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#感想
「なめらかな世界と、その敵」感想————「時代」と「共存」
2020年という大きな区切り、一つの時代の転換点が、目の前にある。本作には、まさにその「転換」と、「それ以前」を象徴するエッセンスが見られる。そしてしつこいくらいに追求されているのが、対立するものの「共存」。興味深いのは、作者は作中、あらゆる「転換」あるいは「幕開け」において、そこに少なからず希望を見出していることだ。各短編は全く別個に書かれたモノであり、こうした視点で読むことに疑いを持つことは避
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