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三分の一人前!ウルトラマンゼット!

こんにちは、雲州鳩です! ええ、元気がいいですね〜! 旅行から帰宅すると大体、鬱になってどんより寝込むんですけど、昨日も案の定ちょっと気分が悪くて。薬を飲んでやっとうつらうつらしてたんですね。



ウルトラマン・ゼロと夢で話し、抱っこされた!


睡眠薬を飲んでほんの二時間くらいかな、レム睡眠状態だったんでしょうね。

日本橋三越みたく古風な、でも凄い超高層のビル(多分、160階)に高軌道エレベーターに乗り、最上階のテラスハウスに上がります。複数人用のかなり広いソファに座り、シートベルトをして。

「周りの人、シートベルトしてる? しないとヤバい!」と思ってお腹のとこに巻いて、160階まで上がったんです。

特別な人しか入れてもらえない高級店で、売りは「ウルトラ六兄弟、ニュージェネレーションのメンバーと会える!」なんですよ。告知ビジョンでみんなが正装して、カウンター前のスツールに座ってこちらを見ている写真ね。

それで、「これ、入っても良いんかな?」と不安になりつつ、セレブな若い女性のお客さんで結構混んでいる店内奥のスペースに進むと、一人の長身がブルーのジャケットに白系のスラックス姿で、色々な星の女の子にサインをしている。(かなり並んでる!)


ウルトラマン・ゼロ、その人なんですよ!!



彼は私に気がついて、あの独特の雰囲気でニヤッと笑って。『そこで待ってな』って、心に話しかけてくれて。黒いタイプの光の星の女の子とか、珍しいエイリアンの女の子ファンもいたなあ。

彼女達がみんな去っていくと、ゼロが私のすぐ眼前に来て、「おう、よく来たな!」って。

宮野真守ボイスで迎えてくれて!!


結構、私は落ち着いていて。サインとか貰わずに「ゼロ、忙しいのに大変なんだね」と。彼は「そんなことはねぇよ、楽しくやってる。これも宇宙の平和を守る為なんだ」

私はなんだか、凄く泣きたくなってしまって。

ああ、私はこの人よりずっとず〜っと早く。80年にも届かずに死ぬかもしれん。この人は百万年、これからも平和の為に傷付きながらも戦い続けるのにと。

「抱っこしてもらって良い?」と聞くと、ゼロが「仕方ねぇなあ」と、お兄さんのように膝の上に抱っこしてくれてですね。ここで気付いたんです!


あ、私はマユちゃんになってるんだ!


「ウルトラマン・ジード」(Amazonプライムビデオに、全話あり)の中で、戦闘に弱ったゼロが、子供を助けようとして絶命したサラリーマン、伊賀栗レイト青年に乗り移り、命を共有するんです。これはお約束のパターンですね。

営業部で社畜勤務しているレイトは気が弱くて平和主義。ゼロとは何もかも正反対だけど、ビジュアルは長身でかなり素敵なのです。レイトには2LDKのマンションに専業主婦の奥さんと、その当時は6歳くらいだった一人娘、マユがいるんです。




ゼロの出生の秘密、孤独な少年時代。


M78星雲ウルトラマンの光の国の、トップ兄弟グループに君臨するセブンの息子であるゼロは、幼い頃から父と生き別れになっていて(ネグレクトされてた理由はいまだに謎!)

異種族獅子座で滅亡した王国の遺児、ウルトラマン・レオ&アストラ兄弟の弟子として、ずっと宇宙拳法の修行に明け暮れていました。だから、家族のコミュニケーションとか全然知らない人なんです。

ちなみに、タロウの息子である若手のホープ、ウルトラマン・タイガ(cv寺島拓篤)は、なんせウルトラの父と母の孫で、タロウの息子なので「十四光」の大スター御曹司! ゼロとは真逆に、みんなに大切に愛されて育った王子様だったりします。

だからゼロは、レイトにシンクロしてマユを「娘」として抱きしめた時に「なんて暖かくて、柔らかいんだろう……」と命の重みに感動する。その頃まだ、人間の年齢で16歳だったしね。

「ウルトラマン・ジード」の「サラリーマン・ゼロ」というエピソードで語られているお話、私がもう100回は見たところです!



