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我思ふ Pt.44

また今度
「また」が来ぬよう
なる無かれ
何度見れるか
指折り数え

オホン。
クサレ短歌もどきを吐き捨てたところで…。


こないだ花見散歩にカミさんと出かけたんです。

そこでカミさんはぼそりと呟いた。

「あと何回見れるかな。そう考えちゃうよね。この歳になるとさ。」

…。

ほぅ…自称暴虐の詩人(笑)たるこの私が気が付かなんだな。

ウルトラ理数系の奥様に気が付かされるたぁなんたる不覚。

そうなんだよなぁ…死というタイムリミットが確実に近付いている。

死ぬ時は訳わからなくなってよ、プッと画面が見えなくなって気が付いたら終わってんよ。
桜が…とかそんな事考える間もなく勝手に死んでるさ…。

とはカミさんには言えなかったな。

有限なる命で何をするかなんて、ほとんどの人間が考えてないし実行もできない。

その気づきを与えてくれるのは死にゆく者であり、また人は忘れ、また死にゆく者が気づきを与えてくれる。
そして順番が自分に回ってくる。
気づきを与える方にだ。

まぁ…俺に気づきを与えてくれた人には申し訳ないが俺は何も変わっちゃいねぇよ。
だから俺も何も残す事なく廃棄物となりて形も心も消え失せるんだろうよ。

そして今日も俺は大半そんなもんだろと言い訳しながら楽な道を通ろうとする。

そして「その時」もこう言って自分を無理矢理納得させるんだろうな。

「大半そんなもんだろ」

ハハハ…

さよなら桜
また来年
また会えるといいな

2022年4月7日

我思ふ

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