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インドネシア財閥系コングロマリット9選

人口2.7億人を誇る大国インドネシア。その経済界を独占するかの如くほぼ全ての産業で存在感を表す財閥系企業をまとめてみました。

①サリムグループ(Salim Group)

創始者:スドノ・サリム (中国名・林紹良)
1972年設立

-事業:電気通信事業/インフラ事業/食品・農業関連/資源/金融サービス/セメント生産/自動車関連/IT関連/小売りビジネス
-創設者はForbesインドネシア資産ランキング3位
-2017年NUSと共同でインキュベーション施設Block71をジャカルタに設立。
-2019年ポケモンと提携。カードゲームやライセンス商品の販売権取得。
-創始者のスドノ氏が一代で築き上げたコングロマリット
-インドネシアの大手民間金融機関の1つ、BCAを設立。
-香港上場のファーストパシフィックを持株会社として持つ。
-近年は小売ビジネスに注力。コンビニのIndomareは1万店近いネットワーク。KFCのフランチャイズ権も持つ。

②アストラ・インターナショナル (Astra International)

創始者:ウィリアム・スリヤジャヤ (中国名・謝建隆)
1957年設立

-事業:金融機関/パーム油/自動車部品販売/重機販売/金融/トヨタ・ホンダ関連/その他自動車関連/インフラ運営/物流サービス/交通サービス
-主にインドネシアで最大の自動車生産・販売会社として名を馳せる。
-日系企業のみならず、BMWやプジョーのディーラーも手がける。
-当初は貿易商、農産物や飲料の販売を手掛ける。
-1971年にはインドネシア国内で自動車生産を行うべく、トヨタと合弁でトヨタアストラモーターを設立。
-傘下には212の法人を持つ

③シナルマスグループ (Sinar Mas Group)

創始者:エカ・チプタ・ウィジャヤ (中国名・黃亦聰)
1970年設立

-事業:製糸業/農業/不動産開発/鉱山開発/建設関連
-創設者はForbesインドネシア資産ランキング2位
-第三世代(1980~1984年生まれ)が新規事業に注力。ほぼ全員USの大学卒。
-農業については、「ゴールデン・アグリ・リソーシーズ」、パームプランテーションでは世界2位の規模を持つ。
-不動産では、国内最大の不動産デベロッパー「シナルマス・ランド」を保有。工業団地の運営を双日と進めている。
-金融サービスでは、シナルマス・マルチアルサを持株会社とし、消費者金融や生保事業を手がける。
-自動車購入者向けファイナンス事業では住友商事と合弁を組んでいる。

④ジャルムグループ (Djarum Group)

創始者:マイケル・バンバン・ハルトノ (中国名・黄惠祥)
1951年設立

-事業:たばこ製造/金融サービス/不動産開発/家電生産/農業/eコマース
-創設者はForbesインドネシア資産ランキング1位
-第三世代のMartinはGDP Ventureを2010年に立ち上げ、65社に投資。(Gojek, Blibli)
-金融では、バンクセントラルアジア(BCA)の最大株主として51%保有。
-グランドインドネシアの運営
-創始者の息子が事業の多角化を図った。
-「ポリトロン(POLYTRON)」という家電の磁場ブランドの立ち上げ。
-創始者の孫はVCを立ち上げ、eコマースや起業支援会社に投資している。

⑤リッポーグループ (Lippo Group)

創始者:モフタル・リアディ (中国名・李文正)
1950年設立

-事業:金融サービス/不動産開発/IT関連/小売り/外食
-1948年にリッポーバンクを設立したのが起源と言われる。
-1975年にスドノ・サリムの声かけでBCAの共同経営者に。1990年に引退するまで頭取を務め、BCAをインドネシア最大の民間銀行にした。
-息子は不動産デベロッパーに力を入れる。
-次男のジェームス・リアディはリッポーグループ副会長として、メディア・通信・小売・医療・教育など多くの事業を手がける。


⑥グダンガラム (Gudang Garam)

創始者:スルヤ・ウォノウィジョヨ (中国名・蔡雲輝)
1958年設立

-事業:タバコ製造・販売/プランテーション/石油化学/食品製造
-インドネシア最大の磁場タバコメーカーとして名を馳せる。
-グダンガラムとはインドネシア後で「塩の倉庫」
-食品分野では、ロッテインドネシアとしてロッテのお菓子を国内で製造する。丸紅の工業団地内に工場あり。
-1985年に創始者は亡くなるが、息子が継ぎ、1980年に念願の上場。


⑦ロイヤルゴールデンイーグル (Royal Golden Eagle)

創始者:スカント・タント (中国名・陣江和)
1967年設立

-事業:製糸業/農林業/石油化学/石油ガス採掘
-製紙業ではリアウ州にある製紙会社で世界最大級の紙生産拠点となっているアジア・パシフィック・リソーシーズ・インターナショナルを手掛ける。
-アジア最大級のパーム油生産企業も持つ。
-世界最大級のステープルファイバーの製造企業も手がける。
-スカントの家族はもともと中国福建省からの移民。
-1967年に父が営んでいた自動車部品の輸入ビジネスを引き継ぐ。
-スカント自身は1997年にシンガポールに移住。

⑧バリトーパシフィック (Barito Pacific)

創始者:ブラジョゴ・パンケツ (中国名・彭云鵬)
1944年設立

-事業:石油化学/林業/プランテーション/不動産開発/石油・ガス/公益事業
-ウレタン製品などを作るインドネシア最大の石化プラントを運営。
-国内最大級の石油ガス販売企業(スター・エナジー)で、地熱発電も手がける。
-1970年代に木材の加工会社・バリトーパシフィックティンバーを設立。これが現在の前身となる。
-ビジネスが発展した大きな契機は、東部ジャワ島にある未開の島・モンゴレ島の開発を手がけたことだとされている。
-1990年代にはチャンドラ・アスリ・ペトロケミカルを設立し、石油化学分野に参入した。


⑨バクリーグループ (Bakrie Group)

創始者:アフマッド・バクリー
1942年設立

-事業:建材・パイプ製造/石炭採掘/不動産開発/自動車部品製造/プランテーション/放送メディア
-プリブミ(土着のインドネシア人)が興した財閥。
-設立当初、アフマドの勝者は日本軍とのゴムや薬品の取引、故障やコーヒーなどの農作物の流通、様々な消耗品の輸入を扱っていた。
-1952年頃からは欧米企業の現地総合エージェントとしてのビジネスも行うようになった。
-1989年ジャカルタ証券取引所に上場。





【主な出典】https://news.lifenesia.com


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