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自分の世界を広げ、向き合い描くこと。

こんにちは、雲州はとむです。このnoteが公開される時間には、私は池袋グランドシネマにて「PSYCHO-PASS」の先行舞台挨拶上映ライブビューイングに、池袋へと出かけた後だと思います。



先日、星占いライターの真木あかりさんのサイン会で、北参道へ出かけました。初めての街とやっと訪れた水葛餅店に入れて、とても充実した一日を過ごした思い出。



私個人としては、素晴らしい文章力と不思議な感受性を持つ真木あかりさんに、せっかくなので直接お会いして本にサインが欲しいというシンプルな直感に導かれたイベントでした。


売りたいなら、長所アピールをする。


参加したのは99%女性で、星占いの方法や勉強をしたいというよりも、真木さんから人生やキャリアアップについて、また自分の生きていく未来へのアドバイスが聞きたいという人が圧倒的に多く、一時間半という短い間にまとめられたお話が聞けて、私も自分の中の様々な実感を再認識。

ただ漫画やアニメの集まりと違って、彼女たちはとても閉鎖的な世界に暮らしていて、自称「コミュ障」なタイプが多く、どういう自分を目指して具体的にどう動いているのか、話し方が不透明でわかりにくかった。

おそらく、youtubeやTikTokでの顔出しはパス、行動はしたいけれど派手に自分を表現したくないという、私と同じ感覚なのは共通している。でもなんとなく個性や情熱が無くて、アピールテーマをほとんど持っていないという印象が強かったです。

家族や従姉妹と有明ビッグサイトのデザイン・フェスタを訪れた時も、父に「お前みたいな真面目そうな女の子たちが、ずっと下を向いてお客さんと目を合わせない。カードとか買ってあげたいけど、あれじゃ全然売れないよ」と言いつつ、20枚くらい各所で購入してましたね。

なんかなあ、「私も、学校を卒業してからずっとニートしているクズだったんですけど」とか自己紹介されちまうと「……わかった! クズなんだね!でも仕方なく長く就職できずにいた人や、ずっと頑張り続けて実家暮らしだった人もいるからね! クズでコミュ症じゃ仕方ないね! ほんではサヨナラ!!」って思うんだよな〜。

「ブログでのネタができなくて」という相談者だったんだけど、そういう自己卑下のネガティブ方向だから、ウケるネタが見つからないんじゃなかろうか。

「ダメなところが多いけど、これだけは負けない!」って、私はそういう人と友達になりたい。


こう、「シャドーバースF」で、主人公が憧れの敵に「思ったよりやるんだね。でも、期待以上じゃない」と言われた時のやりとりを思い出した。


ネタは自分の感性と、足で見つけていく物!


一番気になったのは「ずっとブログを書いているけど、ネタが無い」と話す人が多かった事かな。

私は普段からまず、ネタに困るという状態とは全く無縁で。ネタは溢れんばかりなんだが、どうせ書くんなら体調バッチリの時に、熱いイマジネーションを持てる限りの技術でアウトプットしたい。だからそうそう毎日は重量級を出せないけど。

noteでも時々見かけるんですけど、「どう書いたら良いか分からない」とか「ネタが無い」という人は、自分の中に秘められている大切な何かしらのものと向き合えていない気がします。例えば怒りとか憎しみとか絶望とか。「お前なんかトイレに流れて死んでしまえ」的な、誰だって持っている汚い闇の部分から目を逸らさずに、自分を表現する事。

これについては、真木あかりさんも話しておられていて。「落ち込んでいる日や、暗い感情に負けそうな時にこそ、書く」と。誰にとってもとても辛くてしんどい作業なんですけどね、ネガティブなテーマを扱うのって。

実際に鬱エッセイをマンガ表現している作家さんは、一日数枚しかプロットが切れないとも聞いています。私もまだ、自殺願望を持っていた頃の話は描けないしな〜。


「どう描き出せば良いか分からない」人は、多分圧倒的な体験不足経験だと思うし、「ネタが無い」人は自分からネタ作りに外へ出る、聞く、食べる、会う、観るという必須アイテムが足りていない。

