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「キャッツ、シークレッツウインドゥ」

「恋は猫のように、遺骸を晒さずに旅立ってしまうものだ」

しばらくご無沙汰していた実家のリビングで、こちらもまた懐かしいシルク張りのソファに座っていた弟へ、俺はそう声をかけた。


↑この前のお話。最下部にその前のストーリーがあります。

↑世界観の設定。「和島」「和国」とは経済破綻した後の日本。


「……和島のことわざですか、兄上」
「いや、まあその、お前があんまり悩める青少年状態に見えてな。34歳上の長兄としては励ましてやろうかと」
「……お気遣い、ありがとうございます」
「スムーズじゃないんだろう? 例のクスィー……、アマメちゃん、だったか」

その名前を出すと、「社交界の蒼の君、ブルー・ハイネス」と呼称される美貌の末弟は、幼い時から溶けない永久氷壁の美貌をわずかに翳らせた。



リーデンゲイツァー・フォン・ラグランジェ統帥本部副長、中佐。27歳の侯爵。


地球の執政を、我らアルファノイドがマザーAIフォートランと共有するようになって三百年年余り。うちのご先祖であるゲルマン系ラグランジェ家が、かつてのドイツ共和国やルクセンブルグ、オランダ、ベルギー三王国だった土地を元の持ち主達から部分買収を進め、太公家として完全な支配地に置くようになって二世紀が経過している。

とは言え、オランダは2100年代半ばに完全に水没してしまい、現在は海の底の観光地としてダイバーに人気の場所だ。俺も時々泳ぎに出かける。

2100年代初期まで、先進国として地球を収めてきた国家のほとんどが経済破綻や少子化による自然崩壊で消滅し、「ノーマリアン・ベータ」と区分けされた自然受胎人類は全ての過去の過ちを放棄。マザーAI「フォートラン」へ未来を、無責任にも丸投げした。

AIを生み出した親とも言えるベータに絶望し、優秀な人材を欲したフォートランは、知能指数の高い優性人種のみの遺伝子配合で人工授精したアルファノイドの大量生産を急いだ。しかし「アルファセクシャル」として生まれた人類の子孫を多く残すには、そのつがいになるべく「オメガ・セクシャル」の存在が不可欠となる。

オメガは前時代に大きな迫害を受け、自らの性別に苦しんだ挙句、集団自殺や自爆テロを多発。2200年代には地球上で二千人を下回って、今ではほぼ絶滅したとされる哀れな種族だ。だが東洋の島国や東南アジアを所有したツタンカーメン一族だけは、ヒュートランと何らかの密約を交わして、生き残りのオメガを特殊保護施設にて少しずつ増やしていると聞く。

ラグランジェ大公家とツタンカーメン家は同名で結ばれていて、父のタイタスも響・ツタンカーメン前当主とはケンブリッジ大学の同窓だ。しかし代替わりした静・アマデウス卿ははぐれビースター達に特権居住地を与えて、しかも医師や弁護士など特権職業の受験資格まで与えている。

俺の本音としては、長い平和に浸りきっている年寄りアルファ達が、いつかあの俊才が拡大させている強大な軍事力と豊富な人材の前に、脚を屈するのではないかと懸念する日々だ。

「メリ兄上も、この家に帰られるなど珍しい。父上との約束ですか」
「ああ……、妻と離婚するんでね。まあ、三回目ともなればメッセージだけでも良かったんだろうが。母上が、それでは礼に反すると仰られてな」
「……さようでしたか」


六年間、なんとか子供を残せないかと二人で行政官として勤務しつつ、人工授精を繰り返し夫婦で努力はした。だが第六世代のアルファ同士の子作りは、今やほぼ絶望的な指数に下がり切っている。

「義姉上とは、もうお会いできませんか」
「それならば問題はないよ。いつも通りの契約締結離婚だから。前の女房達と同じように、また友人に戻るだけさ。エスメラルデは執政官としても本当に優秀だし、素晴らしいアルファ女性だ。お前のことも、本当の弟のように気にかけてくれているよ」