マユが年老いて死んでいっても、ゼロはずっと変わらないのだ……。
地球に、今まで知らなかった「家族」を持てたゼロ。



ゼロの母親はアンヌではないかという説もあるけど、公式には光の国の宇宙科学技術庁に所属する科学者と言うことになってるみたい。

両親との絆が希薄なゼロを心配して、ウルトラマン・キングが後見人のような存在。ゼロは「爺さん」と呼び、慕ってます。セブンのことは「親父」レオは「師匠」で、他の人へはほぼタメ口。「俺を倒すなんざ、二万年早いぜ!!」が決め台詞! モデルは「明日のジョー」の矢吹ジョー。だから、べらんメェ江戸っ子節なのね。



「俺の娘には、指一本触れさせねぇ!」


子供の生命力を奪う宇宙人が現れた時に、ゼロが放つ台詞。既にマユを「俺の娘」呼び(笑)レイトに「僕の娘です!」とツッコミ入れられてるんだけど、この親子との触れ合いがとっても良い話で、何度も繰り返してみてしまう。

シリーズの最後でゼロは復活して、レイトから分離。地球から飛び立って、また銀河の平和の為に「若手世代の主将」として帰ってしまうんですが、マユに「俺の本当の娘になっても良いんだぞ〜?」と言い残したりするので、きっと彼も長く一人で寂しいんだな〜と思ったものです。


めちゃくちゃ多忙な、ウルトラマンエリート達!



ウルトラマン・ゼロって、今24000歳(人間だと25歳?)なんですけどポジションが壮絶エリートなんです。「宇宙警備隊隊長」「ウルティメイトゼロ部隊リーダー」、あと二つくらい何かあったな〜。とにかく「ニュージェネレーション世代の最強戦士」なので、多忙を極めてる。

私達は全然知らないけど、本当に「光の国宇宙警備隊大隊長」ウルトラの父や、「銀河赤十字部隊長」のウルトラの母とか、10万年で物凄いキャリアを持っていて、とにかくみんな忙しい!! 様々な星を助けたり獣害宇宙人を退治したり、政治と並行して働いてるんで。

私は元々、子供の頃から「ウルトラマン」をほとんど観てませんでした。だって朝の日曜六時とか起きられないんだもん、土曜夜遅くの海外映画やドラマ見てたら。物心ついてから、ずっと親子で「刑事コジャック」や「スタスキー&ハッチ」を観てきたので。

ただ、三十路になってから「平成仮面ライダー」シリーズにどっぷりハマって、特撮にはそこそこ詳しいです。スターになる前のオダジョや要潤、佐藤健をずっと見守ってきました。


「ウルトラマン・ガイア」で覚醒!


「仮面ライダー龍騎」を、天才脚本家の小林靖子が書いた数年前、「ウルトラマン・ガイア」が放送されました。赤いガイア(地球)と青いアグル(海)が、全く正反対の思想を持ち、最初はお互いを敵として戦うんだけど、やがて理解しあって共闘する。

ここで、アグルに変身する天才科学者兼、国際的破壊テロリスト(一応、子供が視聴するウルトラマンです!)の、藤宮博也という青年科学者が出て来まして。1979年10月22日生まれ。私と近い世代ですね。

演じているのは、後に「仮面ライダー龍騎」にて手塚深雪という占い師ライダーに扮する高野八誠くん! 彼が、孤独な藤宮を実に魂込め絶妙に演じきっていて痺れ上がったものです。



この藤宮博也という青年は、「地球を汚染させている人類など滅べばいい。俺は地球を救う為だけに怪獣や異星人と戦う」という過激派なんですよ。

皆さん、ここで誰かを思い出しませんか?

「人類は地球に謝罪して、粛清されるべきなのだ!」と、大革命宇宙クーデターを起こした、「機動戦士ガンダム」永遠の人気No.1!!



去年、友達の誕生日に描いたクワトロ大尉ことシャア!永遠の初恋!

シャア・アズナブルと同じ思想なのです。


そして対するライバルのガイア、高山我夢もまた、アムロ・レイと同じく「貴様みたいに、人類に絶望していない!!」という、希望を持つ人。どちらも、天才児故に普通の人々から虐められていたのに……。

「ウルトラマン・ガイア」のBlu-rayは、当時¥36000で購入して、何度も見返しましたね。なんせ哲学論が超絶深くて、我夢と藤宮の戦いがとても辛いんですよ。大切なお兄さん二人が争ってるみたいで。

「これ、子供達は理解して観ているのかな?」と不思議だったけど、ファンはちゃんと真理を分かってるんですよね。当時の視聴者が大人になってから、ブログやSNSでよく熱く語り合ってます。


「100億円番組、仮面ライダー電王」を経て。


私は「平成仮面ライダー」は、飛ばしつつ色々観ていて、「クウガ」「アギト」「剣」「555」はBlu-rayを所有してるんですけど、そこからしばらく離れていて。「電王」にて、再び小林靖子脚本と再会します。

超絶人気声優をフル使用した伝説の「仮面ライダー電王」、佐藤健の大ブレイク作品。当時、同時期放送されていた「機動戦士ガンダム00」とちょうど好敵手番組として位置してました。

100億円番組でしたね、二つとも。イベントの参加チケット詐欺が横行するので、取り締まりが壮絶に厳しかった。

チケット一枚に50万円出して、転売屋から買う人もいました!

