支援ってなに?
こんにちは。色眼鏡です。
DV被害者女性の相談・支援を主に受けていますが、それ以外の相談もあります。
例えば、幼少期からの親からの虐待。
子どもは自ら、その環境から抜け出すことは難しい為、成人するまで耐え続けることもあります。
しかし、やっと成人になったと思ったら、すでにその時は、PTSDやうつ病、その他精神的の症状発症していることが多く、思うように身体をが動かない、なんてこともよくあります。
以前受けた相談のなかで、印象に残ったエピソードがあります。
幼少期から親に虐待を受けて育った方で、うちに相談がきました。
すぐに直接会いにいきましたが、このままだと恐らく、3ヶ月後には衰弱死するだろう、と思うわれる程の栄養失調状態。
そこで、相談よりなにより、その方を食事に誘いました。
ファミレスでいいか聞いたところ、ファミレスに行ったことがないとのこと。
これ、児童虐待の子どもあるある。
近くのファミレスに一緒に行き、好きなものを頼んで良いと伝えたのですが、なかなか選べない。
なぜなら、なにが好きなのかわからないから。
これも、児童虐待の子どもあるある。
ゆっくり時間をかけて決め、頼んだものの中に、フライドポテトがありました。
温かい食事をするのも給食以来なのか、恐る恐るゆっくり食べ、ドリンクバーのシステムに感動し、何杯もジュースを飲む。
そして、ぽつりと言ったんです。
「わたし、フライドポテトが好きなことを思い出した」と。
給食で食べたことのあるフライドポテト。
それが美味しかった、好き、という気持ちを思い出したのだそうです。
その日、わたしは支援についてなどの話は一切せず、その方を家の近くまで送り届けて帰りました。
その後、少しずつ元気を取り戻し、衰弱死寸前だったとは思えない程回復をしました。
そのきっかけが、フライドポテト。
【支援ってなに?】
わたしは、支援の入口って、こういうことだと思っています。
どんな支援があるのか、書類とか、システムとか、そんなんじゃなくて
一緒にご飯食べたり、お茶したりして、美味しいね、って話したり。
好きなこととか、やってみたいことについて話したり。
そんなことから、人は元気になるんです。
支援者は、少なくともわたしは、相談者によって、違うアプローチをします。
ただただ話を聴くこともあれば
世間話で盛り上がることもあれば
厳しいことを伝えることもあります。
つまりそれは、支援者は【その人に合った接し方】を瞬時に判断する必要があるんです。
どの相談も全部違うので、同じ答えや対応はない、ってことです。
書面を出して、いろんな行政支援を説明するより、例え厳しいことを言われたとしても、この方が、よっぽど元気になるんですよ。
ま、とはいえ、こちらに依存されては困るので、ある程度の距離感は保つ必要はあるんですけどね。
ちなみに、この食事代やらお茶代は、全部自腹!!
行政よ!!支援者への支援をしてくれ!!
民間は身を削ってんだぞー!!!
ってことで、行政への不満はまたの機会に。
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