2404年の現在、アルファノイドの第七世代として生きる俺達は、オメガの遺伝子をほぼ伝えられずに、クローニング技術に頼り切ってなんとか子孫を残している。だが、人工的に増殖強化された体質は他者が自らと対等に並ぶことを生理的に嫌い、離婚率は増えるばかり。そもそもがオメガと結ばれるべき身体と心を、アルファ同士で科学的に無理矢理混ぜ合わせる事に無理があるのだ。

長い青みかかった銀髪を無造作にまとめて、昼間からドライジンを飲んでいる弟は、そんな黄昏ていくアルファノイドの中で、オメガ直径新人類のナチュラル・クスィーアンを婚約者に持つ、我々の希望の星だった。



メルドランゲン・フォン・ラグランジェ子爵、太公家の長兄。64歳。


「俺のことよりもお前、軍務省で噂が立ってるぞ。フィアンセ殿の手作り弁当を、執務室で誰にも見られないようコソコソ一人で食ってるってな。本当かよ」
「部屋に鍵をかけて食事などはしません。入室は誰でも可能です」
「統帥本部副長である蒼の君、ブルー・ハイネスが拒絶オーラでガッチリガードした将官室に誰が入れるって言うんだ? うん? 父上と母上、俺達兄弟か天王星のツタンカーメン王とその一人っ子くらいだろ?」

かなりアルコールを摂取しているはずだが、第六、七世代アルファの肝臓はテキーラさえ数分で蒸発させてしまう。飲酒などただ数分の香りを楽しむだけだ。

「下らないと、下劣だと嫌うんです」
「何を? あの子がお前を?」

セラミックガラステーブルを挟んで、俺は向かいのクッションシートに腰を下ろす。最新型メイドボットR-82がこまめにクリーニングを欠かさないそれは、埃一粒さえ取りこぼさない。

「いいえ、兄上。そうではなく」
「違うよなぁ、まさかだよ。そのセーターもソックスも、おそらくは下着代わりのカットソーも、あの子が選んだ物だろう? 全くベータ庶民文化に染め上げられて、お堅かったお前もやっとハイスクールからカレッジを楽しんでるように見えるよ。仲良くやってるじゃないか」

実際、平凡なベータナチュリアと比較して俺達は加齢速度がかなり遅い。具体的な数字を出せば、旧人類よりも平均寿命も男女共に110歳と長く、骨格筋肉や内臓をサイボーグ化した最高齢だと180前後も珍しくはない。そして成人年齢は15歳と早めで、17にもなれば一人前として政治に参加するメンバーと認められる。

この27歳になる末弟は、一族の中では特に性格も大人びて成績も優秀、射撃や白兵戦でも負け知らずの勇者だ。父親程に歳が離れている俺からすれば、無表情かつ無口で友人も少なく、家族や従兄弟くらいにしか心を許さない閉鎖的な性格がずっと不安だった。彼が、一人のクスィーアンと出会うまでは。

「……とても気を遣われています。向こうから家賃を払いたい、光熱費を折半したいと何かと言い出すので、罪悪感を払拭させるならば、美味な食事を作ってもらう方が良いと判断しました。一緒に休暇も過ごすし、よく出かけます。私はそれが本当に楽しい」
「全く羨ましい話だよ、三回以上の離婚歴がある兄貴の俺らとはえらい違いだ」

弟が差し出してくれたジン・トニックを断って、キッチンから持ち出したマッカランをロック割で飲む。そうだ、この二人だけで飲むのは確か今日が初めてだ。

「クスィーアンの特性なのか、性格なのかはわかりません。ただ、恋愛についてや結婚や、妊娠出産の話題になると嫌悪感を隠さない」
「はあ〜ん、難しいもんだ。まあ、メーライシャンの血族はほとんどがアルファとオメガの自然交配らしいからなあ。オメガが長い時代に、残酷な扱いを受けてきた歴史にも、思うところがあるんじゃないのか」
「過去の歴史に対しては無感情なんです。本人も気にしていないと……」
「じゃあ、子供の頃にお前に手抜き試合された恨みが、まだ残っているとか?」
「……それは、多少は……あるかもしれません……。でも、私はけして、手抜きをしたわけではない……」


