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「エキナカを創った鎌田由美子さんの"新規事業の壁"突破法(GAME CHANGER)」/リーダーシップ・チャレンジ2023開催レポートvol.4

社会人のためのリーダーシップ講座「リーダーシップ・チャレンジ 2023」(LC)第4回のプログラムは、2023年5月27日(土)にオンラインで行いました。

講師は鎌田由美子さん(株式会社ONE・GLOCAL代表取締役、クリエイティブ・ディレクター)。鎌田さんの最初のキャリアは、JR東日本で「エキナカ」をつくったプロジェクトマネージャーでした。

📖講義内容

今回の目的は……

・イントレプレナー(企業内起業家)な自分をシミュレートしてみる
・自分の人生の中でビジョンをもち続ける

講義は、社内新規事業立ち上げの事例をふたつ取り上げ、組織内でのGAME CHANGERとしてのリーダーシップを学びました。ひとつは、エキナカの立ち上げ。もうひとつは、地域再発見プロジェクトです。

イラスト:ひえじまゆりこ

◆「エキナカ」の立ち上げ

「通過する駅から集う駅に」というステーションルネッサンスの発想でスタートするも、メンバーは35歳で副課長の鎌田さんをトップにした、たったの3人。素人トリオが駅の3Kトイレ(暗い、汚い、怖い)の改革、キオスクと駅そばだけのコンコースを、いまのようなエキナカをつくっていったプロセスをお話しいただきました。

画像引用元:https://www.net-ekinaka.com/shop/r/r155010/

◆「地域再発見」プロジェクト

越後湯沢駅のリニューアルや、新幹線の新青森駅開業を機に地元産のりんごをつかったシードル造り、ブランディングを含めての「A-FACTORY」というシードル工房と飲食物販ショップから構成される複合施設の運営についてお話しいただきました。

画像引用元:https://jre-abc.com/wp/afactory/

これらの事業を通じて鎌田さんが得た、新規事業を進める際に必要な知見は……

・新規事業は100%カベに当たる
・社内も社外も総論では賛成する、しかし各論では反対する(「エキナカ」事業の場合、既存の駅ではない概念を作ろうと役員会で決めたはずなのに、トイレを全て洋式にすることに反対する人がいる、など)
社内には数字(ロジック)で、社会には感情(パッション)で動かす
しかし、新しいマーケットには数字がない、前例がないからイメージが付かない(「考え」がまずあり、それからデータをかき集めて理論武装し、かつ一緒に目指してくれる仲間を増やすことが必要)
・昔ながらの常識は、本当に今の時代の常識なのか自分に問いかける(会社の仕事となると昔からのルールを守りたがる人が多い)

ということでした。

講義はオンラインで行ったため、リーダーシップ・チャレンジOGOBから9名の方に聴講にきていただきました。

🖊️受講生の講義レポートより

講義での学び、気づき、感想

鎌田さんの新規事業を成功に導いた体験談とグループダイアログでメンバーの壁を乗り越えたエピソードをお聞きし、熱意が物事を動かす原動力であることを学べた点(が良かった)。それにより、自身に足りていない部分=熱意を持つを認識することができた。

医薬品業・男性・40代

「壁の乗り越え方」をテーマに、講師の方のエピソードはもちろん、参加しているみなさんと互いにシェア出来たのは非常に有意義な時間でした。やはり普段同じ組織にいると考え方や体験は同質化しがちですが、異業界・異業種のみなさまのリアルなエピソードはとても刺激をいただけます。また、前回の田植えで長い時間を過ごさせていただいたことにより、オンラインに戻ってのセッションでもより距離感近く想いをシェアすることが出来、良かったです。

食品業・女性・30代

社内の意思決定者は総論賛成、各論反対はまさにその通りと思いました。 自分が実現したい未来に向けて、社内は数字、社外は熱意で動かしていく、ということは今後業務をしていく上で大事にしたいと思います。
今までも何となく意識はしていたかもしれないですが、鎌田さんの言葉で伝えて頂くことで、自分の中に刺さりました。
また、日常での常識や感覚が、仕事になるとつい前例を踏襲してしまうということは、思い当たる節が多々あり、「1人の生活者としての視点」は改めて意識して大事にしなければいけないと思うと共に、この研修だけではなく、他業種の社会人の方との交流を更に積極的に図り、「会社の常識」を疑うことは自身の成長を止めないためにも非常に重要と思いました。

食品業・男性・30代

GAME CHANGERにとって大事な振る舞いを以下と感じました。
今より良くしていきたいという想いは社内全員が同じではあるが、新しいコトへの抵抗感はもってしまうため、社内は数字の準備、社外は熱意を持った行動(が必要)。当時、なかなか稟議が通らない事業がエキナカということで、今となっては新しい利便性を非常に出しているのに、と思い驚きました。やはり当時からするとこれまでの常識と乖離が大きくあったんだとと思いました。

情報、通信業・男性・30代

今回印象として残っているのは、講義の中心であった「駅のプロジェクト」はたった3人からスタートしたことです。 少人数であっても、会社が大きく変化できるエネルギーの源になるというエピソードは勇気づけられました。

小売業・男性・40代

講義を受けて、短期的な目標、自分の部署への応用 など

職場での埋め込みとして、会社内ではDXビジネスやイノベーションの創出に向かって色々と事業検討しています。 これまでの常識を変えるような取組みはまず否定されるが数字と熱意をもって繰り返し自分が納得いくまて継続していくよう、一度却下されるのは当たり前と思って行動していこうと思います。また、みんなに発信していこうと思います。