2011年の「電王」にて、すっかり特撮から卒業していた私に、まさに救世主として登場したのが、「ウルトラマン・ゼット」!!!

「自称、ゼロ師匠の弟子!!」


コロナ禍が本格的に始まり緊急警報発令が出され、新宿駅がガラガラになった2020年の六月。私は感染が怖くて離職。ずっと家に一人で引き篭もっていました。家の相続問題で家裁に一人で行かされたり、いつ死のうか、早く死にたいと思い詰める毎日。

そんな孤独な私を、文字通り救ってくれたのが「ウルトラマン・ゼット」!!!


「ゼット様に会う為に、来週も生きよう」と思っていた日々。

特撮の大ファンである俳優の佐野史郎さんが、「仕事が全く無くなり、真っ白なスケジュール帳に不安だったあの頃、毎週土曜日9時にゼットが救い出してくれた」と語るウルトラマンです!

正直、「ゼット」にこんなにも大ハマりしてなかったら、「ゼロ」も「タイガ」も「エックス」も、大好きな声優が勢揃いしていても、観てなかったな〜。

ゼットは、宇宙警備隊の新米隊員で、人間年齢にして14歳くらいの5000歳です。まだまだ地球の言語も不安定で、この独特のカタコト日本語を、声優の畠中祐くんが、本当に本当に、神掛かった演技で表現している!! 丁々発止のアドリブも見事!! 二期の主題歌も担当し、素晴らしい歌唱力でダンサブルに踊ってます!!



ゼットを見るまで、私はご両親を俳優&声優、舞台音響監督に持つサラブレッドの畠中祐くんを全く知りませんでした。「ゼット様」が彼と出会わせてくれた、若き才能!!


「どうしてなのかわからないんですけど、オーディション受かった時に言われるんです。お前は阿呆だから、アホっぽいから良い」


これ、絶対ゼットに受かった時に言われたんだろうな………。


ゼロに憧れ、ゼロに弟子入りし、努力を重ねた新人ウルトラマン。 その才能やポテンシャルはゼロも認めているが、現状では、彼曰く「半人前どころか三分の一人前」のヒーローである。体育会系で、常にパワー全開! 地球の文化に疎く、言葉遣いを間違えてしまうなどコミカルな部分も。未熟で発展途上ながら正義と平和を愛する心は誰にも負けない、熱血ヒーローだ!

円谷プロダクション公式HPより


ゼットは大尊敬するゼロ師匠、ゼロ曰く「お前みたいな1/3人前、弟子にした覚えはねぇ」と一緒に、宇宙怪獣ゲネガーグ退治である日共闘していた。ところがワームホールにハマったゼロが引き摺り込まれてしまい、「ゼット、後は頼んだぞ!」と行方不明に。

蒼き星、地球に落下したゲネガーグを追ったゼットは、そこで私設地球防衛組織「ストレイジ」に所属する、ナツカワハルキがゲネガーグの強襲から避難所の子供達を守り、戦闘メカのセブンガーに乗って戦っているところへ降下。

「アンタ、誰なんだよ!?」と最初はハルキが当惑しつつも、言葉を交わさずともナイスな連携プレーで共闘。だが強力なビームを避難所に当てまいとして、2人とも消滅しかけてしまう。

ここはもう、説明は野暮すぎるので、本物を見て下さい。とにかく見てください、お願い〜!! 見ろおおおぼろおおお!!!(泣)



はい!!もう、これだけでお分かりですね!? 何故、小さなお友達だけでなく、

ゼットが大きなお友達に絶大な人気を誇るのか!!!


ゼット様はね、サラブレッドなゼロ師匠やタイガ先輩と違って、どうやら孤児のウルトラマンなのです。名付け親は「鳥型怪獣の退治名人、エース兄さん」!

とはいえ、タロウ以外のウルトラ兄弟はエースを含めて、みんな孤児。ウルトラの母に育てられました。最新のステージでは、ゼットが「母さん」と彼女を呼ぶシーンがあったとか!!

地球の隊員としてもまだまだ新米で、稚拙だけど超絶馬鹿ストレートに立ち向かうハルキとのシンクロ率400%!!