故人となった漫画家一条ゆかりが、「作品を描く為に、私がどれだけ出費しているか」とインタビューに答えていたんですけど、特に恋愛や職業マンガやエッセイを書く人には、実体験が豊富に必要になってくるんだろうなと。

ただ、宮崎駿が名言を残していて、「パチンコやギャンブル、女や酒でストレス解消する奴はアニメーターには向いてない。その苦しみこそを作品に吐き出せばいいんだ」という巨匠もいます。宮さんやその弟子である庵野秀明監督は天才型なので、社会体験が少なくても想像だけで世界を生み出せちゃうんでしょうね。

でも凡人には作り生み出し続けていく為に、無限の興味と深い探究心、世界を広げていく感受性が欠かせない。それをしないと、すぐにクリエイターとしての水槽が枯渇してしまう。何より面白い作品で振り向いてもらえなくなる。


自分の過去を言い訳ではなく、武器に変える。


真木あかりさんは、子供時代にかなり虐められたり理不尽な経験をしているんですが彼女の凄さは、それでも人間に絶望せずに向き変えているところなんですよ。社会や人から逃げてないんですよね。そもそもがおそらく、人間を好きなんだと思います。

そうでなければ「対面の占いイベントが好き」という言葉は出てこないし、様々な編集部で「君、面白いね。うちで書いてみない?」「正社員にならない?」とは言われない。




好きをひたすら続けるのが、出会いに繋がる。


私は昔から、色々な人と話して体験や感覚を共有するのが大好きで、それが堪らん快感なんです。自分に攻撃的な嫌悪を抱いている人とは、小心な凡人だし(笑)さすがに話せないけど。

特に私が知らない道の世界で、自身の「好き」を貫いている人には惚れ惚れします。恋愛感情抜きでガンガンアタックしてしまう。

真木さんは「悪い言葉を口から出さない。自分が弱っている時に、無理矢理アクションを起こそうとしない、これをやると開運が歪んでしまうから。何か貰えたら、気持ちや物質で一割必ず返すようにする。これらが円滑に幸運を波に乗せる秘訣かな」と語っていました。


「私は大学で全く就職活動をせず、親に嘘をついてアンケートやレビューサイトのコメントで荒稼ぎをしていました。そして卒業前に幸せを求めてなんとなく結婚したんですけど、そんな生活が上手くいくはずがない。程なく離婚をして、自分の駄目な気持ちを日々ブログに書き綴っていました」

「私はよく、カスって言葉を書くので編集さんに赤線を引かれるし、電話で直接、他の言い方にしないかと聞かれます。でもそのままで変えません。私も誰かしらにとってはカスなんだろうし、カスになっている人間も、元々は優しくて善良な人間だったと思う。それはカスなベンチャー企業でライターをしている時に学んだ事です」

「ただひたすら、理不尽で退屈な会社勤務をしながら一方で、毎日自分の好きなブログを書き続けていました。普通の人が見向きもしたいような特集性癖の内容だったけど、人気トップになれた。そうしたら編集さんが声をかけてくれて、「好きな物をどんどん書いてくれと頼まれました」

「自分の好き、を毎日ひたすら書き続ける。そして後は出会いの運。二回離婚をしたけど私は出会いが良かったから、今こうしてここで立ってお話をしているんだと思います」


今回のイベントでは、真木さんと自分の共通倫理や思考部分に再認識する事が多く、新発見はそんなに無かったけど、これから自分がどう表現を続けていくべきか、スッキリ可視化された気がします。

「私はコミュ障なので」「昔、虐められていたので」から続いて、「だから人間関係を上手く作れなくても許してね」を免罪符にしていると、どうやっても運が向かないんだなというリアルは理解しましたね。




神山健治監督の「攻殻機動隊SAC」にて、主人公の草薙素子が残す名台詞。

「社会に不満があるなら自分を変えろ。それが出来ないなら、死ぬまで口と耳を閉じて孤独に暮らせ」

そうだよな〜自分を変えないと、なんにも手に入れられないんだよな〜と心に刻みつつ、取り敢えず明日は映画を観て、好きな物を食べてまた生きようと思います。





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マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。