情報、通信業・男性・30代

情熱をもって行動する事に、一種のカッコ悪さを感じている風潮が社内に蔓延している。更には、心を揺り動かすほどの情熱を持った上司もいない。自分自身が情熱を持って部下だけでなく会社を突き動かす人材になると心に強く意識した。

情報、通信業・男性・30代

今回の講義を自身の業務に活かしたいと思います。
❶「お客様に選ばれる魅力的なお店とは」を本気で考える
会社の一員ではなく、自分が本能で考えることを列挙したい。そしてチームでも同様に意見を出し合って共通認識としたいです。

❷「若者の意見」を意識的に傾聴する
(Z世代は日本では僅かであるが、世界のボリュームゾーンで人口の1/3であることを受けて)
チームのメンバーはZ世代が多くを占めています。今不足していること、将来必要なこと等のヒントを与えてくれる貴重な存在であるということを今まで考えたことはありませんでした。チーム全員と個別面談して自由に語ってもらいたいと考えています。

❸新しいことに挑戦する
「会社を良くしたいのはみんな一緒」、まさにその通りだと思います。その中で自身として、チームとして何ができるかをとことん考え、何か一つは具体的に提案したいです。

小売業・男性・30代

【番外編】第1〜3回の講義で学んだコンディショニングや、スポーツや農作業など身体を動かしてますか?

第2回講義で決めたこととその後の進捗は下記の通りです。
❶朝起きたらすぐうがいして水を飲む➔今のところ継続しています!
❷毎日入浴中に指分け、足首まわしをする➔今のところ継続しています!
❸23時に寝て、6時に起きる➔なかなか23時に寝れてませんが6時には起きています。子どもと散歩、公園遊びも繰り返しながら、現在体重5キロ減りました。

小売業・男性・30代

足首回し:入浴時に継続
スポーツ:皇居ラン/フットサルを開始
超絶健康:自宅から駅への徒歩の間に自分は超絶健康なんだと脳内で唱えることにしている。

商社・男性・40代

🕰️タイムテーブル

08:45 zoomオープン
08:55 オープニング
09:00〜09:50 鎌田由美子講師 講義
09:50〜10:05 ファシリテーターとのセッション
10:05〜10:10 休憩
10:10〜10:25 受講生ダイアログ(グループ1)
10:25〜10:55 受講生とのQ&A
10:55〜11:00 クロージング(鎌田さんご退出)

11:00〜11:10 休憩
11:10〜11:30 グループダイアログ&全体シェア1
11:30〜11:50 グループダイアログ&全体シェア2
11:50〜12:00 クロージング、終了

12:10 アフタートーク(20分程度、自由参加)

👤講師プロフィール

鎌田由美子(かまだ ゆみこ)
1989年東日本旅客鉄道㈱入社。2001年に本社事業創造本部においてエキナカビジネスを手がけ、2005年『ecute』を運営する㈱JR東日本ステーションリテイリング代表取締役社長に就任。2008年より本社部長として地域活性化・子育て支援事業を担当。地域再発見PTを立ち上げ、地産品の販路拡大や農産品の加工に取り組む。青森「A-FACTORY」や地産品ショップ「のもの」等多数の開発を手掛ける。2013年JR東日本フロンティアサービス研究所副所長。2015年にJR東日本を退職しカルビー株式会社上級執行役員。 現在、地域活性を目的とした会社ONE・GLOCAL設立を設立し、農業をはじめとした、国内産地のものづくりと連携し、成長できるビジネス構築に取り組む。社外取締役、NHK国際番組審議委員、青森や茨城の大使、他国、行政、大学等の各種委員を多数歴任。

「よそもの」が日本を変える』鎌田由美子 著(本講義の参考図書)

❓リーダーシップ・チャレンジとは


リーダーシップ・チャレンジ(LC)は、会社で仕事(社業)を通じて社会に貢献する人材を育てる、ということをミッションにしています。

そのために、ヒューマンスキルを磨き、リーダーシップを身につけ、幅広い見識、判断力、思考力を学びとり、業界業種を超えた人脈を構築するビジネススクールです。

開講から20年目。本研修を学んだ受講生たちが日本国内のみならず、世界の色々な都市で活躍しています。
彼ら彼女らを、LCの教壇に立ったゲスト講師の皆様に後押ししていただきながら、私たち LCはこれからも、有能な人材を育み、社会に貢献していきます。

詳細はパンフレットをご覧ください
第1回講義「会社の中でどう楽しく、面白おかしく生きるか」塾頭・駒井正義(三井物産前・副社長)

第2回講義「仕事に効く身体の整え方〜リモート時代はだれもがビジネスアスリート」

第3回 「田植え・ハーブティーワークショップ」

🏢2023年度参加企業 (順不同・敬称略)

受講企業
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社セブンドリーム・ドットコム
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
サントリー株式会社
三井物産株式会社
株式会社三井住友銀行
三井物産スチール株式会社
三井農林株式会社
リテールシステムサービス株式会社
エーザイ株式会社
綿半パートナーズ株式会社
第一生命ホールディングス株式会社
株式会社再春館製薬所
外務省

リーダーシップ・チャレンジ 2023開催レポートvol.4
2023年6月13日発行 
大隈塾事務局(一般社団法人ストーンスープ) 
ひえじまゆりこ yuriko.hiejima@gmail.com 
〒026-0002 岩手県釜石市大平町3-9-1 
TEL:050-3558-7527 
     公式MAIL:ookuma_school@stonesoup.tokyo


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