「参りましたな、地球の言葉はウルトラ難しいぜ……」なので、「そうでございますな!」「マジでありますか」「やっちゃいなさい!!」とか、ケロロ軍曹台詞になりがちだけども!!(笑)

優等生の先輩たちに、熱き魂は負けないんであります!!(cv渡辺久美子)


「ウルトラマンゼット」は、コロナ禍最盛期に放送が延期されて、おそらくは製作予定だったはずの劇場版が消えてしまった作品なんですよ……。
壮絶な人気なので、いまだに、ゼロ師匠とのコントとか公式YouTubeで作られてるけど、私はもうどんなウルトラマンが来ても、ゼットみたくハマれないですね。それだけ素晴らしいウルトラマンシリーズでした。

初めて一話が放送された朝には、舞台になったヨドバシカメラが「本編では怪獣に倒壊されましたが、本日も元気に営業中! 皆様、ウルトラマンゼットとセブンガーのビニール人形を、是非買いに来てください!」と公式がツイート。



この後、変形版も発売!


親子連れが殺到して、あっという間に完売! 私は慌ててAmazonにてポチりましたが、こちらもすぐ売り切れてしまいました!


発売日と同時に完売、やっと再販にてゲットしたふわふわぬいぐるみ!


主人公ハルキが所属する「ストレイジ」は、常に予算不足でメカの開発や広報活動に必死。監督の田口清隆さんが押井守監督の「機動警察パトレイバー」の大ファンという魂が、熱く伝わります!!

VFXや3CGは抑えめにして、あえてミニチュアやアナログ表現にこだわる細やかさ、作品への柔らかく優しい愛情が、たんまりこもっている24分間!!


超合金のゼット様!


謎の男である、最高に美学を貫くヘビクラ隊長もまさか!!の人物だし、ゼロ師匠やジード先輩と三人での共闘は、映画レベルのスケールで展開され、私は毎週正座してTwitterを覗きつつ手に汗握り応援したものです。リアタイTLには、佐野史郎さんが毎回おられました!!

NHK三時間生特番にて、人気が師匠超え!!



ゼットの素晴らしい魅力は、ただ「ヒーローが勧善懲悪する」だけではなく、様々な問題や悩みに、若きハルキとゼットが対面して乗り越え、成長していくところなのです。

家庭を持って生まれてくる赤ん坊の為に、怪獣退治のメカを作り続ける現場の技術者達、そして結果と企業との商業的連携のみを求めてくる上層部。

ハルキのお父さんは消防士でしたが、幼かった一人息子を置いて、怪獣襲撃から避難民誘導中に亡くなります。でもハルキはその過去を誰にも、相棒のゼットさんにも語らない。実家には看護師をしているお母さんがひっそりと、一人暮らしをしています。

ウルトラマンは「正義の味方」と言うよりも「怪獣駆除のプロフェッショナル」である。プロとして、生き物を退治して、人間の生活を守らねばならない!!!

地球を襲う怪獣にも、シングルマザーで卵を守ろうとする雌もいるし、小銭を食べないと餓死してしまうカネゴンや、人間に遺伝子操作され、生まれて来たミュータントもいます。ウルトラマンゼロも、かつては科学者に擬似ロボットを作られて軍用される直前でした。

地球を汚染させ続け戦争をやめず、同類同士で殺し合い傷つけ合う人類を、何故命懸けでウルトラマンが助けてくれるのか、私には分からないです。座学で日本語や難解な敬語、文化を学んで彼らは見返りもなく地球人を守って、時には命を落とす。

人間ってそんな彼らの無償の行為に、相応しい存在なのかな……。

その疑問はハルキとゼット様と、そして仲間達の激闘の日々で、貴方が直接答えを見つけて下さい!! 貴方に、命の価値を知って欲しい!!!




アマプラで、ウルトラマンゼットを見て!!


この頃、本当に国内テレビドラマが退屈で、私は「どうする家康」「らんまん」も視聴をやめてしまいましたが、過去の素晴らしい大河ドラマ「天地人」「時宗」などのディスクを買って楽しんでます。

しかし、自分好みのジャンルのみ追っていたら、それだけだと創作者の端くれとして時代遅れになってしまう。何より作品の幅や可能性が広がらないし、ストーリーやキャラクターが、一部の狭い世代にしか伝わりません。

映画評論家で、チャップリンと親交があった淀川長治さんが遺言として、こう残しています。

「映画を見なさい、とにかく見なさい」


無くなる二日前まで、車椅子で滝の汗を流しつつ講演会をなさっていたんですけど、これがまさに、私達後継者への最期のメッセージでした。

今、この瞬間に、仕事や人生に疲れて孤独な貴方に。「ウルトラマンゼロ」「ウルトラマンゼット」を観て、力を貰って欲しい。私もそうやって、なんとか生き延びているから……。絶望の峡谷に立っていても、周囲を見渡せば一人じゃないって、ゼロ師匠とゼット様が教えてくれた。


そして、私は今日も蒼い水の星で生きて、自分の大好きをこう叫ぶのだ!!


「ご昭和ください、彼の名を!!」






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マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。