これはもしかして、「恋の悩み相談」というやつなのか。そうなると山頂制覇に一度として成功したことのない兄の助言など、役立つとは思えなかった。


「恋は猫のように、遺骸を晒さずに旅立ってしまうものだ」
「先程のことわざですか」
「三回の結婚に失敗した、俺の持論だ。上手く回せていたと思っていたが、恋愛も結婚も、結局は日々の努力を怠れば一瞬で冷めて消えてしまう。遺伝子を残す為の義務感からならば、尚更だ」
「義務感とは、考えていません」
「だろうな、お前はアマメちゃん一筋だもんな。ガキの頃から」


俯いている優等生の肩を、幼かった時のように力強く包んでやる。屈強な筋肉がしなやかに鍛え上げられ、まるで草原を駆け抜ける豹のようだ。

「だからさ、恋は案外猫タイプが上手く回せるんだって。兄貴を信じて試してみろよ。いっつもいつも忠犬みたく、ガンガン攻め戦ばかりじゃ二人とも疲れるだろうが。お前は物心ついてから頑固一筋で、気の食わない相手には一言も喋らない守りのプロだっただろう」
「ただ、口下手なだけです。気の食わない相手と言うよりも……」
「知ってる、お前は初恋の相手以外、誰にも無興味だったよな。だからさ、押して駄目なら引いてみろ。どんなに気まぐれな子猫だって、身近に暮らしてる奴にスルーされてたら、寂しくもなるもんだ」


俺から二つのグラスを重ねた音が、心地良くリビングの天井に響く。

「若旦那様、アポイントの無いお客様が門前にいらしております」

プログラミングされた偽物の笑顔を浮かべた、最新型メイドボットR-82がリビングの扉前でそう告げる。

「うん? 父上のお知り合いか? 母上のかな?」
「申し訳ございません、わたくしのメモリーに記載されていない方でございます」

それを聞いた末弟は、今までの焦燥を急速反転させ、サファイアの瞳を瞬かせる。

「美しい黒髪が長い、凛として愛らしいヴァイオレット・アイの小柄な人か?」
「リーデル様のご友人でしょうか?」
「ほらほら、お兄様の言う通りだろう? あちらから来てくれたじゃないか」
「お、お通ししろ、すぐに」
「かしこまりました」

俺よりも2cm背が高い「蒼の君、ブルーハイネス」は、驚異的な反射神経で立ち上がり、ブラックジーンズのポケットから携帯ミラーとブラシを出して慌てて身繕いをする。

羨ましいな、と自然に思えた。俺は三回の結婚で一度も、相手の女性との逢瀬で赤面したり冷や汗をかいたり、緊張に指を振るわせて鏡を落としたことなど無い。

その人物が姿を見せるまで、10分はかかっただろうか、我が家の正門から本家玄関まではサイバーカーに乗る必要がある。17世紀にオーストリア女帝、マリア・テレジアが郊外の森の奥を開拓させ、湖を一望させられるよう建てた別邸だ。それからほぼ一千年、今では迎撃レーンガンと、ハープーン・ミサイルポッドを地下に蓄える防衛地にもなっているのだが。


天碼・メーライシャン軍事開発部門特別小隊二課、少佐。27歳。


「あの、突然のご無礼をすみません。ご家族のお時間を邪魔しましたよね……」

弟のたまわく、「美しい黒髪が長い、凛として愛らしいヴァイオレット・アイの小柄な人」は、まさにその形容を具現化したクスィーアンだった。


「メーライシャン少佐、こちらは長兄です。兄上、天瑪・メーライシャン少佐です」

弟がさり気なく、細い肩に触れずに空気だけでエスコートをする。まるで十代のような初々しさが微笑ましい。そうか、二人は27歳ではあれど、まだヴァージンなのだったな。

しなやかな漆黒の絹髪を、高く一括りに結い上げた少佐のヘアスタイルは、聡明そうな額を目立たせて、大きな二重の瞳には勝気な印象を抱かせる。これが、自然受胎で生まれる、新人類の両性別のクスィー。我らアルファノイドが狂乱的に求める「運命のつがい」になるべく種族。


「ようこそ、シュトロムディアの湖水地方へ。アマメさん、私はルーデンゲイツァーの兄のメルドランゲン・フォン・ラグランジェ子爵です。愚弟がいつも、大変お世話になっておりますね」

