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グローバル・コミュニケーション/リーダーシップ・チャレンジ2023開催レポートvol.9

社会人のためのリーダーシップ講座「リーダーシップ・チャレンジ 2023」(LC)第9回のプログラムは、2023年8月19日(土)に対面で開催しました。講師は、京都芸術大学教授でコーチングやポジティブ組織開発などを行っている本間正人さん。「グローバル・コミュニケーション」をテーマに講義とワークショップを行いました。

📖講義内容

今回のテーマは……

・「グローバル」とは何か、基本から考え身につける
・「学ぶ」とは何か、基本から考え、行動に移す
・「傾聴」のスキルを身につける
・「右脳」をくすぐる:共感を生む、心を動かす
・「英語はニガテ」を克服する

本講義・WSはすべて日本語で実施。講義、ダイアログ、ペアワーク、グループワークを通して、グローバルに通じるコミュニケーション能力を引き上げるきっかけをつくります。

◆教育学から学習学へ

人間は学ぶ存在であり、生涯を通して学びを深めていきます。一方で、多くの人にとって学校教育の学びの期間は限られているため、最終学歴も大切ですが最新学習歴の更新がとても重要です。

イラスト:ひえじまゆりこ

◆人間関係を作るコミュニケーション・コーチング

業務連絡などの浅いものではなく、心と心が通いあう深いコミュニケーション(Heart to Heart)によってはじめて、人間関係を作ることができます。組織ではPosition to Position のコミュニケーションになりがちですが、それでは関係がぎくしゃくしてしてしまいます。

また、「何を伝えるか」ではなく「どう伝えるか」も大切です。命令するのではなく部下のやる気をいかに引き出すかという点が、チームリーダーの腕の見せ所。

全ての人がそれぞれの個性を生かしてヒーローになる可能性を持っています。(AIがいかに発達しても)人間を輝かせることができるのは人間だけ。切磋琢磨し、一人一人の強みや可能性を引き出すコーチングの視点も重要です。

◆英語は”アウトプット”が大事

英語学習には2000時間が必要だと言われています。学校教育でも英語にたくさんの時間をかけていますが、教師の日本語による一方通行の授業がほとんどで、英語との実接触時間・アウトプットの時間が圧倒的に少ないのが現状です。

  • できない/無意識

  • できない/意識する 気づき

  • 意識すると/できる インプット

  • 意識しなくても/できる アウトプット

これらのステップを踏んで、はじめて英語学習を定着させることができます。

◆グローバルコミュニケーション=英語ができること、ではない

グローバルにコミュニケーションを行うためには、違いを大切にできること、色々なものの見方や考え方をリスペクトできることが必要です。こういった力は、例えばアートなど、解釈に正解がないものを前にダイアローグを重ねることで養うことができます。

◆学習する地球社会を目指して

地球の資源が限られている中、GDPを無限に拡大していくことは不可能です。自分一人が勝つために学ぶ個人主義モデルの競争原理から脱し、地球に住む人たちが、自然から学び、歴史から学び、文化の多様性から学びあい、共に問題を解決していく地球社会を目指しましょう。そのために、お互いの違いをリスペクトしあうコミュニケーション「ダイアローグ」を育んでいきたいものです。

◆ワークショップ

  • 信頼醸成のスキル:ブラインドウォーク

  • 質問のスキル:ヒーローインタビュー

  • 自己分析:アイデンティティ・ポートフォリオ

  • 英語発信力トレーニング:二文字目しりとり、連想ゲーム

🖊️受講生の講義レポートより

◆講義での学び、気づき、感想

人生100年時代、最新学習歴を更新していくことでより豊かな人生につながる(リーダーシップチャレンジも学習歴の更新!)

