥肌実さんに梅垣義明さんのページもあったり、興味深い内容です。

 柳家小さんさんの追悼特集が予告通りに掲載されてまして、写真館やアーカイブスはかなり濃い内容になってますし、柳家花緑さんインタビュー、一門系図があったり、一門討論会に参加しているのは柳家喬太郎さん、柳家市馬さん、柳家さん生さんに柳家三太楼さんという顔ぶれです。

 
 VOL.9に掲載された山下達郎さんと春風亭昇太さんの対談にいよいよ触れられますね。
山下さんの少年時代には落語(に限らず演芸全般も)は今よりずっと生活に密着していたことはライヴのMC、ラジオ番組「サンデーソングブック」にツアーパンフレットなどで触れられていますが、昇太さんとのやりとりでそれが立体的に浮かび上がったというわけです。

 所ジョージさんの“あけおめ”夢放談は実はそんなに長い記事ではないのでした。ま、興味深い内容ですが。

 2002年の笑芸アーカイブス~記事内では「2002年笑芸界総ざらい特集」とあります。
これがまた細かく書いてありまして、今から20年前にはこんなことがあったんだと思い出しています。

 この号で一番すごいのはやはり植木等さんと小松政夫さんの対談でしょうね。これについてはとにかく無理してでも読め!としか言えない内容ですね。

 そして、この時点で三波伸介さんが亡くなって20年とありますから、今年で40年になるんですね。
高田さんの思い入れや、伊東四朗さんのコメントに、貴重な写真と読みどころ満載の号だと思います。

 にしても、「笑芸人」の濃い内容には読み返すと、グッときますね。
水道橋博士と井上まさよしさん、いとうせいこうさんの連載に触れなくてこれですから。
明日、明後日も「笑芸人アンソロジー」にする予定です。結構しんどいんですが。。

 ではまたー。

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