一瞬、膝を折り騎士として手を差し伸べようかと迷ったが、弟の言動からして、それをすべきではあるまい。俺の手の中に余裕で抱擁される細い指や手首には、繊細だが意外にも柔術で鍛えられた胼胝や肉刺が目立った。顔周りはほんわりと赤ん坊のようにまろやかなのに、背筋も脚も相当な運動量をこなしている。なるほど、かなりの努力家か。

「初めまして、ラグランジェ子爵殿下。えっとその、中央行政長官閣下の卓越した実行力には、いつも感謝ばかりです」
「いや、お恥ずかしい。クスィーアン保護法にはまだまだ、手入れが甘くて。そんな事より、もっと気軽に遊びにおいでなさい。この屋敷もやがては貴方の家になるわけですから」
「は、いえ……。ありがとうございます、メルドランゲン閣下」
「これは寂しい。どうぞメリと。末の弟はリーデル、家族は皆、そう呼びます」

初夏に似合う、モカブラウンの控えめなフリルブラウスに、ロールアップジーンズ。樺色のソックスにアンバーのサンダルスタイルとは、この千年間に全く変革の無かった古い家へ、新緑の風を吹き込ませてくれる爽やかさを痛感させる。

「少佐、余が迎えに行くべきであったのに」
「オペラ座でマチネの『Cats』を観たら、なんだか急に来てみたくなったんだ。ごめんね、侯爵に連絡しなくて。お邪魔ならすぐ帰るから」
「卿を邪魔などと、あり得ない」

『少佐』『侯爵』『卿』……? やれやれ、改善すべきは多々あるが、まずはそこからだろう、愚弟よ。

「アマメさん、残念ながらちょうど本日から両親は、親交が長い天王星のツタンカーメン家に遊泊しておりましてね。弟は、リーデルは……、まあご存じだろうが、明後日まで有給消化中なのですよ。こんなボロ屋で良ければ、祖母の自慢の紫陽花やジャーマン・アイリスをお楽しみ下さい。テレジア女帝執政の頃からの花です」

『リーデル』と言う、家族のみの愛称を強調させたのだが、ご本人が目を輝かせたのは、可愛い弟でも花でもなく。

「あ、あの。こちらには82式レールガンと、迎撃システム管理ハープーンミサイルが常設されているとお聞きしました。問題が無ければ是非、見学させて頂きたいです」

そうか……、こういうタイプの子か。言われてみれば技術左官として、あのソーヴィ・ツタンカーメンお気に入りの優秀な、機動人型兵器ナイファス開発者でもあったな。

なんとも色気から遥かに遠い話題なのだが、弟の鉄面皮の奥に、キラキラと歓喜と誇らしさと、そしてあわやかな恋心と愛情が溢れている。27年間見守り続けてきたが、初めて見る輝きだ。

「メーライシャン少佐、まずはランチを如何か。また徹夜で何も口にしていないのだろう」
「うん、朝に新規の図面を描き終えたから。もう興奮して何も入らなくて。あのさ、ソーヴィ大佐に見てもらったらね、とても」
「了解した。後にゆるりと聞かせてもらう。まずは何か温かいものを飲んで、消化の良いものを食べなければ」

若人の青春に口を挟む年寄りにはなりたくない。俺はR-82にホットのロイヤルミルクティーと、クッキーを運ばせる。頭の使いすぎで食欲がないなら、まずは甘いものが不可欠だろう。

背丈が20cmは余裕に差がある婚約者を、弟がソファのセンターに座らせる。もうそこからは、壮年には目も眩むような二人の蕾達の世界だ。

「来てくれてとても嬉しい。余も、卿に育てられた森や湖を知って欲しいと思う」
「あんたがいっつも、僕が働き過ぎとか文句垂れるから。ムカついて押しかけてやった」
「ああ、卿は働き過ぎだ。仕事を好きな気持ちと体調のバランスは取らねば」
「ドイツ語の『Cats』も良かったよ。演者さんはアクセントが難解だろうけど、和語や英語とはまた別の発音陰影があるんだよね」
「それは僥倖。さあ、食べなさい。ミルクティーに砂糖は?」
「入れる、クリームどっぷり」
「了解した」