食品業・男性・30代

何かしらの資格取得や卒業をしないと学びとは言えないような気持ちでいましたが、学習学、最新学習歴という考えに触れて、気持ちが軽くなりました。

金融業・女性・30代女性

Teachingは急速にAI、eラーニングに置き換わりつつある。自発性、可能性を引き出すCoachingを意識。

食品業・男性・30代

グローバルコミュニケーションと聞くと「言語」の部分だと思ってしまったが、まさにコミュニケーションの根源的部分の研修であり、かつ非常に納得性が高いものであった。まさに言語力以前に相手の立場にたったコミュニケーションが重要であり、Coachingの部分でもっともそれを感じた。

医薬品業・男性・30代

多様性の尊重により協力関係に相乗効果が生れる。世界的にも特に内向的と言われる日本人には、地球人アイデンティティという考えを幼少期から植え付けることは、言語を学ぶよりも大切なことではないかと感じた。

商社・男性・40代

◆講義を受けて、短期的な目標、自分の部署への応用 など

「何も問題のない時にも意図的にコミュニケーションをとること」ここに非常に気付きがあった。振り返ると管理職のコミュニケーションの起点の多くが、悩み、課題、問題などであった(もちろん、これらも必要ですが)。これではどこか監視的で、減点方式な付き合い方であり、健全的な人間関係ではなく、チーム全体的のパフォーマンスの向上のイメージが沸かない。今後は、ちょっとした頑張り、成功などそのような良かった部分を起点としたコミュニケーションを自部署で行っていく。

医薬品業・男性・30代

あてっこゲームやブラインドウォーク、ヒーローインタビューと続けてペアワークを行うななかで心がぽかぽかするような達成感、満足感を得られました。相手に対する理解が深まったこと、自己開示して頷いてもらえる(知ってもらえた)ことの効用を感じました。あまり雑談が出来ないタイプの人間なのでHeart to Heart Communicationを感じることができるヒーローインタビューは同僚の興味関心の高い趣味の話を引き出す手段としてこっそり活用してみたい。

食品業・男性・30代

ポジションが上がる場合、コーチングの理解も必要だと思います。講師のコーチングに関する書籍を購入の上、学びたいと思いました。

商社・男性・40代

🕰️タイムテーブル

14:00〜14:05 オープニング
14:05〜16:50 講義、ワークショップ1、2
16:50〜17:00 クロージング

👤講師プロフィール

本間正人(ほんま まさと)
1982年東京大学文学部社会学科卒業。ミネソタ大学で成人教育学博士(Ph.D)松下政経塾に第3期生として入塾。松下幸之助の経営哲学を学び、国連事務局等で実務研修。「教育学」を超える「学習学」の提唱者であり、「楽しくて、即、役に立つ」参加型研修の講師としてアクティブ・ラーニングを25年以上実践し、NHK教育テレビでビジネス英語の講師を3シーズン担当した他、「研修講師塾」を主宰する。京都芸術大学教授、NPO学習学協会代表理事、NPOハロードリーム実行委員会理事。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書70冊超。

❓リーダーシップ・チャレンジとは

リーダーシップ・チャレンジ(LC)は、会社で仕事(社業)を通じて社会に貢献する人材を育てる、ということをミッションにしています。

そのために、ヒューマンスキルを磨き、リーダーシップを身につけ、幅広い見識、判断力、思考力を学びとり、業界業種を超えた人脈を構築するビジネススクールです。

開講から20年目。本研修を学んだ受講生たちが日本国内のみならず、世界の色々な都市で活躍しています。
彼ら彼女らを、LCの教壇に立ったゲスト講師の皆様に後押ししていただきながら、私たち LCはこれからも、有能な人材を育み、社会に貢献していきます。

詳細はパンフレットをご覧ください

◆講義一覧

🏢2023年度参加企業 (順不同・敬称略)

受講企業
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社セブンドリーム・ドットコム
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
サントリー株式会社
三井物産株式会社
株式会社三井住友銀行
三井物産スチール株式会社
三井農林株式会社
リテールシステムサービス株式会社
エーザイ株式会社
綿半パートナーズ株式会社
第一生命ホールディングス株式会社
株式会社再春館製薬所
外務省

リーダーシップ・チャレンジ 2023開催レポートvol.9
2023年8月30日発行
大隈塾事務局(一般社団法人ストーンスープ)
ひえじまゆりこ yuriko.hiejima@gmail.com
〒026-0002 岩手県釜石市大平町3-9-1
TEL:050-3558-7527
     公式MAIL:
ookuma_school@stonesoup.tokyo


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