駄目だ、離婚直後の兄上にはこの天井画は眩し過ぎて。愚弟よ、何も案じることはない。初の恋情に焦り見失っているだけで、お前達の手指には既に真紅のロザリオが浮かんでいるよ。

物音を立てないよう、猫の足捌きでホールから離脱した。あとは乳母でもあるR-82が世話をしてくれるだろう。老兵は一人、春の三女神とアフロディーテの楽園から去るのみ。



そうだ、猫でも飼おう。このままあの元妻がいなくなった夫婦用マンションに帰るのは、余りにも辛い。64歳の大人だとて、いや大人だからこそ孤独に耐えられない夜が、誰にだってある。

裏口の駐車場には、兄弟そのものを彷彿とさせるペールブルーのシトロエンと、俺の黒いターボ911・カブリオレ。そのままベルリン市街へ愛車を走らせると、俺は保護動物センターへとアクセルを踏んだ。


【僕と彼氏と、お義兄さん、キャッツ・シークレッツウインドウ】


あれ? 夜までかかるかと思ったのに夕方16時に書けてしまった。今回はラグランジェ侯爵の一番上のお兄さん、メルドランゲン子爵を出しました。本当なら、前のお話の続きで、若い二人が蛍を見に行くエピソードを続けるはずが。

そちらはもう、プロットができているので次回に。


私は自分が無免許のくせに「頭文字D」や「湾岸ミッドナイト」の熱烈なファン。だから適当に自分が好きな車が色々出演。ここで兄上が所有するターボ911・カブリオレのポルシェとか、ラグランジェ侯爵のシトロエンは、21世紀の骨董品は外見のみで、中身は24世紀仕様にバリバリ改造されているはず。

眼鏡も、まだZoffやJINが無かった頃は、フレームがブランドのみ製造していたから、一つ作るのに六万円はしました。森英恵とかサンローランとかの看板代金のボッタクリで。レンズは二万くらいなのに。

ポルシェといえば、走り屋だった女性の友達が話してくれた思い出。

「フェラーリは中古になると1000万円を下る車が結構あります。でもポルシェではほぼ無いんです。鳩さん、どうしてか分かりますか?起動性能の圧倒的なアドバンテージがあるからなんです。それだけポルシェのエンジンは素晴らしい」


ラグランジェ侯爵が、一話から乗っていたシトロエンGTby。

「グランツーリスモ5プロローグ spec III」で登場したシトロエンのスーパーカーが、GTbyCITROEN(GT by シトロエン)です。

この車両は、2008年のパリモーターショーに展示され、市販計画も存在していました。デモ車両がロンドン市内を走行するなど、市販に向けて期待は高まっていたのですが、収益性を理由に販売が中止されました。

2008年といえばリーマンショックの年。察するに、量販車の販売低迷、シトロエン社の収益悪化などにより、GTbyCITROENに投資する資金を確保できなくなったといったところではないかと思われます。

おそらく、少年期にハマったゲームへ出た「幻の名車」に一目惚れしたリーデル君が、ずっと夢に見ていたシトロエン。軍属になってからの戦勝金や最前線勤務で昇進するお給料で、地球の専任バイヤーから巨額で購入。中身はエグゼビア・エレクトロニクスにて最新型非炭素エンジンやら、軍事用不燃水素ブーストやら改造しまくったと思われ。そして好きな淡い青に塗り替えしたんでしょう。


来年の秋に、また劇団四季が「オペラ座の怪人」を東京にて公演します。もう11回は観てるけど、また行っちゃうんだろうな。日本語なら全曲ソラで歌えます。
「Cats」も「ジーザス・クライスト・スーパースター」も、「ミス・サイゴン」も、「レ・ミゼラブル」も観たけど、やっぱり私のベスト・アンドリュー・ウエーバーは、元嫁サラ・ブライトマンの「オペラ座の怪人」です!!



この話を書くのに、エンドレスで聞いてた。さて、明日は宮城県へ560本の日本刀を見に行きますよ〜!ひやっほ〜!


↑同世界のスピンオフ。天碼が尊敬する憂・ツタンカーメン中佐のお話。



私は飲めないので、お酒全然知らないけど、兄上はこれ好きだと思う。


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